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(Un)seen dialogues #2(前編)

曲:冬の支度 / UYUNI

絵:美味しい珈琲の淹れ方 / 幸山 将大

『冬の支度 / UYUNI』

これは去年の11月の終わりに作った曲の話です。我が家の冬は猫が布団に入ってきたら始まります。夜が少しずつ冷えてきたら1つの布団に集まってみんなで眠ります。

主人の股の中でくつろぐ黒猫


そんな夜を過ごすと今年も冬がきた事を実感して、冬の寝具を引っ張り出します。セーターやホットカーペットも次々に出すとその度に防虫剤のにおいが舞います。ふと窓を見れば木々の紅葉の彩りは完全に散っていて、白んだ空を背景とした無彩色に近い視野が外に広がっている事に気づきます。

そんな時に感じた虚無感の様でありながらもどこか少し落ち着く気持ちをインスピレーションを曲にしてみました。

UYUNI



『美味しい珈琲の淹れ方① / 幸山 将大』

最初にUYUNIさんから音源を貰って感じたことは、冬の静けさに沁みる音だなぁという事でした。とても今を感じられる音だし、ちょうど自分も感じていた「立ち止まることで見えてくる情景」を絵にしてみようと思いました。例えば、一杯分の珈琲をていねいに淹れる時間のような、それを飲みながら一息ついた時の空白のような。ぽけーっとぼんやりのほほんとした、自分でも笑えるような絵が描けたら最高だなと思いながら筆を進めました。

それともう一つ。今、自分の中で滲みの技法をとても楽しく感じているので、これを機にたくさん使わせてもらいました。一人じゃないってやっぱり頼もしいなと感じた絵画体験でもありました。

幸山 将大

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