♯53 潜在化と顕在化の光と影

田中さん

ぼくも田中さんも、支援という営みの中で、必然的に潜在化していた課題に出会ってしまうエブリデイなわけです。

それがこのSNSの時代に、発見された課題がシェアされたり、当事者が発言したりと、出会いのアルゴリズムが変わってきてて。

日々、何かが白昼のもとに晒されては、同時に何かがその影に飲み込まれていく…。そんなことを近頃感じるんです。

行政やNPO等の課題解決行動が起こらないまま、課題だけが発見され、結局放置されいくような。社会課題発見と支援の需要と供給バランスが崩れちゃっているような…。

これが崩壊の足音だったりするのかなとか、ぼくはそんなことを最近感じていて、むしろ、自分の団体のミッションに従ったことを淡々とやり続ける。

そして、やり続ける人を生み出し続ける。そんな方向に緩やかにシフトし、フェイドアウトしていきたいなあ、などと考えるようになっています。

田中さんはバンバン発信し、その、エネルギーにぼくは圧倒されてるけど、なんか心境の変化でもあったの?w

                                 石井

石井さま

この頃の僕が発信できるようになったのは、単に年度が終わりかけになり、ドーナツトークのスタッフのみなさんに対する細かな指示やケアが年度初めよりは減ってきて、僕に時間ができたからなんですね。

あと、前のNPOでは毎日5人ほど面談を中心とした支援をしていたのですが、それだけ身体を削っても1日5名だったわけです。

対して、今のドーナツトークでは、僕がたとえば10人のスタッフを指導・ケアすることで、それぞれの支援レベルは多少バラバラかもしれませんが、スタッフ10人×かかわる子ども若者の数だけ支援が展開できる、つまりはそれがドーナツトークのミッションと戦略を広範囲で行なうことができるという発想に切り替えてもいます。

プラス、ブログ等で発信することで、それを読む人々に少しでもドーナツトークのビジョン・ミッション・行動指針・戦略が届けばいいなとも思っています。

僕もこの3月で51才で、4年前に大病(脳出血)したこともあり、支援者としてのピークは過ぎました。

ああでも以上のことは、今回石井さんが書いておられる「潜在化の力」つまり解決は先送りにされ課題のみが積み重なっていくというのとは少し違うか。

けど、課題に取り組んでいく時、啓発と発信は、今まで以上に重要になってきた仕事だということはそれほどズレていないはずですよね。★

                                 田中

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