bimajo考察

「チヤホヤされたい。」

そんな願望はなかろうか?

「みんなから注目されたい。」
そんな願望。

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俗にいう美魔女。
よくネットを見ていると、広告に出てくるあれ。
「え!この人が50歳!?」みたいな・・・


見るたびに湧く疑問。

もともと美しいのか、はたまた美容に関する情報が好きでいろいろ試していたらそうなったのか、それとも「美しくなければ愛されない。」というような、意識下のどこかにある強迫観念のようなものにせっつかれながら必死に作り上げてきたものなのか?



まぁ、そもそも広告って、普段意識していない人の欲望を引き出すことで、商品を売るものだから、誰もが引っ掛かりやすい、大なり小なり持っている願望を具現化したものを、見せつけてきているだけだろうが。


な~んて、皮肉ぶってみる。



どうでもいいことなら、わざわざこんな風に投稿などしないだろう。
こうして「書きたい。」と思ったってことは、往々にして、そこに自分のなかの何かが引っ掛かったからだ。



そもそも”美”に関しては、普段まったくといっていいほど気にしていない40代。
去年、すっぴん推しの友達から、「メイクするから、メイク落としが必要になる。メイク落としで肌に負担をかけるから、肌がしんどくなったり、修復のためのいろんな化粧品が必要になる。そこには不要な成分もあるから、それもまた肌の負担になる。」という話を聞いて、「確かにそうかも。」と思って以来、すっぴんで暮らしている。自分の内側からにじみ出る油分だけで、肌は充分潤っていて、洗顔は、ぬるま湯で軽く洗うだけで事足りる。


もともと、メイクしてても「え、してたの?!」と驚かれるほどのナチュラルメイクだったから、あまり意味も成していなかった。だからすっぴんでいても、まわりは違和感がないようだ。



さて、少し前まで・・・去年までの自分は、いかに”ちゃんとしてるか”が大事だった。いや、実際に”ちゃんとしてるかどうか”は関係なくて、人から”ちゃんとしてると見られているかどうか”が大事だった。


だから、ノーメイクで人前に出ることなぞ、けしからんことだった。


ちゃんとしているように自分を見せれば見せるほど、本当の自分とかけはなれた理想像を完璧に作り上げてきた。まわりから「あの人はちゃんとしてる。」と信頼を得れば得るほど、気持ちよかった。



だけどそのうち、麻薬のごとく、「もっともっと、ちゃんとしてるって言われたい!」と自分で自分に要求するようになっていった。エスカレートしていく要求に、最初はなんとか応えていたけど、どんどんしんどくなっていった。まわりから「ちゃんとしてるね!」て言葉をそれ相応にもらえなければ、いとも簡単に崩れてしまうほど、安いメッキでコーティングしただけの自分だった。



そしてほとほと疲れ果てて、投げ出した。
もうどうでもいい。ちゃんとしてなくていい。ちゃんとしてないし。
そうやって、自分への要求、まわりへの要求をやめていくことで、どんどん楽に生きられるようになった。


思えば、本当に滑稽な一人芝居だ。
自分で勝手に自分の理想像を創り上げ、それに見合う自分であるようせっせと日々を生き、本来の自分とのギャップに疲れ果てて、苦しくなって、やめるっていう。


だけど案外、気づいていないだけでそうしている人っているんじゃないか。
あまりにもその一人芝居にのめり込んでいて、演者として立派に務めている、みたいな。俳優さんでも、映画やドラマ創る時、役に入りきりすぎてプライベートでもそれが抜けなくなるってあるみたいだけど、まさにそんな感じで・・・


美魔女の話に戻るが、彼女たちが、世間に取り上げられ、スポットライトを浴びることで得ているもの・失っているものがあるのではないだろうか。


誰だって、褒められたら悪い気はしない。
最初は「そんなこと・・・」なんて思っていたとしても、色んな人から、ちょくちょく褒められているうちに、なんだかそんな気がしてきたりして。


それで、いつの間にか、「私の価値は美魔女であること。」ていうラベルみたいなものを自分で自分に貼ってしまうのかもしれない。


人から注目されることは、麻薬みたいなものだ。
それを一度経験したら、その快感がないと、なんだか虚しいような気さえしてくる。



もし、その美魔女さんの奥の方にある意識が「美しくなければ愛されない。」というような強迫観念だった場合・・・

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自分の心の裏の裏を、今までの人生の懺悔などを含めてオープンにしたくて書いてます。無料で誰にでも公開するには躊躇する内容なので、有料記事にしています。心から興味を持ってくださった方だけに届けるエッセイを書いていきます。サポートしていただけたら嬉しいです🍀