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天使ウィンター&悪魔シャーク 双極の卵🥚🥚 序章

天使と悪魔が恋をした
悪魔は殺され
悪魔の子供を身籠った天使は
地獄の石牢に
手は自由に使える、自由に動けるも
長い鎖付きの脚
大きなお腹を抱えた天使は
石牢の扉の前には悪魔が2人
深い地下の底、石牢の部屋は広いが
井戸の底以上に深い部屋
天井には丸い窓
夜は月灯と蝋燭の灯のみ🌙🕯

天使は歌う
月灯と蝋燭の中だけで
三日月が影っても
見上げる空は、地獄の夜の曇り空
天使の目には、黒い布で二重に巻かれている

何故、天使が悪魔の世界に

天使が閉じ込められた部屋に、
上階級の悪魔ルドルフが入って来た
侯爵の雰囲気を持つオールバックシルバーの腰迄にロングヘアに色彩の無い瞳の持ち主は軍人のような動きをする
天使は、入ってきた相手の方に顔を向ける
「目が見えなくて退屈かね」
「懸命な判断だ。
 君達の魔力の結晶だ。私では無理だね」
「天使の力や目に負ける事はないが、
 逃げ出されても困るしね」
上階級の天使でなくても、これだけ威力があるのか、この天使(煤けた埃臭くカビ臭かったこの部屋、冷たく湿った空気であったのが、この天使をは今日で3日、空気が清浄に、埃もカビも消えたようで、また天使自体が白く発光しているように見える。あの時はシャークの力がと思ったが。冬を統べる天使か、悪魔ルドルフはそう思った

悪魔の子供を宿した天使、前代未聞だ
どんな子供が生まれるか想定がつかない
どんなモノか見届けたいと思うのが普通だ
我々と天界の意向は同じだ
だが気をつけないとな、この天使
相手の悪魔は、殺したが
魂は、この天使が食べてしまった
想定外だった
魔力の矢で背中から心臓を射抜いた瞬間、
矢に突き刺さり飛び出た心臓を手に受け、
小さくし葡萄の一粒を飲み込むように、
飲み込んでこんでしまった。
(魂を食べるのは、悪魔のみなのに)
(※悪魔も天使も心臓に魂が詰まってる設定)

「悪魔が生まれるのか、天使が生まれるのか」
「どちらでもいい、そんなコトは。
 天使が生まれたらどうするんだ?」
 金髪の天使は、楽しそうに言う
(捉えられてるとは思えん態度だな)
「名前は?忘れてしまった」 
「ウィンター、春を呼ぶウィンターだ」
この天使の見た目と、言葉使いは比例してるようには見えない。
(シャークは、何が気にいったのか?)
悪魔ルドルフは、この金髪の天使が包帯を撒かれる前に見た金色の瞳を思い出していた
魂を飲み込み、あの場にいた悪魔全員で取り押さえ、冬を統べる天使の風の威力はすざましかったな。力を全開にするのは当然だが、皮膚が裂かれるかと思った。最初の4人はヤられてしまった。あの時私も皮膚を直ぐに硬化しなかったらと思う。
白い陶器のような皮膚、淡い金髪のウェーブに色素の薄い金色の瞳
(春を呼ぶウィンター、この部屋の様子納得だ。
天使の姿に恋をしたのか、瞳に心奪われたのか、天使の力を甘くはみれん)
「もう、そんなにお腹が大きいのか。
 人間と一緒ではないようだな。明日、明後日にも生まれそうだ。不安はないのか?」
「不安?まあ生まれた子供次第では、私も子供も殺すのだろう。子供だけ生かすとか、天界はなんと言ってきてる」
「可愛いい魔女が、生まれるとは思ってない
天使と悪魔の恋は、過去ままあるが、子供は前例が無い」
「•••• 」
光は闇が満ち、闇は光に抱かれる
「また来る。報告は逐一来るしな」
悪魔ルドルフは、そう言って出ていった
堅牢な扉が、二重に閉まる音がする
(扉同士の距離は10メートルは無いか。
 逃げるのはやはり無理だな)

部屋に1人残された、天使ウィンター
廊下の扉の前には、2人の悪魔が立っている
2つ目の扉も同じ
井戸の底以上に高い窓を見上げる
黒い布で巻かれて見えないのに
「アイツの顔を目を見た瞬間、全てを忘れた
悪魔と恋をするなんて思わなかった
初めて出会った時、目が離せなかった
懐かしくもないのに、懐かしいと思った
磁力が発生したかのように目が離せなかった。
磁石が引き合うように
反発すると思っていた。あの時、あの瞬間
景色が目に入っていても
目に入っていなかった、シャーク以外」
天使ウィンターは、顔を下に向け
お腹に手をおいた
「退屈なんてするものか、
 お腹の中の子が動いているのに」

続く→  双極の卵1


天使ウィンターのイメージ画
顔はツンとした下の女性を
+してください
凍てつく感じで描けないので
著者藤田和子さんからの
「ゴールド」から
全8巻


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