見出し画像

山岳修行を45年間行ってきた橋本先生に山の歩き方を教えてもらいました

週末、アシュタンガヨガのチームに率いられて、はじめての滝行に行ってきました。都内青梅の御嶽山山頂エリアにある宿坊「静山荘」に泊めてもらい、お魚や五穀米、汁などの美味しいご飯を食べて、2日にわたって滝に打たれて、気持ちの良いお風呂に入って、クリスタルボールを使った瞑想(1時間×2回)、そしてアシュタンガチームの合宿なので、一泊二日滝行の忙し目のスケジュールの中、マイソール練習が2度(一日目11-13時、二日目3:30-5:30!)もあるという、とっても盛りだくさんの内容でした。

宿坊の古いたたみに敷いた薄いヨガマットでの練習だったり、水洗でないトイレだったり、相部屋で寝たり、大きなお風呂にみんなと入ったり、みんなとご飯を食べたりとそれだけでも十二分に特筆すべきイベントだったのですが、わたしは、今回、この宿坊のご主人さま、橋本薫明さんの山道の歩き方と滝に入る前の呼吸法の動きに釘付けになりました。お祓いもできる神主さんでもある、水山歩きの先生、橋本さんのお話も楽しかったので、忘れないうちにシェアします。

山の歩き方

足の運び方


足裏全体で着地し、地面をしっかりと踏むこと。また、足裏を着地させるときに、足裏から山のエネルギーを吸い上げるイメージ。呼吸は吸わなくていい。歩幅は狭く、落ち着いて。

上半身

上半身は余分な力を抜いて、歩いているうちに身体全体がほぐれていく。どんどんと調整されていく。ただ、足を前に着地させていくだけで、歩こうとしなくてもどんどん進んでいくはず。

両手


両手。時折、両手を鼠径部に当てながら歩いたり、背中で両手を組みながらおだやかに。急な上りで背中に、おだやかな下りで鼠径部に両手を当てられていたような。。きっとタイミングはなんとなくで良さそう。

目線


目線は、足下が危ないので、常に足下より少し前に。左右も確認して、たまに前方も。

下り坂の降り方


上りより難しい下り坂。いつもわたしは、下山ですねの外側が痛くなってしまいます。そのことを相談すると、橋本先生はO脚気味になっているのだから、足の親指側に重心を持ってきて、X脚気味にしてみるといいと教えてくれました。さっそく実践してみると、いつも負担のかかってるすねの外側には力が入らず、内側の丹田から下が使えて、なんともいい感じでした。

私もヤマノボラーの端くれ、登山が好きすぎる夫とそうでもない家族とともに、これまで20山くらいかな?に登っています。山岳部の方たち、本格的に山登りをする方たちの山登りも見たことがありました。しかし、橋本さんの歩き方はぜんぜん違ったのでした。昔の飛脚はおそらくこんな感じなのじゃないかなと思わせる、ひょいひょいと、まるで羽毛のような軽い動きで山道を進まれていったのでした。橋本さんはもう70歳です。25歳から45年間、ほぼ毎日滝まで急勾配を含む往復1時間を歩き、滝に打たれているのだそうです。そりゃー、山の一部みたいな歩き方になるわな、と。真冬にも滝に入るので、毎回死を覚悟されるとか。「見つけた人はびっくりするだろうなー、滝に打たれたまま死んでたら」はっはっはー!と笑ってらっしゃいました。
橋本先生の存在が本当に山の一部のようで、先生は山のすべての要素を愛されています。(傾斜のある細い山道をジョギングするグループには山に対して礼儀がないと、直接ではないものの、静かにお怒りになられていたのも印象的です)。

滝行


滝に打たれるときには、力を抜くこと。すーーーっと力が抜ければ、すーーーーっと気持ちのいい瞬間がやってくる。わたしも6回打たれたうち、二日目は慣れてきて、気持ちよさが少し分かったような気がします。

橋本さんの後を追いかけて、山道をいくうちに、いつもは気付かない木の棒や水が流れる場所、ニホンジカや日本カモシカに出会うことができました。これは、なかなか気付けないと思います。

山歩きは修業であるともおっしゃっていて、山歩き・滝行のほかにも、断食したり、瞑想したり、クリスタルボールの演奏をされたり。ここ最近は自然農法に興味があるそうで、そちらもとてもおもしろそうでした。

静山荘

雲の上で暮らすということ

橋本先生に見せてもらった山の上での生活について、山を下りて下界の日常に戻ってからも、ときどき想いを巡らせています。また橋下さんに会いに行けるときを楽しみにしています。

滝の下から見上げた風景
橋本先生の歩き方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?