無難な音、は良いのか悪いのか

「音のエネルギー」(雑文です)

音楽DAWアプリ LogicProXがアップデートされてしばらく使うも

なんか調子が悪いので改めてOSからクリーンインストール。

で再度Logicを入れ直してみて、

「Logicの内蔵音源て、こんなにいい音だったっけ???」

今までの印象だとどうもモコモコして特にドラム系の音はしょぼいから
エディットなどは非常に便利なのだけど「これは使えん」

と思っていたので全く使わなかった。けど今回インストールしてみて
音源が新しくなったのか、それとも今まで家のPCが悪かったのか
は、わからないけど、内蔵音源の音が以前より抜けが良くなった気がする。

というわけでしばらくいじって

「あー結構いい感じだなー」と思っていたけれどやはり別売りの音色ソフトと聞き比べると、そこはそれ

別売りの音色ソフトは、音の良さ、使いやすさがあってこそ、それ単体で商品として売っている訳だし(値段も数万円はする)

だからやはり付属してくる無料の内蔵音源よりはいい。

音がいいって何だろう?
一つにあるのが、音のエネルギー。

音圧とかきめ細かさとかもあるけど、なにより音ひとつひとつにエネルギーを感じる、感じないは大きい。

だけども、ならなぜappleは内蔵音源の音のエネルギーを低くしているのか?それは

その方が初心者には使いやすいから、という理由もあるように思う。

ドラムもベースも「だいたいこういう感じ」「間違いもなく、かといって際立った特徴もない」「可もなく不可もない」

これってなんか深い感じがして
人間も毒にも薬にもならない、これは無難。

無難であるが故に重宝がられる面もある、しかし一方で物足りない面も。

ぱっと見いい人、しっかりしてるまじめな良い人、は良いようでいて面白みもないというか。

じゃぁなにか突出してたり尖ったりしてれば良いかと言えばそうとも限らず

「あいつめんどくせー」とか浮いてしまったり時には「むかつく」など嫌われることもある。

ドラム音源も内蔵音源は曲と合わせても無難。扱いやすい。

しかし無難だから面白くないが、じゃぁ別売りの音色なら100%良いのかと言えばそうでもない。

きっちりEQ処理なども必要になるし、それこそしっかり鳴らしたければ
ベースドラム、スネア、ハットなどなど各パートごとに
コンプやEQ処理してさらにそれら全体をBUSミックスして全体像をまとめるためにトランジェントかけて

などなどをしないと、それぞれは確かに良い音、でもドラム全体のバランスがおかしい、それこそ

曲になじまない、浮いている、などになってしまえば本末転倒。
ドラムの音はいい、しかし曲としてはおかしく聞こえるなんて。。。

音にも人にもエネルギーはあった方が良いか?
それって実は、あった方が良い、という単純な問題じゃないと思う。

エネルギーや個性、あればあるほどその使い方が問題になってくる。

その人の重大な欠陥でもひっくり返せば魅力的な個性になる。しかしそのためにはその使い方、使われ方が上手くセットになっていないといけない。

ドラム音として非常に出来がいい、個性的で魅力的、でもこの音、どの曲にもどんな音楽にも使いようがないよな、

それって良い悪いで言えば、悪いんじゃないかと。
ただしここで重要なことは

Aさんにとっては使いようのない音、でもBさんには
「こういう音こそが欲しかったんだ!」にもなる。

結局相手の受け取りよう、ってのがあるわけで。

無難で扱いやすいが良い、いやそれは面白くないだろう
この音は個性的、だが使い途がない
でもこれをこうすれば使い途はいくらでもある!

みたいな。

無難が良くないとは限らないし個性的が良いとも限らない。

というか無難、も一つの個性ってことなんだよね。

今の自分がなにを欲しいか。
今の自分がどうありたいか。

その時々で、欲しいものもありたい姿も、コロコロ変わっていいんだ、と思うのでありました。




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