もうちょっと続くよRomanianHijaz

はじめに

前回記事でRomanianHijazを少し紐解きRomanianHijazとは「ハーモニックマイナー」であると説明しました。

ハンドパンの動画を漁ってるとこんなこと思ったことはありませんか?
「CハーモニックマイナースケールなのにどうしてDingが「G」なの?」

D CelticならDingは「D」F PygmyならDingは「F」…等々お名前の最初の文字がDingだよね!あれ…?違うやつがいる…⁉何故だ?ってなりません?

これも実はRomanianHijaz(ハーモニックマイナースケール)の特徴が故だと推察しています。
今回はいつもより細かい話になりますが、このことについて少し書きたいと思います。

下記個人の勝手な意見です。きっとそうなんじゃないかな~って思ってるだけです。

コードの関係性

スケールは音の羅列です。コード(和音)はスケール音を用いた組み合わせです。
※「和」って言ってるから「音を足してるのか!」って見て分かる感じが日本語のいいところ!

実はコードには一人ひとり性格があります。とりあえず今回は主役2人だけ覚えてください。(今回脇役は無視して構いません)

トニック:スケールの最初の音でコードの主役です。コード進行において安心感を与えます。曲の最後に叩けば必ずまとまります。
Cメジャースケール(ドレミファソラシド)でいえば「ド(C)」スタート和音です。※厳密にいうと「ドミソ」
なんか適当に叩いて最後にDing叩けばそれなりに終了した感ありますよね。それです。

ドミナント:スケールの五番目の音でもう一人の主役。コード進行において不安定な響きをもちトニックに帰りたくなる性質を持ちます。
Cメジャースケール(ドレミファソラシド)でいえば「ソ(G)」スタート和音です。※厳密にいうと「ソシレ」
アトリエマル様が記載している「サークルオブフィフス」であてはめるとトニック(主音)を軸として右側のコードです。

サブドミナント:スケール四番目の音で脇役。コード進行においてドミナントほどでもないけど不安定な響きにする。
Cメジャースケール(ドレミファソラシド)でいえば「ファ(F)」スタート和音です。サークルオブフィフスで言えば左側の子

今回は「トニック」「ドミナント」だけとりあえず「ほ~んそうなのね」って感じで片隅に入れておいてください。

~少し余談~
「起立、礼、着席」のあれは聞いたことありますよね(https://www.youtube.com/watch?v=WMBgOAJmSHg)
あいつは「トニック(起立)、ドミナント(礼)、トニック(着席)」です。「礼」の後「着席」の音来ると、なんかまとまってる感ありますよね?こんな感覚です。不安感とか安心感とか言ってますが、これはもう理論ではなく感覚の問題なのでそこまで気にしないでもOK

話は戻るよハーモニックマイナー

前回ハーモニックマイナースケールを言葉で説明した際にこんなこと言いました。
「ナチュラルマイナースケールの7番目の音を半音上げたスケールで、七番目音と一番目(八番目)が半音の関係になって一番目の音への戻りやすさが増す感じ。」

一番目の音(トニック:主音)に戻りたい…あれ?こいつはドミナントの特性か!?
ここまでの知識を持ってあと少しです。まずはハーモニックマイナーの兄貴分である「ナチュラルマイナー」を見てみましょう。

C/Eb(F)G(Ab)BbCDEbFG(AbCF)(Handpan - C minor / Eb major 14 "DeepShello")
Cナチュラルマイナーなのでトニックは「C」(厳密には「C、Eb、G」のCmコード)ドミナントは「G」厳密には(「G、Bb、D」の【Gm】コード)

次にハーモニックマイナースケールを見比べましょう。

C Harmonic minor 13: G/ C D Eb F G Ab B C D Eb F G
C Harmonic minorと言ってるのでトニックは「C」(厳密には「C、Eb、G」のCmコード)ドミナントは「G」厳密には(「G、B、D」の【G】コード)
特性音は「B」

ハーモニックマイナースケールにおいてはドミナントのコード構成が変わりましたね。なぜか?RomanianHijazの特性音が故です。

コード(和音)は様々な組み合わせで、より綺麗になったり不安感を強力に煽ったりするバフがけができます。
「あの子が来るとテンション上がる~バイブス上がる~」って感じです。知らんけど。

ドミナントの不安感をより強力にするスパイスとしてGコードに「F」の音を加えるとG7と進化し、よりトニックへの結びつきが強くなります。Cハーモニックマイナースケールをみてみると、その「F」がいるのでハンドパンの中でG7コードが作成可能ですね。

つまりCハーモニックマイナースケールにおいて「G」の音は「よりCへ戻りたくなる=不安感を強力に煽るキーである」ってことが分かりますね。

また、Cハーモニックマイナーにおける七番目の音「B」は八番目主音「C」と半音の関係になっておりより「C」へ戻りやすくなっております。
※半音とは間に「#」や「♭」がないことって思ってください。
※主音への戻りが半音の関係だとなんで戻りやすいかは「そーゆー性質なんだ」って思ってくれれば大丈夫です。

以上により、Cハーモニックマイナースケールは「C」へ戻りたくなる不安感をふんだんに詰め込んだスケールであることがなんとなく分かりました。

そのため、CハーモニックマイナーにおいてはDingを「C」でなく、「G」にしたのはCへ戻りたくなる不安感を植え付けるためかなぁと思ってます。
あくまで個人的にだけど…

ほえ~そんな意見もあるんだ~って程度に思っていただければ幸いです。

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