聞くのは恥~人に聞けない病

小学生のとき、よく全校集会などでピアノ伴奏することがあった。
音楽祭のとき、学級のピアノ担当だったり。


ピアノやってる女子はモテるとはよく言ったもので、確かにモテた。


・・・それはさておき(笑)



「君が代」の演奏をすることになった時。
ふと、疑問が湧いた。

「あれ、最初の1フレーズを前奏に使うんだっけ?どうだっけ・・・」



私はピアノ習っていたけど、楽譜読むのは得意じゃなかった。
だから、どこが”繰り返し”なのかとか、わからなかったんだと思う。



音楽の先生に聞けばよかった。
たった一言聞くだけでよかった。


なのに、聞かなかった。
聞けなかった。



当日弾くまでのドキドキは、
みんなに見られてるっていう緊張でも
ちゃんと弾けるかなぁっていう不安でもなかった。


「どっち!?結局どっちなの!?わかんない!」


「えい!もう、弾いて確かめるしかない!」


というハラハラ感だった。


だからむしろ妙に冷静だった。

1節目を弾きながら、みんなの様子を見る余裕があった。
というか、見て、自分がそのあとどう弾くかを即座に判断する必要があったから必死だった。


運命の1節目を弾き終わるころ。
「みんな、ちゃんと歌わないんだから、もうっ」


なんでそんな偏屈な見方をしてしまったのかわからない。
私は前奏なしのパターンの方に振り切った。

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自分の心の裏の裏を、今までの人生の懺悔などを含めてオープンにしたくて書いてます。無料で誰にでも公開するには躊躇する内容なので、有料記事にしています。心から興味を持ってくださった方だけに届けるエッセイを書いていきます。サポートしていただけたら嬉しいです🍀