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【映画感想】カラオケ行こ!

カラオケ行こ!
鑑賞日:2/10(土)、2/17(土)、【追加】3/2(土)、3/9(土)舞台挨拶

※ネタバレあり

入賞者特典の“よろぴくステッカー”は原作に挟みました


これは観てよかった。予告を見て気になってはいたものの、Twitterでなんだか盛り上がっている雰囲気を察してから公開5週目に観に行った。ほんとうによかった。
これはたしかにヤクザと中学生の青春映画だった。

狂児と聡実、会話こそ多くないもののふたりの関係性がゆるやかに変化していってるのがちゃんと描かれていて、それがすごくおもしろかった。
関係が変わる劇的な出来事があったわけではない。けれど、ふたりの…とくに聡実くんの表情、距離感、話し方……ふたりでカラオケに行くことを繰り返す中で確実に変化しているのがわかる。

でもいちばん印象に残ったのは最後の聡実くんの紅。これをもう一度聞きたいがために2回観に行ったようなもんで。
上手いだけじゃなくて、あの聡実くんの紅が、それまでの狂児と聡実のすべてに説得力を持たせている、と思う。(という言い方が合っているのかわからないけど。)
聡実くんを演じた齋藤潤くんがインタビューで、「狂児に対する感情が一番大事だと教えてもらった」と話していて、またグッときた。
後半の声の掠れ具合なんか、実際に撮影時15歳だった齋藤潤くんの、このタイミングを逃したら撮れなかったシーンだと思う。
これだけで2,000円の元がとれる。

2回目観に行く前に、原作も読んだ。
もしかしたら原作が好きな人からしたら蛇足だと感じるシーンがあったのかもしれないけど、わたしは原作にない映画オリジナルのシーンがすごく好き。家族とのシーン、合唱部でのシーン、映画を見る部のシーン……どれも聡実くんの人となりを作り上げている部分だと思うし、これもまさに「青春」だと思う。聡実くんの待ち受けロック画面が合唱部の写真なのも素敵。だからこそ、狂児の異質さも際立つんじゃないかな。

ファミレス行こ。はまだ読んでないけど(下巻が発売されたらまとめて読む)、また数年後に同じキャストスタッフで実写化されたら嬉しいなあ……とほんのり期待しておく。 (806文字)

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