Ph.Dって刺青じゃね??

この記事は TUT Advent Calendar 2022 12日目の記事です.
(これ言ってみたかってん)

はじめに

ブログ的なものやろうやろうと思いながらついぞ始めてなかったんですが,博士課程最終年(見込み)にあたって,"あどべんとかれんだぁ"なる舶来の文化に触れるのもよいなぁと思い登録しました.

いま,激しく後悔しています.普通に研究間に合ってない.

この手の文章を書くのが初めてというのもあり,楽しい文の書き方がわかりません.スベったユーモアも多々あるかと思いますが,温かい目でご笑覧ください.

自己紹介

松崎 成道(まつざき しげみち)
1994年(平成6年)5月31日生 (28歳)
熊本県天草郡苓北町志岐出身
志岐保育園→志岐小→苓北中→熊本高専熊本キャンパス→豊橋技科大
豊橋市芦原町在住
豊橋技術科学大学大学院工学研究科情報・知能工学専攻博士後期課程3年
博士課程リーディングプログラム「超大規模脳情報を高度に技術するブレイン情報アーキテクトの育成」5期生
行動知能システム学研究室(三浦研)
研究テーマ: ロボットビジョン,深層学習,移動ロボット
ジャズ研,軽音部(Dから),CALL(Bまで)
韻とあるある

(↑出しうるすべての個人情報)

博士課程に入ったきっかけ

私にはこれまで何かを極めた経験がない.
3歳の時に行ったエレクトーン教室は帰りの歌が短調で悲しくてギャン泣きしたので1日でやめた.
小2から水泳を始めた.北島康介が大好きで,町の水泳大会でみんなが25m泳ぐ中で一人だけ100m平泳ぎに出て盛大にスベるなどしていた.一時は水泳選手になるぞ!なんて思っていたが,父の友人が野球チームを始めたのをきっかけに小6からあっさり野球に移った.
野球はなんやかんや高専5年までやっていたが,思い返せば取り組み方も腕前も,「野球やっていた」と口に出すのが少し恥ずかしい.
大学に入ってからは楽器を始めたが,練習したりしなかったりで結局へたっぴのまま.最近入ってきためちゃうまいB3とかが楽器を手に取ったのは私よりも後らしく,赤面する思いだ.
英語はちょっとがんばったかも.中2でスピーチコンテストに出たのが始まりで,高専5年で高専大会で全国3位になった.高専在学時には1年間留学もさせてもらった.TOEIC900点越えは,自分の持つ数少ない誇れる点だ.ただ,なんとか身に着けた野良英語で,人に教えたりできるほどのクオリティではない.Atsueigoばりに「Shigeeigo」を始めた日にはコメント欄が辛辣な批判やしょうもない揚げ足取りや海外エロサイトのURLで埋め尽くされるだろう.あと工学系で英語だけを自慢に生きてくってのも,なんかやだし.

こんな具合で,松崎という人間はそれを代表する「何か」が欠けている.
大谷翔平にとっての野球.ホンジャマカにとってのエアホッケー.
そのような何者でもない自分が学部や修士で社会に出てやっていける自信がない.
自分といえばこれだ,という「看板」が欲しい.
そう考えていた学部4年時,博士課程リーディングプログラムなる5年一貫の課程があることを知った.
研究,そしてPh.Dという肩書きはわかりやすい看板だ.
さらには学費等が一切免除され,そればかりか毎月お小遣いをくれるらしい.
こういった極めて下品な動機から,博士課程に紛れ込んだ.

博士課程のあれやこれや

別紙参照.

D3になった今思うこと

早いもので,もうD3の12月.指導教員や運に恵まれ,どうにか修了要件を満たすことができた.11月に予備審査を終え,来年には公聴会を迎える.そこでよほどのヘマをしない限り,B4のときの目論見通りPh.Dの看板を掲げた松崎が世に放たれるのだろう.

・・・

これでいいんか???

業績は大したことないし修士から5年間の記憶ほぼないし,IC〇AとかIR〇S(業界のトップ会議)にはかすりもしなかったし,博士学生としてはかなりパッとしない.あと単位1つ落とした(試験忘れてた).
・・・いや,いいよね?修了要件満たしたし,審査の先生方もいいよって言ってるし(見込み),ドクター松崎の誕生や!名刺に博士(工学)って書いちゃお!TwitterのbioにもPh.Dって書いちゃお!



・・・

怖すぎる

博士名乗るの怖すぎる.「松崎成道」だったときは,ちょっと英語ができるらしく,プログラムも書けないではないそこそこの人材として生きていけただろう.それが「松崎成道,Ph. D (Eng.)」になっちゃった(見込み)ばかりに,「研究者」という土俵に登ってしまう.
世の中には,純粋な研究の楽しみや,ある種の狂気や,その両方を原動力にして研究に臨むバケモノ研究者さんたちが跋扈している.なんなら今年のアドベントカレンダー書いてるB4のほうがはるかに自分の研究について語れてる.
一方,業績もなければ研究力も開発力も執筆力もいまいちで,おまけに毎日規則正しく8時間超の惰眠をしばく私が研究者としてまっとうに生きていける道理がない.全裸で屋外に放り出されたような心持ちだ.
そういえば自分の専門ってなんだっけ?深層学習?ロボット?全部中途半端.
それでもPh. Dという肩書きは消えないし,一生博士として飯を食い,クソをしていかなければならない.
学部卒業から延長5年間のモラトリアムでも身に着けるに至らなかった研究者としての能力をいまさらどうにか取り繕い,表面上は「博士でござい」という顔をして生きていかなければならないのである.


え???Ph. Dって,看板っていうより刺青やんけ!!!!!(タイトル回収)

雑なまとめ

当初はもう少し希望を持ったことを書くつもりだったが,こんなんになってしまった.
高い能力を持ちながら学位取得に至らない学生もいる中で,贅沢すぎる話である.恵まれた環境に身を置きながらしょうもない卑下や弱音をぶちまけてしまい,気分を害された方にはお詫びしたい.研究に対する情熱や献身は及ばないながら,自分なりの努力は続けてきたつもりである.
博士という学位に泥を塗らないように今後も精進していきたい.
あと普通に最終審査通るかわからんし.
今やってるテーマもまとめなんし.
ラストスパート頑張りますわ~

P.S.

ここまで修了を間近にして思ったことを書き連ねた.駄文ったら駄文.
Twitterサイズでまとめると,
「半端な覚悟でD進したら,実力が伴わないままなまじっか学位は運よく取れそうだけど,かえって重圧が増したでござる.ニンニン」
ということ.それにお水いれてうす~~くしたのが上の文.
言語化下手過ぎ~~.
なーんか文の書けなさも自己肯定感の低下に拍車をかけてきちゃいますわね.







P.P.S.

うんこ(中和)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?