アスペクトのスクエアを真面目に考える

 スクエアは忌み嫌われるアスペクトの代表格です。思わぬ横やりや妨害、それから矛盾と葛藤など、なんだかちょっとスムーズに生きていくのが困難だな、という意識になりがちです。
 ではスクエアとは一体なんなのでしょう。

 好ましいアスペクトの代表格であるトラインは、同じ元素の結びつきです。火なら火、地なら地、風なら風、水なら水の関係になるので調和的であり支援となります。トラインは円を三分割すれば出てきます。3という数字は創造的で、次から次へと生み出す力があります。そのためトラインであれば「こっちもいいよ、あっちもあるよ」という展開に恵まれやすく、それほど無理なく元気になれます。
 一方のスクエアというと円を四分割した姿です。四分割は半分のさらに半分であり、円の半分であるオポジションを分けています。

 オポジションは基本的に「対象化、意識化」で、ちょっと似ているけれど根本的なところが違うため否応なしに気が付く、という意味です。たとえば牡羊座のオポジションは天秤座です。牡羊座の突っ走りに対し、天秤座はうまくバランスを取り中庸を求めます。ここだけ見れば違うのですが、実は牡羊座も天秤座も活動サインのため、ひとつのところに落ち着かない、という点で一致しています。つまり性質が違うのにアクションの起こし方は同じなので、そのちょっとした違いが「なんで?」のような疑問となり意識化できるのです。しかも牡羊座は火のサイン、天秤座は風のサインです。風は火を起こし、火は風によって大きくなり、火の盛り上がりで風はさらに大きくなります。つまりお互い能動的に煽り煽られているので、ちょっと退屈なら相手を煽れば元気になる、という効果もあります。意見の違いが相乗効果を生み出すのです。ただし常に見られているとか、意識させられるという観点が強いなら、かなりの緊張感があるので、ちょっと息苦しいなとも思うでしょう。
 お互いに見ているのは相手ひとつで、まるで職場の前の席にいる同僚のように、顔を上げればその人がいったいなにをしているのかが、すぐにわかってしまいます。困っているのか、それとも嬉しいのか、疲れているのかわかってしまい、その都度それぞれの感想を持ちます。いつも飲んでいるコーヒーの砂糖やポーションの個数とか、ペットボトルのお茶の銘柄のとか、急にスマホを変えたなとか、今日は機嫌がいいなとか悪いなとか、そんなことまで知ってしまうのです。
 しかも無意識に。これがオポジションです。

 一方のスクエアは、このオポジションの真ん中で、どっちつかずで存在します。牡羊座と天秤座のたとえに加えれば、上司の山羊座がふたりの横顔が見える位置に机の向きを設定し、それぞれに目を光らせているのです。山羊座は実直で堅実、責任感の塊です。あるプロジェクトに関して、牡羊座の直感からもたらされるアイデアに天秤座の純粋な思考能力が重なり、意見の違いを乗り越えてともに情熱と意欲を持って立ち上がろうとしたとき、山羊座は冷静にひとこと発します。
「話はわかった。しかし実際にできるのか?」、と。
こうなれば突っ走る牡羊座はできると思っていた出鼻を挫かれやる気が削がれてしまい、天秤座は上司の言うことも組み入れようとするあまりバランス感覚を崩しかねません。山羊座は上司としての本領を実直かつ当然に発揮しているだけなので、まったく意に介していないのですが、ここで牡羊座天秤座ラインに、もうひとつ他部署の蟹座のスクエアが入ったとしましょう。
 「係長もああ言ってるし無視するわけにもいかないね」、と。
 さあ、こうなると牡羊座と天秤座はどう感じるでしょうか。

 この4人それぞれは活動サインという共通項を持つため、ただ黙って見ているとか、話を聞いているだけというのが難しく、つい口を挟むのですが、かといって4人はそれぞれが火地風水という、すべて違う要素を持っているので、それぞれの思惑や本質、あるいは目的が違います。
 山羊座は責任感から部下の尻拭いを厭いません。なおかつ牡羊座と天秤座の頑張りを厳しくかつ現実的に、あたたかく見ています。けっして山羊座は冷たくはありません。土元素なので実利的に頑張っているなら支援します。山羊座が冷たい言動をする場合は責任感の強さ、または納得のいかなさの現れです。そのうえで、報告なしでやられるような事態は避けたいがため、盛り上がっている牡羊座と天秤座にとっては冷や水を浴びせるような言動をします。その一方、蟹座は蟹座で情的な部分で敏感であり、オポジションに位置する山羊座の責任者の気持ちが痛いほどよくわかってしまうので、牡羊座と天秤座のブレーキになりかねないのです。

 これが固定サインのグランドクロスなら、安定しすぎて変化のない単なるルーティンになります。
 また柔軟サインのグランドクロスであれば流れ流され、本当になにもかもスッキリと決まりません。

 オポジションの真ん中に存在するスクエアは、いろいろと折る、あるいは削いでしまいます。それでも良かれと思って違う方向を向いている。しかし基本的にサインを跨がなければスクエアのアスペクトは活動・固定・柔軟という性質は同じであり、なんだかんだで行動パターンは似ているので、相手の腹の内が見通せてしまって、悪いところばかりが目立ってしまい落ち着けません。

 火にとって水は勢いを失くさせ、土に舞い上がれない状況を作られてしまいます。
 風にとって水は打てば響きすぎてしまい、土にひとつに止まらされてしまいます。

 このように、土と水からの火あるいは風への思惑も考えれば、それぞれのスクエアの食い違い具合がわかると思います。これがネイタルチャートで起こるなら、その人にとって内面の葛藤はあって当然でしょう。

 そこで、これを乗り越えるにはどうしたら良いのか。
 そもそもスクエアは90度で、その人の目の前を横切る角度です。しかも目線が合いません。180度のオポジションは真正面から目を逸らさず近づいてくる人なので、こちらは緊張感が走ります。オポジションはまだ正体がわかるから意識すれば問題ありませんが、スクエアはいきなり横切るので、これは突拍子もない刺激です。
 そこから横やりを入れられたとか、邪魔された、みたいな感覚に陥るのは当然かなと思います。

 スクエアの働きはネイタルばかりではありません。進行図を重ねればスクエアが発生する場合もありますし、トランジットもスクエアの配置を作り出します。どちらかというとトランジットの方がより明確に意識化できるでしょう。なぜならそれらは外界から与えられた作用だからです。やっていたのに急にうまくいかなくなった、という時点で経過図でも出せば、なんらかの天体がネイタル天体のどれかにスクエアだったとかいうのは、よくある話です。ちょっとブレーキがかかるとか、思わぬ方向に話が転ぶとか、気分が盛り上がらなくなってきたとか、それはそれはたくさんのパターンがあります。もし複合アスペクトが作用しているなら、もっと話は複雑になりますし、状況の打開策も多彩になるでしょう。

 しかし、もし横切るものがある、と認識していたらどうでしょう。
無意識のうちに視界が開けていると思い込んでいる意識のなかに飛び込んでくる横やりや障害があるはずだ、と知っていたらどうでしょう。
 スクエアとはいえ、そもそもネイタルに持っているなら、「ああ、またこのパターンね」という思考になる、あるいは慣れてしまうでしょう。
 これが意識化の力です。
 ここで大切なのは、だからといって諦めるには早い、という一点です。
ホロスコープは牡羊座で始まり、魚座で終わるわけではありません。魚座29度から牡羊座0度へのジャンプがあります。つまり循環しているので、もう果てしのないぐるぐるの世界であり、ここで終了かと思ったらさらに先があった、みたいな感じで、姿かたちを変えスクエアが現れます。これをすべて諦めるのはもったいない。

 というのも天体のアスペクトは、きっかけ作りには非常に有意義だからです。

 しかし「苦手意識の克服」のような生ぬるい言葉で表現するには、あまりにも過酷な場合があって、なかなか抜け出せないという事態に陥るなら、ちょっと目線を変えてみましょう。

 そのスクエアの一角の天体にソフトアスペクトを形成する天体を探してください。
 もしネイタルにないならトランジットで探しましょう。その天体にソフトアスペクトを作り出す天体が、いつ、どのように訪れるのかを探しましょう。
 このソフトアスペクトを形成する地点を仮にAとします。

 そのトランジット天体が、他のトランジット天体とソフトアスペクトを形成しながらAを訪れる場合、そのソフトアスペクトに対し、ネイタル天体も同作用を享受します。

 たとえばネイタル射手座月と魚座土星がスクエアで、いつも気分が乗らなくて重い、みたいな感情を持っているとします。月と土星のスクエアは、その人にとっては人生の命題みたいなところがあります。もちろん他の天体も絡んでいるなら軽く済んだり重くなったりという差はありますが、基本的には土星という責任感と克己心によって、常に月は休まりません。自分厳しくなり、転じて他人にも厳しくなります。
 月が射手座にあるなら、その人はとてもおおらかです。おおらかというか受容性が高く、いろんな人物あるいは状況を肯定します。そんなこともあるんだね、そんな人もいるよね、という一種の寛容さがあり、どのような場面にも適合し明るく、まわりともうまくやっていけます。しかしこの朗らかな月に魚座の土星がスクエアを形成すると、それでいいのか、という横やりが入るわけです。
 たとえば土星は年長者や目上の人を示しますので、いいかげんな上司と接点ができた場合、その人を許容しているうちに流されてしまい、社会通念上の甘さが目立つようになるでしょう。射手座も魚座も柔軟宮です。流し流され、相手によっていかようにも変容します。そのため月射手座にとっては、その人の言うことに染まってしまい、なかなか抜け出せないという事態に陥る可能性があり、さらにはその問題について自覚できるかどうか疑わしい、という状況も発生してきます。しかも土星は有無を言わせない形で指示をしてきますし、魚座の土星なら言うこともコロコロ変わる傾向があるのですが、それを正義だと信じ込んでしまったなら、なかなか抜け出せないでしょう。そしてどの職場に赴いても、同じような上司に悩まされ、なぜか不安定になってしまう、あるいは転職を繰り返す、という感じです。
 もちろん人物として現れるばかりではありません。家庭環境それから意志の作り方にも出てきます。家庭環境であれば生活リズムが一定でないかもしれませんし、意に沿わない転居が多い場合もあります。また意志がコロコロと変わりすぎて、いったい自分はなにがしたいんだろう、と堂々巡りをしていて答えが出ない、などが考えられます。「もっといい生き方、楽な生き方をしたいんだけど」と思いながら、実際のところはハードワークせざるを得ない、などです。

 さてここで、月にトランジット獅子座天王星がトラインを作るとなったらどうでしょう。
 天王星は独自性です。どこにも迎合しないので変わった気質などをもたらします。そして獅子座ですから、もう好き勝手やりたい放題なわけです。さらに獅子座は内的満足感、いわば自分主義の真骨頂なので、その天王星が射手座月にトラインを形成するなら、魚座土星は吹き飛びます。
「そんなこと言われってやりたくないから私はやりません」と堂々と言える段階に入るわけです。一方の魚座土星は獅子座とクインカンクスなので、獅子座天王星とうまく折り合いをつけるしかありません。天王星は速度が遅い天体なので、じっくりと射手座月は、この命題に向き合うチャンスを与えられるのです。
 そうやって大きくなった射手座月は、さらに大きな魚座土星と向き合うことになります。スクエアは一方が大きくなれば、さらに強烈なスクエアとなって現れます。しかし一度でもそのスクエアに慣れておけば、あるいは対処法がわかっているなら、きちんと対応できるのです。

 なぜ天王星をピックアップしたかというと、土星に対峙し勝ち得るのは、天王星以遠の天体だけだからです。ここで巡ってくる天体が木星であれば土星を書き換えられません。もし月とスクエアである天体が金星であれば、トランジット火星以遠の天体で書き換えます。そして木星であれば土星以遠の天体です。つまり書き換えられるのは、その天体の外側を公転している天体だけなのです。そのため土星を書き換えるなら天王星以遠であり、海王星は境界線を曖昧にして丸め込み、冥王星は本気にならなければ効力を発揮しませんので、いちばんわかりやすいのが天王星、というわけです。

 さて、ここまで書いておいてなんなのですが、もし同じネイタルチャートを持つお方がいたら、獅子座天王星まで待てないと言われるかなと思ったので、さらに書き及ぶのですが、ソフトアスペクトでなくとも対処のしようがあります。
 それは射手座月にオポジションを形成する、双子座天王星です。
 これを書いている瞬間、天王星は牡牛座にありますので、双子座天王星は遠すぎる未来ではありません。しかしオポジションはハードアスペクト、さらにはTスクエアを形成します。それでも乗り越えられる時期だと言えるのです。

 なぜなら、双子座天王星をもってすれば、オポジションの中点が魚座土星になるからです。

 射手座月は双子座天王星の自由な言語、あるいは知力によって書き直されます。もっと自分を出していいんだ、という心持ちになります。どこかに卓越した知識人や、突拍子もない発想力の人物が現れるかもしれませんし、または射手座月がなんらかの出来事を経験し、自分の感情の一端を意識化または認識できる状況になるでしょう。
 そして双子座天王星が魚座土星の曖昧さを跳ね飛ばしたら、射手座月は刺激的な体験を経て、自己肯定感が高まるはずです。
 Tスクエアの中点にある天体はオポジションを折る側ですが、双子座天王星が強まれば、それに染まるしかありません。つまり射手座月が折れない状況になるのです。

 その一方で、魚座土星にソフトアスペクトを形成する時期が巡ってきたらどうでしょう。

 たとえば蟹座天王星です。蟹座天王星は同じ水のサインである魚座土星と親和しますので、勢いよく支援します。しかし射手座月にとって、この瞬間の天王星はクインカンクスです。相容れないものであり、まったく畑違いの要素なので、これをすり合わせるには骨だと感じるでしょう。しかしそれこそがチャンスになります。水のサインの情感を手に入れるような、魚座土星の横やりの実態と本性を知る時期なのです。
 蟹座は活動サインです。とにかく絶え間なく情感に働きかけるので、身近に世話好き話し好きのおばさんのような人物が現れ「あらあらあなた本当はこうなのよ」と言ってくる、みたいなイメージです。しかも天王星ですから、独自のノリというか勢いが半端なく、おばさんから仲間とみなされれば極度に距離が近いし、もうなにもかも見通され、飴と鞭で躾けられる状況と言ってもいいのですが、これを厭わずに射手座月の柔軟性で受け入れてしまえば、あとは魚座土星の手の内が見えてきて怖いものがなくなる、という仕組みです。

 とはいえ、月という天体の意義を考慮すれば、それは常日頃から感情または日常生活において、絶え間なく魚座土星からのプレッシャーを感じる状況になっているので、かなり息苦しく葛藤があるはずです。しかも月なので幼少期から苦手意識があってもおかしくありません。そのためこの土星とスクエアの月を乗り越えるためには、自らの内面の充実と理解ばかりではなく、トランジットの作用を味方につけた方が、より楽にクリアになるでしょう。

 これはネイタル太陽も同様です。太陽は生きるための意志、目的、あなたそのものでありパッションであり、すべての創造的かつ根源的なエネルギーです。その太陽がスクエアで彩られているなら、誰かからの影響力が強すぎるとか、わけがわからないけれどどうしても屈してしまう相手がいるとか、自分の意志が定まらないとか、なにをしたらいいのかわからない、みたいな状況になりがちです。このような場合ネイタル月が甘い、つまり穏やかでベネフィックのソフトアスペクトがあるならポジティブに人生が推移しますが、かといって決意や決断は誰かの意向をくんでしまいがちで、なかなか自由意志という意味では歯がゆく感じられる節があるかもしれません。
 しかし繰り返しますが、トランジットやプログレスを用いて解消できるチャンスは往々にして巡ってくるのです。

 さて、前述の牡羊座天秤座の同僚と、山羊座の上司ならびに他部署所属の蟹座の話を蒸し返します。活動宮グランドクロスの面々です。
 いったん便宜的に彼らすべてを太陽サインと仮定したうえで、誰がどう書き換え可能か、というところを検討してみます。
 
 たとえば木星が獅子座にめぐってくれば、牡羊座は至上楽観主義で享楽的になりますが、天秤座はネットワークがどんどん広がる時期であり、ちょっと枠を壊して羽目を外せるような形になります。一方の山羊座はクインカンクスとなり、しかも山羊座から獅子座は8番目のサインになるので、誰にでも深入りし、親身にならざるを得なくなります。つまり牡羊座と天秤座がバーッと飛び跳ねたら容認する、という形になります。他方の蟹座からみれば獅子座は数えで2番目のサインであり、ちょっと自分の持ち場の土台が安定してくるので、他部署のあれこれに構っているほど暇ではなくなります。
 こうなると山羊座は牡羊座と天秤座から、またいままでとは違ったノリと勢いを学びます。もちろん山羊座ですので経験と実務的なところはそのままに、まあこれでもなんとかなるかな、といった感じで、牡羊座天秤座コンビに引きずられ、日々ひたすら報告を待ち続けるようなスタンスになるでしょう。ただし報告を欠かさなかった場合、あるいは取引先と長期間にわたって契約があった場合に限り、相談されればかなり有意義な働きかけをします。
 
 そして木星が乙女座にめぐってきたら勢力が逆転します。牡羊座は木星が6番目のハウスになるので、いきなり実務的な要素を学び、天秤座は誰かのサポートに回るばかりか決断力が減退しますので、いままでのふたりのノリと勢いはどこへ行ったのかと不思議がられてもおかしくないくらいスローダウンします。一方の山羊座は意気揚々、ありとあらゆる追い風に乗り、我が道を突っ走ります。また蟹座はさらに話し好きになり、山羊座の頑張りを目ざとくかつ細やかに見つけ出し、あれこれと画策あるいは鼓舞します。こうなると牡羊座は山羊座に引っ張られ、もっと現実的に考えた方がいいのかな、という気付きが与えられ、今後の仕事にプラスになるでしょう。天秤座は妙にやる気がなくなったり、遊びに走りたくなったりして、なかなか仕事に本腰が入らない状態になりがちなので、直接的には手を下さず牡羊座の培いゆく現実感の様相を裏から見守るか、職場のあれこれに関して暗躍する可能性があります。蟹座から人間関係の機微を学び、細かな人心掌握の術を得るかもしれません。

 このような繰り返しでグランドクロスは変化をします。
 なかなか一筋縄ではいかないと言われるスクエアも、トランジット天体の作用如何により、成長と脱皮を繰り返すので、これだけ活性化されるなら無敵にもなる、という言葉が真実味を帯びてくるでしょう。もちろんドロップアウトする場合もありますが、そのときは違った形でトランジットの作用を受け、形を変えて別のところでスクエアが顔を出します。そのときにどうするかは、各個人の捉え方あるいは意志の持ち方ひとつの違いになるでしょう。

 スクエアを持っているあなたが、いったい本当にしたいのはなんなのか。
 邪魔をされていると思っている、またはなかなかうまくいかないと感じているのはなぜなのか。
 そしてそれは本当にスクエアの影響なのかどうか。

 実際問題として、私はスクエアのイメージを変えること自体が大切だと考えているのですが、苦手意識を否定するわけではありません。しかしソフトアスペクトだらけのネイタルが、トランジットのスクエアひとつでいくらでも揺らぐ可能性を知っています。
 そのためスクエアもひとつのスパイスとして、どう乗り越えたかという経験は、なにものにも代えがたいと思います。
 スクエアはあなたの武器になります。たとえ挫折や困難という形で表れたとしても、それは大事の前の小事であり、立ち向かうための準備体操と考えても良いわけです。ネイタルにスクエアがある場合も同様に、ノーアスペクトの場合を除き、アスペクトがないよりもあった方が有意義です。とくにライツに関するスクエアの天体は、あなたにとって世界の広がりやきっかけになり得ますから、ボンヤリと過ごせるわけではありませんが、活気と威勢の良い配置となりますので、なんでもかんでも「スクエアのせいだ」としないようにしましょう。
 事象とタイミング、それから捉え方ひとつで、スクエアは毒にも薬にもなるのです。

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