曲が完成しない病の原因が見えてきた

歌モノの曲を作るのが趣味だ。まずテーマを考えてコード進行を見つけそれにメロディと歌詞を載せる。そのあとはDTMとにらめっこ。ドラム、ベースといったリズムを打ち込みウクレレ、ギター、キーボードを録って土台が完成。そのあとボーカル、序奏、ソロパートを入れて編曲完了。最後にミックス、マスタリングといった音質調整して完成。ちょっと長い工程かもしれないが趣味だから良いのだ。

4トラックでアナログのMTR

学生の時はYAMAHA MT4XというカセットテープのMTR(マルチトラックレコーダー)を使っていた。4トラックしかないシーケンサーに打ち込んだドラムとベースをLRにふって2トラック、ギターで1トラック、ボーカルで1トラック。たいしたアレンジはできないし、アナログなので録り直すたびに音質が劣化した。基本、一発勝負。スタジオに2時間こもってレコーディングしたら完成。本当に不便だった。

https://jp.yamaha.com/files/download/other_assets/3/323173/MT4XJ.pdf


DTMの素晴らしさ

いまはLogicProというDTMを使って曲作りをしている。トラック数は無限。デジタルなので何度でも録り直しができる。アンプシュミレータも賢いので自宅でレコーディングができてしまう。なんと素晴らしい環境。
録ったアレンジが気に入らなければ全部消してやり直しできる。ヒップホップのリズムを入れてみたり4つ打ちにしてみたり。ファンクにしてみたり、カホンを入れてみたり。思いついた案を全部試して確認してみる。何度も聴き返してコレよりも良いアレンジは無いかと好きなアーチストの曲を片っ端から聴いてみる。そんなことをやっていると何日も何ヶ月もかかってしまう。

諦めの美学

曲作りという芸術作品には完全な100点満点が存在しないのでどうしても試行錯誤がでてくる。DTMはその試行錯誤を容易にしてくれるすごいサービスだ。ただ、僕はそれが起因して曲が完成しなくなってしまった。サグラダファミリアとか横浜駅みたいな感じ?!
時間を費やして出来上がった作品はいろいろ凝っているのだけど。短い時間で熱意を詰め込んだ作品の方が勝っているときは多々ある。

初期のビートルズはジョンレノンが歌詞を間違えて吹き出してしまったテイクがそのままリリースされたこともあった。当時のレコーディング環境でいったらやむを得ないのだろう。とはいえそのミステイクがビートルズ初の全英チャート1位を獲得。正確性ではなく、熱意がこもったテイクをリリースしたことが結果的に成功だった。

というわけで

今後、僕は少ないテイクで曲をリリースするぞー!といいたいところだが便利なDTMを使っているとやっぱり録り直ししちゃう。
それを解決する策として思いついたのが、なにかコンテストに応募すると決めちゃうこと。これなら締切があるので完成せざるを得ないだろう。

思い返してみれば、今までの曲作りも締め切りがあってそれに向けて作っていることが多かった。そうか、いま僕に足りないのは締切だ。

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