#3 僕の髪は白髪だらけだった

石井さま、こんにちは。

意外とこの連載、評判いいみたいですね。ざっくばらんに語ってるのがいいのかなあ。

さて「高校生」と言えば、石井さんはどんな高校生でした?僕の高校時代はそれはもう「黒歴史」で、鬼のように暗い日々を過ごしていました。

一言でいうと、かなりの自意識過剰野郎で、ものすごく人の目が気になって仕方ないその状態が苦しく苦しく、かといってこの状態を名付ける言葉も知らなかったので、ひたすらエヴァンゲリオンの主人公たちみたいにして布団に横たわり、世界を斜め下から睨みつけていたのでした。

加えて、「偽善」という言葉にも執着していて、その反対の「本当のこと」やピュアなものを異常に追い求めていたのでした。

その結果、話したい相手は周辺にはゼロで、尊敬する人はラジオDJの渋谷陽一だけというありさま。まあたいへんめんどくさいやつでした、当時の僕は。

そしてなんと、悩みすぎたせいか、髪の1/3が白髪だったのです(いまは白髪より地肌が目立ってますが…)。凄まじくめんどくさいやつだったためその黒記憶は大人になってからも一向に消えず、逆にその黒歴史の一部をボソッと青少年に語るだけで、なぜか彼女ら彼らと親しくなることができました。

僕はいまだに無資格ですが、あの高校時代の黒歴史だけで食べているようなものです。だから本音を言うと、「学校」はいまも超苦手(言ってしまった〜)。石井さんはどんな高校生でした?  やっぱ、さわやかビーチボーイズ野郎かニャー? 

ガンダムユニコーンより、シャアもどき野郎。高校2年の時、リアルタイムでファーストガンダムを見たのが、黒歴史中の自慢。

                                田中 

 田中さん

「今度は僕から質問する」って、こういう質問なんですねw。まあ、これから深い語らいをしていく上で押さえておくのもいいでしょうね。

田中さんのいう「黒歴史」は、僕の場合は中学校にあります。なんせチビでガリガリで九九のできないこの前まで「菊池くん」だった転校生の「石井くん」でしたから。

僕はもう学校というか勉強から開放されたくて、担任には高校には行かず就職すると言っていたほどです。そんな僕は、一校くらい受けなさいと言われて受けた、都立でもっとも頭の悪いヤツが行く高校に受かり行くことになったんです。

田中さん、驚くことに、そこには東京中のお馬鹿が集まっていたのです(当たり前なんですが)。

そしてはじめての中間試験。僕は東京中の馬鹿の下から3番目の馬鹿になりました。でも、そんなことは知ったこっちゃありません。夜の僕は後楽園球場のポップコーン売りのアルバイトで、常に上位3位に入るトップアルバイターだったのですから。

勉強はできないけど、俺は仕事は出来るって思い込んでましたね。文化祭でバンド組んでRCの「雨上がりの夜空に」とか歌ったり、闇雲に自己肯定感を育み続けた3年間でした。

面白いことに、考えてみると、今かかわってる高校生たちと家庭環境含めほぼ同じなんですよね。田中さんの「黒歴史」という当事者性と同じように、これが僕の当事者性でしょうね。

ちなみに僕もファースト・ガンダムを観ましたよ。

                                石井

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