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飼っていた亀を標本にしてもらった話
表題通りの話である。
10年ほど飼育していたカブトニオイガメの侘を骨格標本にしてもらった。
今は部屋に彼はいる。
10年、10年である。
カブトニオイガメという種類の彼だったが、その種類からすると短い生涯である。
20年以上は一緒に生活をするつもりでいた。
あとあと解剖の段階でおそらくは死因であろう腫瘍がみつかった。
不調に気づかなかった自分が非常に不甲斐なく、「きちんと体調管理ができなかった自分は、不調のわかりにくいもう爬虫類は飼わないだろう」とその時は思った。
今も思っている。
いま一緒に住んでいるアオジタトカゲの達磨(トカゲの名前)が死んでしまったら爬虫類はもう飼育しないと思う。
ペット葬儀なども考えたのだが、断られたりなんだりもあり、戒めと思い出のためにどうしても手元に置きたいのもあり、結局骨格標本の制作をお願いすることにした。
骨は手元に置いておきたかった。
一番残しておきたいのは甲羅だったので。
そんな感じでいま、部屋に10年来の相棒が猫に触れない場所で鎮座している。
標本にするのは理解されにくいことだろうと思うけれど、手元に届いた時にとてもほっとしたのは事実だ。
ほっと、というのは違うかもしれない。
心の落ち着きどころが見つかった、みたいな感じである。
自分でもよくわからないのだけれど、頼んでよかったなというのは間違いない。
骨格標本は骨屋様にお願いいたしました。
気持ちに寄り添って制作いただき、本当にありがとうございました。
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