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正しい挫折の仕方

勝つ喜び

どの記事で読んだか忘れてしまったが子ども向け将棋教室の先生。指導対局で厳しい指導をしつつも最終的には子どもに勝たせてあげることで自信をつけさせる、という話をしていた。

僕も将棋のレッスンをしていただく機会があったが、上記と全く同じことをしていただいた。練習対局をしながら飛車と角の有効活用の指導を受けつつ、最終的に勝たせて頂いた。カラクリがわかっているにも関わらず自分のレベルが上ったような気がしてめちゃくちゃ嬉しかった。

子どもたちにもなるべく勝つ喜びと自信をつけてほしい。そう思って将棋をやるときは最終的にわざと負けるし、対戦ゲームでも負けてあげる。子どもたちは大喜びしている。そうやって自信を持ってもらいたいのだ。

いつか負ける時が来る

子どもたちが通う幼児サッカー教室でサッカー大会が開催された。各地域のスクール同士での対戦。全4チームのリーグ戦。本気のガチンコ勝負。保護者達の応援も本気。

試合が進むに連れてハッとした。負けるチームが出てくる。負けたチームの子ども達は大きく落胆し、試合中に泣き出したり、試合を放棄する子どももいた。

そうか。負ける経験をしてこなかったのだ。必ず勝つ自信でいるのだから負けたときの落胆は半端ない。

正しい挫折のしかたって?

保育園や家庭といった守られた世界で子ども達は勝つ喜びや自信をつける経験をしてきた。ただ外の世界は甘くない。負ける悔しさを味わう機会がでてくる。

「負けた経験を糧に大きく成長してほしい」というのは当たり前だけどカンタンじゃない。負けた事実に向き合うことができない。振り返りをするところまでたどり着けない。大人だって難しい。

僕自信の経験から

例えばいま僕が会社のメンバーとサッカー大会をやって負けたとしてもたいして悔しいと思わない。ゲームとして楽しんでいるから。これは本当の負けではない。

ではいつ負けたと感じたのだろう…。思い出した。自分に任せて頂いたプロジェクトがコケてしまったときだ。自分の持っていた自信がポッキリ折れて挫折した。自分がポンコツだということに気づいた。僕自身の存在を否定されたような感覚。これが負けなのだ。
では、どうやって乗り切ったのか…。うーーーん。なにもしてなかった気がする。ただただ時に身を任せて足元のタスクをこなしながら次のチャンスが来るのを待っていた気がする。

正しい挫折の仕方

サッカー大会で落胆し泣き出して逃避してしまった子ども達。彼らは自分の存在意義を否定されたように感じたのだろう。
そうではないよ。これはサッカーというゲーム。あなたはこの世界に必要な重要人物なのです。安心してください。

もしあなたがプロのサッカー選手になって人生を賭けた勝負に負けたとき本当の挫折を経験するでしょう。それは長い年月をかけたからこそ感じられる本当の挫折。人目もはばからず鼻水をダラダラ流しながら大声で泣くんだ。本当の挫折はそうそう体験できるものじゃない。逆にカッコいいし羨ましいぜ。その時まで本当の挫折は取っておこうぜ。

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