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平安日記(藤原道喪古記)#2

七月二十二日、道喪古の泣きけることいとうるさし。大納言殿その由を聞き給へば、「幼き人が我がかいもちを食べつる。楽しみに取り置きたりつるものを」と言ふ。

七月二十三日、道喪古また泣きけることいとうるさし。大納言殿由を聞き給へば、「幼き人に双六で負けにけり。口惜し。」と言ふ。

大納言殿これを聞きて、「あな幼や。あさましきこと限りなし。幼き人とは汝の方ぞ」と。

道喪古は御年三十なり。

かたはらいたきこと限りなし。


※かいもち…おはぎ

※大納言殿…管原毛虫(くだわらのけむし)のこと。父は歌人としても有名な管原毛人(くだわらのけんちゅ)。

※かたはらいたし…見ているこっちが恥ずかしくなってくる

(これは架空平安貴族の架空日記です)


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