統計学のまとめ(概論:2群比較)

12−1月まで忙しく、R言語の更新がまったくできませんでしたが、再開していきたいと思います。

その前に毎年質問があるので、今日は統計学の概論となります。基本的事項を理解しておきましょう。Osteoarthritis & Cartilage(IF 4.8)という軟骨専門雑誌ですが、この論文投稿には統計学の手順がきちんと記載されていることが重要です。今日は投稿した際に指摘された事項も含めてその流れについて基本的事項に限り説明していきます。

まず、実験研究における統計とは・・・群間の差を比較し、観察結果は偶然か意味があるかという統計学的有意差を算出します。当然のことながら、仮設に基づいて統計学的有意であれば、実験研究としてはなんとなく成功な感じがします。


まずは棒グラフか、箱ひげ図かを理解します。簡単にいえば、棒グラフは平均、箱ひげは中央値で表されるデータで使い分けましょう。ただ決めれば良いわけではなく、これは正規分布に従うか否かで決定されます。その統計は:Shapiro-Wilk normal test やKolmogorov-Smirnov (KS) normal test で行います。正規性の検討と言いますが、KSの方が厳し目です。

1)Shapiro-Wilk normal testで正規性に従うか、否かを評価する

ここまできたら、続いては、2群の差の検定です。主に2つの種類、以下

★対応のない検定
対応のない場合と言うのは、2群が互いに独立である場合のことです 
A群と B群の比較のように全く異なる母集団の比較となります
★対応のある検定
対応のある場合と言うのは、同じ母集団の中での比較となります
A群の中で、1回目と2回目という物を比較することとなります

となりますが、Student t-testやWelch's t test、Mann-Whitney's U testがあありますがどれを使えば良いでしょうか。これは先程の正規性の検討と以下に示すルビーン検定が必要です。

2)ルビーン検定( Levene's test)で分散の均質性を検定する
対応のない2群の比較検定ですが、
正規性を示し、かつ等分散-----Student t-test:スチューデントのt検定
正規性を示すが、等分散でない-----Welch's t test:ウェルチのt検定
正規分布、等分散でない-----Mann-Whitney's U test:マンホイットニ検定
対応のある2群の比較検定ですが、正規性に従う場合はPaired t-test 、正規性に従わない場合はWilcoxon signed-rank testとなります






"処理群vs非処理群","被験薬vs対照薬"などのように、2つの 母集団の比較を行うような場合、 どちらの群もデータが 正規分布にしたがうとすると、2つの母集団の 母平均の差に関する検定を考えると 比較しやすくなります。 この検定を行うために用いるのが2標本t検定です。ここでは等分散が認められる 場合のStudentのt検定、 等分散が認められない場合のWelchのt検定 を行います。データ数は異なっていてもかまいません。

◎Wilcoxonの順位和検定
正規分布が仮定できない場合この方法を用います。

◎2標本t検定
"処理群vs非処理群","被験薬vs対照薬"などのように、2つの 母集団の比較を行うような場合、 どちらの群もデータが 正規分布にしたがうとすると、2つの母集団の 母平均の差に関する検定を考えると 比較しやすくなります。 この検定を行うために用いるのが2標本t検定です。ここでは等分散が認められる 場合のStudentのt検定、 等分散が認められない場合のWelchのt検定 を行います。データ数は異なっていてもかまいません。

◎Wilcoxonの順位和検定
正規分布が仮定できない場合この方法を用います。

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