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心理的安全性とマイクロマネジメント

心理的安全性とは…
ハーバード大学で組織行動学を研究するエドモンソン氏による提唱。
「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態」とのこと。

マイクロマネジメントとは…
上司が部下の仕事を過干渉に管理してしまうマネジメント方法のこと。

私の現在勤めている会社の実態をお話ししながら、つらつらと自分がやっていきたいことを書いてみます。

現在勤める会社はベンチャーで、フルリモートで、フレックスで、とおそらく側から見るといい企業。
しかし、中身は酷い。
3年目の私が今まで見送ったのは10人以上。
皆が社長とのトラブルで退職している。
サービス内容としては真っ当な商売だし、そこそこ人気もある。
なのに、社長ひとりが酷い。

まず、社員間のチャットを覗き見する。
少しでも不可解なことがあると攻撃が始まる。
また、2人での通話を禁じる。
コソコソ仕事をするな、という理屈らしい。
このあたりからおかしいなと思うところ。
次に、少しでも気になる行動をした社員がいると、徹底的なマイクロマネジメントが始まる。
グループチャットへの書き込みの仕方、メールの書き方、商談の進め方、社内でのやりとりの仕方、等。
まさに坊主憎けりゃ袈裟まで憎い状態。
ミーティングではその人への公開処刑が始まる。
「はい、仰る通り、私が何も考えずに仕事をしていたということだと思います…」
と言うまで追い詰め、それでも飽き足らず毎日のように責め続ける。

こうすることで何が起きるかというと、狙われた本人は「こんな無能な自分は意見を言わない方がいい」と殻に閉じこもる。
見ている周りの人間は「こうはなりたくない」と社長の一挙手一投足に注意をして、機嫌を損ねないように行動、言動するようになる。
これで心理的安全性の低い、独裁者の治める会社が成立する。

こんな会社のミーティングなど、酷いものだ。
社長が自ら考えたアイデアについて、社員達にあーでもない、こーでもない、どう思うこう思う、と何度も討議させる。
でも答えは決まっている。
社長がGOと言っていることは何がなんでも進めなければならない。
それならばアイデアでなくて、もう手段だけ考えれば良いのに。
皆が社長の正解を探している。
PCの画面で皆が社長だけを見て話していることと思う。

先日、突然辞めた社員がいた。
「社長に注意を受けるのが恐ろしく、ストレスが限界に達した」と言ったらしい。
社長はグループチャット上で「私が全て悪いんです、私は経営者失格です」とこぼす。
社員は「そんなことないです!!」と言わざるを得ないのか、なんなのか、擁護を書き込む。
それを見て社長はまた元気にマイクロマネジメントを繰り返す。

これが気持ち悪いならば辞めればいいだろう、と思うと同時に、こういうマイクロマネジメントとハラスメントのおかげで成長しない会社、組織って多いんじゃないかなと思っている。

マイクロマネジメントと心理的安全性の低さは表裏一体だと思う。
ネットや関わったウェビナーで学んだことを考えても、かなり密接だと思う。

マイクロマネジメントが大好き、という人はおそらく一人もいないと思う。
与えられた仕事だけをやることとマイクロマネジメントは全然違う。
マイクロマネジメントはハラスメントの一種でもあり、人間の自尊心を傷つける行為だと思う。


私は前職で逆のマクロマネジメントを受けたこともある。
とても働きやすかった。大変ではあったけれども、方向性が合っていれば細かなことは自分で決めることができた。
水を得た魚のように、管理するチームの売上も伸ばし、メンバーも増やし、当時の部門の売上最高を達成することもできた。

細かい指示がないと不安という人もいるかもしれないけれど、やはりいつまでも、人から決められたことを一から十までやるのは社会人としてどうなんだろう。
ある程度の成長があれば、マクロマネジメントである程度の裁量を与えてあげた方が良いと思うし、そうあるべきだと思う。

残念ながら当時の上司は社内の権力争いに負けて退職してしまった。
それから一度は勝った方に取り込まれ、三年程働いたが、裁量権がほとんど与えられない組織になってしまったことと、あまりの朝令暮改っぷりが嫌になり退職してしまった。

話を戻すと、やはりマイクロマネジメントは心理的安全性の低い、生産性も組織を産んでしまうと思っている。

私は心理学的にもしっかり学んで、世に広めていけたらいいのではないかと思う。
マネジメント研修、なんて良くあるけれども、それとは違った形で。
YouTubeなり、noteなり何らかの形で、社会人として人にやってはいけないこと、誰もが心理的安全性の高い組織にするためにやるべきこと、やってはいけないことを広げることができないかなと思っている。

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