#36 NPO法人パノラマに質問!!(後編)

田中さん

さて、続きです。「ミッション共同体」について、ぼくの考えを書いてみますね。

この理念は、情報やノウハウやスキルを共有財産として若者支援していこうよという、もうそれは「シェアするココロ」の理念そのまんまで、ぼくが首尾一貫して思ってることです。

ただ、それを株式会社シェアするココロでするのは、どうも利害関係のバランス等で難しいなという思いもあって。この理念を貫くなら利害関係がフラットなNPO法人がいいだろうと考えました。

まあ、この思いがパノラマ設立の背景に強く影響しています。がしかし、イメージはあるけど正直細部は詰まっておりません!(キッパリ)。

大雑把にいうと、NPO法人等「有給職業体験バイターン」に取り組む皆さんたちのナレッジ・マネージメントをパノラマが引き受けますって話です。

例えば、漁業組合を巻き込んだ形の水産加工業との成功事例が宮城のNPO法人で出たとしますよね。この時に取り交わされた協定書や、そこに至る交渉の過程を、広島の牡蠣生産者と高校生をつなぐバイターンを行うNPO法人がシェアできる。

今度は広島でバイターンがはじまり成功事例が出たとします。その事例や成果、新たにカスタマイズした部分等が、今度は宮城のNPO法人にフィードバックされる。勿論全国の加盟NPO法人にも。

そして、日本全体での企業登録者数や就労実績をガッチャンコしちゃって、国にアドボカシーし、資金調達を円滑にしていく。恐らくそのデータは学校との交渉もスムーズになる。

そのようなナレッジ・マネージメントとそこから生まれる行政や学校に対する営業ツール的なものをパノラマが作り、全国の加盟団体にシェアしていく中央管理センター的な役割を担い、加盟団体をから会費をいただいて運営していく(これがメイン事業じゃないけど)。

「ミッション共同体」というのは、団体のミッションではなく、プロジェクトとしての共通の課題を認識し合い、共に成長と発展を目指すことで、課題解決を点ではなく面にして行う仲間たちって感じですね。

田中さんの突っ込みどころでもある「ミッション共同体」。このネーミングは(仮)です。

もともとぼくは「ソーシャル・フランチャイズ」という言葉を使っていたんだけど、昨今のコンビニのフランチャイズ問題からネガティブな搾取のイメージが強調されていると指摘されたので、やめたんです。

株式会社からNPO法人として切り分けたのに、そこに株式会社のビジネスモデル感が強く残るのはもったいないなあと思って。

というところで、ちょっと長くなってしまったので、田中さんにお渡ししますね。

これはボツになったパノラマのイメージキャラクター「パノラマン」です。「君にフレェ〜〜〜ム・インッ!」と言って、この手で作ったフレームを広げます。こわっ。

                                 石井

石井さま

なるほど、ミッション共同体がなんとなくイメージできました。ありがとうございます。

ポイントは下記の部分だと思うんですね。

「ミッション共同体」というのは、団体のミッションではなく、プロジェクトとしての共通の課題を認識し合い、共に成長と発展を目指すことで、課題解決を点ではなく面にして行う仲間たちって感じですね。

ウィンウィンが「利益」ではなく、「(社会)課題解決」になってるのがNPOらしい。いや、こうした発想こそがNPOに求められているものだと思います。

次回以降、我々の議論にも乗ってくるかもしれませんが、社会課題解決が目的のはずが、委託事業に乗ることで大きなお金が動くようになり、人件費キープや組織維持に目的が変化するのはよくあることですよね。

それを、ミッションを共同して持ち合うんだということを強調することで、この発想は、ソーシャルセクターのアポリア(社会課題解決が目的のはずが人件費獲得が目的にすり替わってしまう矛盾)を乗り越えるかもしれない。

僕としては、NPOの根本である「ミッション」を強調していることが嬉しかったのでした。これからも(恥ずかしがり屋の石井さんが許せる範囲でオッケーですので)時々パノラマのお話を聞かせていただければ嬉しいです。★

                                 田中

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