暗号通貨市場が下落しても、資金調達が好調なFalconX社(暗号通貨ブローキング業務及びデジタル資産取引プラットフォーム)の評価額は2倍の80億ドルへ

この記事は2022年6月22日にBlockworksで掲載されたBen Strackの記事(https://bit.ly/3bDmHIV)の引用です。

シリーズDの資金調達ラウンドの一環として1億5000万ドルの新規資金を調達後、FalconX社はM&Aおよび商品ラインアップの拡充を画策

・同社CEOのRaghu Yarlagadda氏は、弱気相場は起業に最適なタイミングであると言及
・昨年の8月に2億1000万ドルの資金調達ラウンドを発表し、FalconX社の評価額は37億5000万ドルに高騰

暗号通貨ブローカーおよびデジタル資産取引プラットフォームのFalconX社（本社：米国カリフォルニア州）は、シリーズDの資金調達ラウンドの一環として1億5000万ドルの新規資金を調達し、1年足らずのうちに自社の評価額を2倍以上とした。この資金調達は現在の弱気な暗号通貨市場をものともしないものだった。

カリフォルニア州サンフランシスコを本拠とする同社の評価額は、2021年8月の2億1000万ドルのシリーズC資金調達ラウンドの獲得後37億5000万ドルになっていたが、その額は現時点(2022年6月)で80億ドルに達した。

FalconX社のCEOであるRaghu Yarlagadda氏は弊社(Blockworks)に対して「今回の資金調達により、弊社のコア商品に戦略的な価値を付加するM&A（合併吸収）の実施を視野に入れ、企業としての成長をさらに加速させることができると考えています」「弊社は引き続き商品のラインアップを拡充させ、業界トップの信頼性の高いインフラを強化し、顧客の機関投資家の方々に新しい市場を提供して行きます」と述べた。

2018年にローンチしたFalconX社は、機関投資家が暗号資産を戦略的に管理できるようにし、トレーディングや与信、清算をすべて1つのインターフェイスで行うことを可能にしている。同社が提供するクリプト・アズ・ア・サービス（crypto-as-a-service）を利用することによって、銀行やフィンテック企業、投資アプリ開発会社が自分たちの保有するデジタル資産を自社商品に追加することが出来るようになる。

前述のYarlagadda氏は声明の中で「弊社は市場リスクを負うことがない数少ない暗号資産プライムブローカーの一つであり、弊社の顧客または顧客のトレーディング戦略と相反することはない」と付け加えた。

さらに同氏は「昨今の市況を考慮すると、信頼できる市場インフラのプロバイダーを求める弊社の顧客にとって、このサービスは非常に価値のあるものです」と述べた。

シンガポール政府系ソブリン・ウエルス・ファンドであるGICと、ボストン・コンサルティング・グループと戦略的パートナーシップを結ぶB Capital Group（ベンチャーキャピタリスト）が、FalconXの今月の資金調達ラウンドを主導した。このラウンドには、Thoma Bravo、Wellington Management、Adams Street、Tiger Global Managementからの調達も含まれている。

前述したB Capital Groupのジェネラル・パートナーRashmi Gopinath氏は「技術分野に特化したデジタル資産インフラストラクチャ・プラットフォームであるFalconX社は、毎月7000万件を超える取引をサポートする比類のない処理能力にペアリングされた総合的な商品のラインアップを提供します」「FalconX社は今後数年間にわたり、現在進行形で起きている機関投資家によるデジタル資産への移行を主導するに十分な態勢にあります」と、22日（水）に出した声明で語った。

ここ数週間の間に暗号通貨の価格が大幅に下落したことにより、新たな資金調達が始まる。Blockworks社がまとめたデータによると、22日の水曜日早朝時点でビットコインの価格は約20,400ドルで、1カ月前と比べて32％下落した。その間に、暗号通貨市場の全体的な価値は30％下落した。

このような市場価値の下落をうけて、Gemini、Coinbase、Crypto.comなどの暗号資産取引所が人材採用を一時停止または長期化させているにもかかわらず、FalconXは人員増強を続ける計画だ。

募集中のポジションは、南北アメリカ大陸および欧州におけるプロダクト・マネージャー、エンジニア、アナリスト、トレーダー、人材開発担当者などだ。

Yarlagadda氏はBlockworks社に、弱気相場は起業に最適なタイミングであると述べた。

さらに同氏は「市場が低迷期に入るたびに、商品と人材を強化することで弊社の経営体質は大幅に強靭化しました」「今回の広範な市場の低迷においても、暗号通貨に対して大きな夢や希望を抱いているA+評価の人材を目の当たりにしており、才能ある人材をより多く弊社のチームに迎えることができるという展望に胸を膨らませています」と述べた。

同社は今年の2月に、Carta社の元最高人材責任者でありブルームバーグ社の元人材部長でもあったSuzy Walther氏を人事責任者として採用した。この採用は、エンジニアリング、マーケティング、人事、カスタマー・サポートなど数百におよぶポジションを埋めなければならないという空気感の中で行われたものだった。

FalconX社は同月末に、Pinterest社およびGoogle社の元幹部であるJon Kaplan氏も最高収益責任者として迎え入れた。

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※この文章は下記からの引用です。
FalconX Valuation Doubles to $8B Despite Crypto Market Turmoil
Ben Strack (Blockworks)
https://bit.ly/3bDmHIV

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