#63 支援されてくれないハイティーン

田中さん

この間は、横浜まで来てくれてありがとう。横浜の仲間たちは、田中さんから多くの刺激をいただいたようです。

大阪と横浜の交流からケミストリーを起こしましょう。

ちょっと前に、元定時制高校の先生が、「サポステに一緒に行こうと(中退間際の)その生徒に言っても行ってはくれないんです。支援させてくれないんです」って言ってて、あぁ、そこだよなぁ、わかるわかると思ったんだよね。

支援させてくれるほどの関係性が築ける前にコトは起こる。ということと、そもそも生徒たちが教師、或いは単純に大人を信頼する「結果期待」を持ってない。

これ、すげーよくわかるなぁと。それでいて、支援者側は「せめて情報提供を」とか言うわけだけど、つながるわけないじゃんと思うわけ。

ある大学の一階にサポステのポスターが貼ってあるのに、ぼくが話すサポステを誰も知らなかったからね。そんなもんなんだよ。

でもって、最近思うのは学校には「手札」と「役者」がいないってこと。社会資源のリテラシーが低い教師は=手札を持ってないってことなんだよ。

そして、あるメッセージを伝える際に、メッセージの内容よりもむしろ“誰が言うか”が重要な局面ってあるじゃん?
その役者が全員先生ではダメな時があるんだよ。

だから高校内の居場所が必要で、先生でも親でもない、先生みたいでお母さんみたいな辻田さん(ドーナツトーク共同代表にして高校内カフェ事業の発案者)が必要だったりすると思うんだよね。

                                いしい

石井さま

こちらこそ、3/22の横浜イベントではお世話になりました。

ふだん、「NPO」と言いながらも、結局、私的利益拡大に突き進む関西のNPOを見ている僕としては(すべてがそうではありませんが)、関東の「社会貢献」を前提とするソーシャルセクター(役人や研究者含む)の方々と出会うことは、とても励みになるのです。

「支援させてくれるほどの関係性が築ける前にコトは起こる」

まさにそのとおりですね。僕が代表をしていた頃の前のNPOなどでは、「支援」の必要性が生じる前に、「支援を行なえる前提」を築くために、面談の中ではアニメの話なんかを通してひたすら関係性を築いていました。

ですが、高校支援ではそうした支援の前提を築くことが難しい。ハイティーンは面談が苦手だったりするし、なによりも高校自体が面談の有効性を信じていなかったりする。

本当は「コト」が起こる前に、そうした事態に備えて関係性を築きたいんだけど、なかなかそのチャンスがない。それが高校生支援、あるいは小中も含めた不登校支援の難しさかなって思います。

辻田も最近は少し疲れているんですよね(来年度は3校で居場所カフェを行なうのです)。彼女はよくやっていると思います。

生徒の困難な局面打開は、見える人には見えている。が、ひとりの力ではなかなか有効な「ソーシャルワーク」は進みません。

高校生だけではなく、まわりのすべてのオトナたちと局面打開に備えた「関係性」をまずは準備しておきたたいですね。★

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