見出し画像

clusterでイベント開催してみた:エルフ島おみくじチャレンジ2022

みなさんこんにちはこんばんは!Muaccaです!

2022年の元旦に、メタバースプラットフォームのclusterで『2022新年最初の運試しをエルフ島の"無慈悲な"おみくじで!』というイベントを開催したので、そのときのことを記録として記載します。

clusterのこと

clusterはいわゆるバーチャルリアリティでユーザ同士が交流するためのプラットフォームおよびそのサービスを提供している会社です。ユーザはスマホ、パソコン、VR機器(Oculus Quest2やVIVE等)を用いて3DCGで作られた「ワールド」にログインし、そこで他のユーザと音声チャットやテキストチャットでコミュニケーションすることができます。
交流の場である「ワールド」自体も、ユーザが自由に作成してアップロードできるので、2022年1月現在、約6,000くらいのさまざまなワールドが存在し、そこに自由に遊びに行くことができます。また、ユーザがバーチャルの世界で自分の姿として用いる3Dモデル、いわゆる「アバター」についてもユーザが作成したものを自由にアップロードして利用できます。
メタバースプラットフォームとしては他にもバーチャルキャストやVRChatなどもありますが、VR機器とパソコン、スマホの多プラットフォームで遊べて、しかもスマホのユーザとVR機器のユーザが同じワールドで互いに交流できるのは恐らくclusterだけなんじゃないかと思います。
2021年末にはOculus Quest版もリリースされたので、ライトなVR機器ユーザが一気に増えたということもあり、交流の幅が広がっているように感じます。

clusterでイベントを開くということ

このメタバースなプラットフォームであるclusterですが、実はユーザが自由にイベントを開催できるという機能も持っています。
普通に交流するだけなら別にイベントを開催しなくても良くて、普通に知り合い同士で時間を合わせて同じワールドにログインすれば良いだけなのですが、コンサートや講演会といった不特定多数の方を集めて何か催しっぽいことをしようと思った時にはこのイベント機能が活躍します。
ちなみに通常のワールドについては同時に接続できるユーザの数は25人まで、となっています。それに対し、イベント開催の場合は最大500人まで同時接続可能となっているので、それなりに人が集まりそうなことを企画するならイベントでの開催を考えることになります。

エルフ島について

ということで今回、エルフ島でそのイベントを開催してみたわけですが、そもそもエルフ島ってなんでしたっけ、ということで少しだけ説明します。
エルフ島は私が2020年5月25日にclusterで公開した自作ワールドです。その経緯やその後のワールドの様子については以前に『2020のエルフ島を振り返る』という記事に記載していたりしますので、そちらも参考ください。
ともあれ、clusterに公開している自作ワールドで自前のイベントを開いてみたとか、今回はそういう話だということです。

イベントを開くきっかけ

エルフ島には2020年の1月から島の中央の山の中腹に神社を設置しています。確か、バーチャルで初詣っぽいことができると楽しいかもとかそんなことを考えて設置したのだったと思うのですが、その後、その神社に『おみくじ』のアイテムを設置して、バーチャルな運試しができるようにしていました。
ちなみにこの『おみくじ』アイテム、みゃおんさんという方が無料で配布してくださっているもので、エルフ島以外にも、あちこちのワールドに設置してあったりします。いわゆる定番的なアイテムだと思います。
ところがですね…なぜかこのエルフ島の神社に設置してある『おみくじ』には不吉な噂があって…曰く「大凶が良く出る」というのです。
実は毎日のようにエルフ島を訪問頂いているなみぞーさんという方がいらっしゃるのですが、その方がご自身のおみくじ結果をまとめて頂いたところなんと75回のうち19回も大凶が出ていたようなのです。
大凶率、実に約25%…!?
おみくじのロジックを確認したところ、『大吉』『吉』『中吉』『小吉』『末吉』『凶』『大凶』『中卍』がそれぞれ12.5%の確率で出てくるようになっているはず…なので、この大凶率は異常過ぎるということになります。

なみぞーさんがあまりにも不運な方なのか、それともエルフ島のおみくじが呪われているのか…これはなんとかして解明する必要があると思いますよね!?思いましょう。
ということで、なみぞーさん以外の方がおみくじを引いてみて、そこでの大凶率を確認してみることにしました。
そう、そうなればやはりここはイベントの出番です。

イベントの概要

おみくじと言えばやはり新年の運試しというか、初詣のついでに引いてみるとかそんな感じだと思います。そうなると、イベントとしては初詣っぽい感じで来場いただいた方々におみくじを引いてもらう、そういう内容にすればよさそうです。
ということで、2022年の元旦の深夜0:00から1時間、エルフ島に初詣しておみくじを引くというだけのイベントを開催することにしました。
普通、clusterで開かれるイベントというのは音楽コンサートやDJライブだったり、何かをテーマにしたトークや講演会、ファッションショーだったり変わったものだと6時間ひたすら正拳突きをするとかみんなでラジオ体操をするとかスクワットをするとかそういうのが多いです。
あ、もちろん最近だとまったりお風呂に入ってぼーっとするだけといった癒し系のイベントもあったりするのですが、それでもイベントの間だけはみんなで同じ空間を共有するといった趣旨なことが多いです。そうですよね、だってイベントなんですから。
ところがこのエルフ島おみくじイベント、どちらかというとおみくじだけ引いたらそれでおしまいというか、なるべくたくさんの人に短時間だけワールドに入ってもらってどんどんおみくじをひいては退出し、ひいては退出するという回転率を重視したい内容になります。交流…うん、いったん忘れようか。
あと、実はエルフ島の神社はちょっと分かりにくいところにあったりもして、それにエルフ島自体がそれなりに広めのワールドで普段でも迷子になる方がおられたりもして、せっかくイベントに来場頂いても「おみくじ見つからないんだけど…」と何もできずに終わってしまうという事態も十分に考えられます。とりあえず考えても不安になるだけなのでそれもどこかに置いておきましょう。
もちろん、エルフ島じゃなくてもっとおみくじを引くのに都合のいい感じの小ぶりなワールドを用意して、そこに皆さんをお招きするという手もあるのですが、私が知りたいのはエルフ島のおみくじが呪われているのかどうかということなので、エルフ島以外のワールドでおみくじを引いて頂いてもあまり意味がないんですよね…困ったことです。

ということで、結局以下のような煽り文句でイベントを告知することにしました。

2022年最初の運試しをエルフ島の『おみくじ』で!
"無慈悲な" ことで一部のユーザーの間では有名なエルフ島の『おみくじ』、他のワールドに設置されているのと同じで『大吉』『吉』『中吉』『小吉』『末吉』『凶』『大凶』『中卍』がそれぞれ12.5%の確率で出てくるようになっているはずなのに、なぜか『大凶』がよく出るという噂が…!?
あなたもその "無慈悲な" おみくじを体感してみませんか?

2022新年最初の運試しをエルフ島の "無慈悲な" おみくじで!

あまりにもあまりな内容ということもあり、イベントページの注意事項にはいっぱい言い訳を書いておきました。

・単におみくじを引くだけのイベントです。特に出し物とかはありませんのでご注意ください。

・おみくじはエルフ島内の神社に設置されています。神社には自力でたどり着いてください。神社の場所はスポーン地点近くに設置してある地図で確認できます。

・ゴースト参加の場合、おみくじを引くことができないと思います。その場合は神社に初詣、エルフ島観光など頂ければ幸いです。

・イベント開催時に乗り物機能等で不具合が発生することがあるかも知れません。ご容赦ください。

・開催中はおみくじの周囲を動画配信(YouTube)します。ネームプレートは非表示にしますが、アバターの映り込みについては了解ください。

・主催者はおみくじの近くに無言で立っています。特にコメント、案内などは予定していません。

・主催者は不慣れなのでイベントとしてはかなり不親切な部類になります。そういうものだと思ってください。

・イベントの進行に支障のある行為については防ぎようがないのですが、何かあったら色々諦めてぼんやり過ごす予定です。ご容赦ください。

・なお、本イベントは主催者の都合で中止になることがあります。ご容赦ください。

2022新年最初の運試しをエルフ島の "無慈悲な" おみくじで!

ちなみに私としてはこういうイベントに他の方を巻き込むのはいかがなものかと思っていたので、イベントの運営はひとりでやりきるつもりでいました。ですが、いちおうもしかして万が一にも「協力したい!」という神様のような方がいらっしゃったら、ぜひご厚意に甘えまくろうと思ったりもしていましたが、もちろんそんな奇特な方は現れませんでした。友達いないボッチっぷりが遺憾なく発揮されています。ははは。

イベント開催前の準備について

さていよいよイベントの準備です。とはいえ、いつも使っているエルフ島ワールドをイベント会場に指定した、イベント設定をするだけなので特にあとは何もしていません。あ、イベントのサムネイル画像作ったり、さっきの言い訳文を考えたりはしていますね。合わせてだいたい2時間くらいはかかったと思います。
あとはイベントの間のおみくじの様子を録画しなきゃということで、イベント当日はYouTubeで配信しようと考えていたので、YouTube Liveの配信設定もしてますね。ただ配信の方は手慣れているので特に苦労はなかったです。配信にはOBS Studio、音声のMIXにはVoicemeeter Banana を使用しています。今回は音声チャットでのアナウンス等はしないつもりでしたので、Voice Changer等は使用していません。
そうそう、いちおう、イベントにどなたも来て頂けないとおみくじの結果を収集できないので、イベントの開催については自分のtwitterアカウントと、clusterの公式イベント「ハロークラスター」で宣伝したりしました。

イベントの様子について

さて不安でいっぱい、申し訳なさも胸いっぱいな感じで開場したエルフ島おみくじチャレンジイベントですが、なんと想像していたのと違い、たくさんの方々にご来場、運試し頂きました。
正直なところ、1時間ずっと一人で神社に立ってぼーっと雪景色を眺めるだけの時間を過ごす覚悟をしていたのですが、まったくそんなことはなくてひっきりなしに色々な方々が神社を訪れ、おみくじの結果に一喜一憂するというなんとも素敵な光景を拝見致しました。ご来場、ほんとうにありがとうございました。
エルフ島に入場した地点と神社は離れているので、定期的にイベントの趣旨と神社への行き方をテキストチャットで案内していたりしましたが、やはり島の中で迷子になる方はちらほらおられました。でも、来場された方の中でエルフ島の地形に詳しい方がそうした迷子の方を案内してくださったりもして、おおむね問題なく運試しは進行していたように思います。来場いただいた皆様がみんな神様に見えました。

イベント中、私は動画を撮影するためにおみくじの近くから動けず、写真撮影もできなかったわけですが、イベントに来て頂いた方々が撮影してくださったものを「#エルフ島おみくじチャレンジ2022」というタグ付きでいくつかツイート頂いています。そちらをご覧頂くと、イベント当時のにぎやかな様子が見て取れるかと思います。

なお、最終的にイベントには延べで99人の方に来場頂いていました。重ね重ね、ありがとうございました。

イベント延べ参加者は99人

ところで結局おみくじはどうだったのか

さてさて、思いのほか大盛況だった運試しイベントですが、肝心の大凶率は…ええとすみません。おみくじ結果の正確な集計はできませんでした。
もともと、動画配信で記録を残しておけば、イベント後にゆっくりおみくじ結果を確認できるよね、という目論見だったのですが、なんと動画配信のスタートボタンを私が押し忘れていて、録画はできていませんでした…。間抜けすぎる…。
配信できていないことに気づいたのは0:45頃で、そのころはもうすでにイベントとしては終わりの雰囲気になっていました。一応、そこから15分間は動画配信してはいるのですが…エルフ島の神社付近の雪景色をただぼーっと眺めるだけの虚無な動画になっています。イベント終了直前に数名の方がおみくじ引きに来て頂いたのが救いでした。

ということで、正確な大凶率はまた別の機会に検証するとして、体感的には20%くらいの確率で大凶が出ていたように思います。やはり大凶、出やすいようですね…!?

まとめ

いかがでしたでしょうか。私としてはclusterで初めて開催したイベントで、またエルフ島を会場として使った最初のイベントということになります。
開催前に考えていたのとはずいぶん違った、とても良いイベントになったのはひとえに来場いただいた皆様のおかげでした。ありがとうございました。
以下、イベントを開催してみて感じたことを箇条書きしておきます。

  • 「おみくじを引くだけ」というちょっとした内容でも十分イベントは成立する。

  • むしろ年越しイベントが今後も増えることを考えると、イベントのスキマ時間にちょっと寄ってお友達と交流する場のようなイベントは存在価値あり。

  • 来場頂いた方は「主催と仲良し」「会場が好き」「友達と一緒に」「たまたま立ち寄った」の4パターンだった模様。

  • なので主催との会話(あけおめメインとはいえ)はこのイベントの場合、価値がありそうなのでそっち方面の注力は考える必要あり。

  • 来場者はマイク使えない(ゲスト権限付与という手はあるが)ので、交流方法に制約あり。この点はイベント開催より通常ワールド開催の方が有利か。

  • エルフ島はイベント会場としては広すぎる、重すぎる。スマホユーザが負荷でクライアント落ちするパターンがあった。

  • コメントボードやメインスクリーンを入り口付近に設置して、案内板として機能させるのはアリかも。

  • 動画撮影・配信とイベント運営(今回はコメントでの定期的な案内のみ)をワンオペでこなすのはイベントの仕組み上、難しい。

  • 乗り物機能、椅子機能、インタラクションアイテム等は特に支障なく機能した模様。

今年限りのネタイベントと考えていましたが、来年はもっとイベントとしてちゃんと考え抜いて開催したいと考えています。
もし、clusterでイベントを開催してみたいという方のご参考になれば幸いです(イベント内容が特殊過ぎてあまり参考にできないとは思いますが)。

ということで今回の記事はこれくらいにしておきますね。
それでは!enjoy!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?