宝石箱
あの頃みたいにキラキラしていたい。
幼稚園に行く前のあの感じ。
ソワソワして、今日はどんなことを話そうとか
好きな男の子に話しかけてみようとか
この間のこと、あの娘に謝らなくちゃ とか。
大事にしていた首が取れかけのポッチャマを
同じ学級の女の子に盗まれた日には大泣きした。
値段にすると700円程のものなのだけれど
それは家族で旅行に行ったときに
頑固な父親に泣きついて買ってもらったもので
首が取れかけになっても大切にしていた。
今、あの頃のように700円のものを
あの時と同じ気持ちで大切に思えるのか
大人になって、無くなったモノに対して
「また買えばいいか」って思うようになったのは
成長したってことだけど、少しだけ悲しい。
人とのご縁だって、あのときは
追いかけて本能のままに関わっていたけれど
今はもう、察して離れてみたり近づいてみたり
そういう駆け引きみたいなのって
正直もう嫌になっていたりもする。
本能のままに生きてみたい。
思ったことを実現させてみたい。
あの時みたいな、行動力が欲しい。
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