カレーのお弁当食べてみた　2024/07/30

「タジマさん」
「はい？」

「今ちょっと、お願いしてもいい？この請求書なんだけど、単価のところ、消費税」
「うわ、本当ですね、すみません」

「他のももしかしたら間違ってるかもだから、今日中に直せる？」
「申し訳ないです、すぐ取りかかります」

「忙しかったら明日でもいいから、お願いね」
「わかりました、すみません」

・・・・・・・

「ちょっとお手洗い行ってきます」
席を立つ。
他のメンバーはpcから目線を逸らさないまま、皆それぞれに空返事を打つ。

今月は年に一度の大セールがあったから、皆んな忙しそうに事務処理に追われてる。わたしは顧客と直接関わらない部署だから、クレーム対応とかがない分ちょっと気楽。
書類の修正、今日中には無理かも。ちょっと忙しいフリして、明日の朝やればいいや。
どこの部署も人手不足だから、多分大丈夫。軽く注意受けるくらいでしょ、きっと。

このビル、トイレ遠いんだよな。古いからかトイレがないフロアもあって、わたしたちの事務所からは階段を登るか降りるかしないと辿り着けない。無駄に廊下も長いし、まあちょっとサボるには丁度いい、、

「え！？」
(深っ、、暗い、、？)


手足内臓全てが浮き上がる感覚を覚える。
落とし穴だった。