♯59 陽気に行こうぜ「NPO2.0」

石井さま

早速ですが、「NPO2.0」に関して、石井さんは前回、
①NPO2.0は、NPOという法人格を戦略的に選択している。
②NPO2.0は、NPO法人であることを戦略的に最大限活かしている。

の2つを示しました。

これに僕が前々回示した、
①NPO2.0は、「格差社会」をあらゆる事業考案時に前提化している
②NPO2.0は、ミッションが明確である

を重ねてみたいと思います。

よく見ると、石井さんの2つは、「NPO法人」という法人をなぜ選ぶかという、いわば「法人選択の理由」について論じているんですね。

これに対して僕の2つは、そうした(NPOという)法人選択は前提化しています。

前提化したうえで、「今よりは理想のNPO」について考えているわけです。

よって、順番的には、石井さんの2つが「先」になり、石井さんと僕の各2項目もさらに「それらが可能になる順番」を考えていくと、以下の順になると思います。

1.NPO2.0は、NPOという法人格を戦略的に選択している。
2.NPO2.0は、NPO法人であることを戦略的に最大限活かしている。
3.NPO2.0は、ミッションが明確である
4.NPO2.0は「格差社会」をあらゆる事業考案時に前提化している

いやあ〜、僕が好きな「哲学」というのは、議論の「前提」「条件」「土台」をつきつめて考えるものなので、ついつい哲学ってしまいました。

これをもとにどう展開する? あるいはさらに何を付け加える?★

                                 田中

田中さん

ぼくはこの議論の最初にも言ったけど、2.0にすることは誰得なんだろうということが明確になることが重要だと思ってます。

結論から言えば、受益者が得することで受益者が所属する地域や社会が得をし、その評価がNPOの運転資金を得やすくなるという、ペイフォワード的な全体がスパイラルアップするのものになるべきだと思ってるんです。

そして、1.0との差別化を図る意味は何かと考えると、クラッシュ&リビルド。リビルドなんて言葉があるのか知りませんが、つまり淘汰と再生なのかなと。

何か確信を持って言ってるわけじゃないけど、若者支援でいえば、社会変革型のNPOと、ある地域に密着し、インフラ整備を行い共生を目指す団体とに分かれていくのかなと思ってるんです。

田中さんも、読者の方もその代表的な法人をそれぞれ思い浮かべてるんじゃないかと思うけど。

2.0にならなければならないのは、社会変革型のNPO法人であって、地域密着型のNPO法人にとっては、実は法人格もミッションも関係なく、今目の前で困ってることに全力でコミットすることが持ち味なんですよね。

だから、後者はパッチワーク的に成長せざるを得ず、はたから見ると、ミッションが、よくわからないとなりやすいんだよ。

何が言いたいかというと、2.0であるべきだという議論は、性急に結論を求めてはいけなくてさ、のんびりダラダラと、ちょっと忘れたりしながら、話し続けることが丁度いいような気がするんだよね。

てことで、次回以降、この話はこの物語の重要なキーワード(孤立と孤独もね)として、一先ず棚上げして、なんか陽気の話でもしようよ。

                                いしい

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