見出し画像

むぎのマガジン vol. 58 「母のことがどうしても嫌い。どうしたらいい?」

こんにちは。むぎのタロットのyukiです。このマガジンでは、毎週、公開を許諾いただいた鑑定事例の動画と、実際に返したお返事、カードの解説をお届けします。今回は、家族に関する相談です。

解説動画

ご依頼内容

状況について

母親が嫌いでした。
その母親は8年前に他界しておりますが、亡くなった今でも悲しくなく、嫌いなことばかり思い出します。
弟と差別されて育った記憶がほとんどです。

鑑定を希望する項目

・母親との関係性
・何故、ここまで母親を嫌いなのか
・母親と過去世の何かを引きずっているのか

使った並べ方

3枚引き:フリースリーカード

3枚のカードを並べて、必要に応じてアドバイスカードを1枚で追加でひきます。3枚に独立した意味はなく、3枚のカードを総合して、質問に対する答えをだしていきます。

鑑定者の回答

前文

こんにちは。むぎのタロットのyukiです。このたびはご依頼ありがとうございます。
大切なお気持ちのご相談ありがとうございます。
たとえ家族であっても、どうしても許せないお気持ちや、割り切れないお気持ちはありますよね。
亡くなられたとしても、過去にされたことは消える訳ではないのかなと思うので、どうしてもお気持ちに引っかかることもあるのかなと思います。
この鑑定で少しでもお力になれればと思います。

鑑定に先立って2点お願いさせていただきます
・お母様との関係について
お母様はすでになくなっておられるので「関係性」というのが、もしも、「死後のお母様」という意味であれば、私はあまり、死後の方との関係性というのは鑑定をしない方がいいのかなと思っています。というのも、故人にあまりフェアではないように感じるからです。
私がなんらかの鑑定をすることで、その結果がどういうものであれ、お母様に対する見方・考え方には影響があるのかなと思います。
その際に、お母様が生きておられたら、鑑定だけでなく実際のお母様とのやりとりで色々考えることができるのかなと思うのですが、お母様が亡くなっておられる状況では、いってみれば私の鑑定は、お母様からしたら「反論ができない状況で突然決めつけをされた」ことになってしまうのかなと思います。もし、私が故人の立場であればそれは少しよくないなと感じるので、「死後のお母様との関係性」という意味の鑑定は今回は控えさせていただければと思います。

・過去世について
家族出会っても折り合いがつかず、ましてや同じ兄弟の弟様との関係性に差があれば、生まれる前に何か原因があったのではないかと考えられることもあるのかなと思います。過去世、前世といった考え方を持たれる方がいらっしゃることそのものは、私はそれも大切な考えだと思うので尊重されるべきだと思っています。ただ、私自身、前世・過去世といったものの見識がなく、また、これについても「故人との関係性」「故人の過去生」といった、故人が反論・訂正できない状況で鑑定することにやはり抵抗があります。
過去世で何かあったのではないか、と思われるようなご縁を感じることは生きているとあるのかなとは思いますし、もちろん、そういったことを知って次に進まれたいというお気持ちももっともだと思います。これはあくまで私の個人的な経験ですが、私が依頼していない状況で、知人が勝手に私の「過去世」を考察してきて、「それよりも、今私が考えていることに向き合ってほしいな」と悲しくなってきてしまったことがあります。
そういった経験からも、「私自身が明確な定義を知ることができず、また、故人が鑑定結果に言及することができない、故人様が絡んだ過去世の話」については今回は鑑定を控えさせていただければと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、
今回いただいたお話の中心にあるのは、亡くなって8年たってもお母様へのネガティブな感情が消えないことなのかなと思います。
上記の理由から、完全にご要望に答えることは難しいですが、今回のご依頼に対して私の鑑定でできることとして

・死後8年たってもお母様を許せない理由・背景
・今後このお気持ちに対してどう向き合って生きていかれるのがいいのか
の2点で鑑定させていただきます。
上記認識の中で、私の理解に齟齬があれば鑑定をお伝えした後でも遠慮なくお伝えください。

鑑定項目その① 死後8年たってもお母様を許せない理由・背景

隠者(逆)、戦車(逆)、節制(逆)

お母様のことが許せない以上に、少しご自身の中にもお母様に似た振る舞いや要素を感じてしまうことがあり、「このまま進むと私も母みたいになるのではないか」というお気持ちがどうしてもでてきてしまうようです。そのため、お母様のことを考えると、自分の中のお母様との記憶だけではなく、自分の中にかいまみえてしまったお母様と似た要素も含めて、「嫌い」な気持ちが「自分」として生きている限り湧き上がってきてしまうのかなと思います。
隠者の逆位置は、お母様のことになると自分の内面に向き合うことが困難になること、また、ふと自分の行動や考え方の中にお母様に似たところを見出してしまい、自己嫌悪のスイッチが入ってしまうことで、お母様と触れていなくても嫌な気持ちになるループがおこってしまい、嫌いな気持ち・許せない気持ちがわきあがってくることを示唆しています。
戦車の逆位置は、お母様のことを思い出すと前向きな気持ちになれないことを示唆しています。これも隠者の逆位置で示した「嫌いなはずの母と似た部分を自分の中に無意識でみつけてしまう」ことが根底にあり、「自分もこのまま突き進んだら母のようになってしまうのではないか」という気持ちになってしまったり、何かをはじめようとおもっても、過去母に投げかけられたネガティブな言葉や態度を思い出してしまい、前に進みにくくなってしまうことをあらわします。
さらに節制の逆位置は、ことさらお母様のことになると自分の気持ちが大きく動いてしまうことそのものを不快に感じていることを示唆しています。生きていたらどうしても嫌なこと、辛いことはあると思うのですが、他のことはスルーできても、お母様との記憶となると、どうしても、スルーができないことそのものが、「なんでお母さんのことでこんなに気持ちをかき乱されなきゃいけないの」という苛立ちにつながることになっているようです。
原因は生前のお母様の言動にあるのですが、お母様そのものが許せない、嫌いだというお気持ち以上に、ご自身の中にお母様の要素を無意識のうちに見出してしまうことがあること、さらには、人生の中で前に進んでいくことそのものを、過去のお母様のお言葉や自分がお母様のように将来なってしまうかもしれないという恐怖が阻んでいるように感じられて「嫌いだ」「許せない」というお気持ちに繋がっておられるのではないかと思います。

ここから先は

3,682字 / 1画像
「タロットの読み方がわからない!」という人に毎週鑑定事例と動画の例をお伝えします。出てきたカードの詳細な解説もついています!タロットをはじめたい!はじめたけどもっとたくさん読み方の例が知りたい!という方におすすめのマガジンです

ほぼ毎週日曜日に、タロット占いの鑑定解説記事がとどくマガジンです。 動画と、実際に返したお返事をつかって ・どうやって鑑定項目を設定するの…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?