夜空を見上げた。闇が覆ったとも言えるし、光が去ったとも言える。そんなことをぼんやりと思っていたら、星が流れた。瞬く間の出来事。どんなに手を伸ばしても届かない。私たちはあの星を掴むことも、触れることもできない。嬉しいと時も悲しい時も同じように時は流れている。

ことばはこころ。枝先の葉や花は移り変わってゆくけれど、その幹は空へ向かい、その根は大地に深く伸びてゆく。水が巡り風が吹く。陰と光の中で様々ないのちが共に生き始める。移ろいと安らぎのことばの世界。その記録。