バラエティで観るアイドル・渋谷凪咲について
1つ前の記事で、NMB48のことや渋谷凪咲さんのことについて言及しているのだけれど（思いの外沢山のスキを頂けて嬉しかったです）もっと魅力を語りたいと思いnoteを書きます。
今回はバラエティでの渋谷凪咲さんについてです。彼女はタレントではありません、「アイドル」です。アイドルのままバラエティに出ること。これって意外と難しい。
今までの「アイドルがバラエティに出る」という形で思い出す人といえば、指原莉乃さん、峯岸みなみさん、朝日奈央さんなどでしょうか？彼女もその系譜を辿るのかなと思っていたのですが何か違う気がします。これは、渋谷凪咲さんを褒めるために他の人たちを下げるという意味に捉えてほしくないのですが、従来のアイドルのバラエティ担当って、「自虐」が主だったように思います。
これは朝日奈央さんや峯岸みなみさんも後に言っているのですが、アイドルとして笑いを取るために必死になり、段々とかつてのアイドルグループの仲間を傷付けるようなことまで言ってしまったと語っています。
それはAKB48がまだ国民的アイドルと言われる前、容姿もパッとしない、人気もそこそこの私が、唯一自分の存在意義を感じられる場所がバラエティ番組の収録でした。カメラの横で腕を組んで見守る大人が笑ってくれるのが嬉しくて、なんでもした。一際大きくリアクションをした。変顔だって躊躇しなかった。アイドルにしては身体も張ったし、テロップになるような発言の研究だってした。頑張れば頑張るほど起こる笑いは、他に何も秀でていない私にとって麻薬のようなもので、それを求めるあまり人を傷つけるようなことを言ってしまったこともあったし、自分の中の本当よりも、求められているであろうバラエティ的正解を追い続けていました。 峯岸みなみ「かがみよかがみ」のエッセイより
バラエティ番組で活躍するために、誰かを傷つけてしまうこと。良いことではないけれど、そうでもしないとなかなか残ることができない厳しい世界。そうやって正当化されてきたこと、我慢してきたこと、たくさんあると思います。ただ、渋谷凪咲さんは、従来のバラエティアイドルとは少し違った輝きをみせてきています。
彼女が注目された1番のきっかけは、麒麟川島さんがアメトーークで「大喜利」を評価したからでした。
アイドルが大喜利。どうせアイドルにしては面白いくらいでしょと思われがちですが、どうでしょうか？数々の大喜利を見せてきてくれた凪咲さんの中でもとびきり好きだった回答を見てください。
「霊媒師がカッコつける時に言いそうなことを言ってみて！」
「では、除霊します。その前に、クロムハーツを取ります（腕から外すムーブをしながら）」
フジテレビ「お笑い脱出ゲーム」より
これ、めちゃくちゃ好きです。凪咲さん、ほんわかした雰囲気で、育ちが良いのもとっても伝わってくるのに、“お笑い”に関してはしっかり性格悪い目線を持ってるところが好きです。この他にも「細木数子」「城咲仁」「が〜まるちょば」などの名前が咄嗟に出てくるところが普段から意識して勉強してるんだろうなと思わされます。
また、凪咲さんは「自己分析が鋭い」ところも魅力の一つです。客観的に自分を評価する能力に長けていると感じます。
「なるべく下品には見えないようにしようとは思ってます。じゃないと芸人さんには絶対勝てないし。自分らしくいるためには下品にならないようにっていうのは」 なぎチャンネルより
また、インタビューではこのように語っています。
「今は「NMB48」という看板もあり、アイドルが大喜利やると面白いからっていろんな番組に出させてもらっているので、「渋谷凪咲」個人としてちゃんと戦えるようになるまで、もうちょっと力を貸してもらって、力をつけていきたいと思っています。」
自分が“アイドルだから”注目してもらえてること、“芸人とは違う”魅力があるから呼んでもらえてることをこんなにも理解していることがまず凄いし、求められてることに応えようと努力する姿勢が格好良い。
そしてこの客観的な視線は自分以外にも鋭く向けることができます。
「ファン（ダイアンの）としては、番組のゲストとなると、結構東京ってスピードが速いじゃないですか。だから、あっちゃん（津田）が前に出て、そのあとにユースケさんが面白いことを言ってあっちゃんをもっと輝かせてくれるけど、その間を東京は待ってくれないじゃないですか。関西は2人の間を待ってくれて、2人で完成するんですけど。だからまだダイアンさんとしての面白さを出しきれてないから、冠番組とかを持って、ダイアンさんの良さを、自由に自分たちのリズムでできるような場所を持ってほしいなと思います。」 凪咲と芸人マッチングより
一方で彼女は「おバカ」としての一面も持っています。故に、世間の反応で、「天然キャラを作っている」という意見もよく見ます。たしかに、一度鋭い意見を言っている彼女を見た後に、クイズ番組での彼女を見ると、「おバカキャラを演じているのでは？」と思う人もいると思います。
でも、渋谷凪咲さんの1番の魅力は、「凪ちゃんってこんな子」って一言で言い表せないところだと思うんです。
凪咲さんは勉強ができません。でも、沢山のお笑いのラジオや番組を見て勉強することが出来ます。また、凪咲さんは素敵な家族に囲まれ、メンバーに慕われる優しい子です。でも、客観的な視線で他者を鋭い意見で刺すことができます。また、空中ブランコやバンジージャンプなどを軽々こなすことができる度胸があります。でも、「私は、今日が楽しければ良いという生き方ではなく、明日のために生きてる」というような慎重な一面もあります。
「おバカだけど地頭が良い」「優しいけど性格の悪いお笑いもできる」「度胸があるけど慎重」
全部矛盾してますが、この全部で渋谷凪咲さんが出来ています。人間、一言で表すことはできませんが、凪咲さんは特にそう感じます。私はこのどれかが嘘の凪咲さんだとは思えません。ずっと見てれば見てるほど、どんどん新しい一面が見えてくるところが1番の魅力だと私は思っています。
最後に、今大大大活躍の渋谷凪咲さん！まだまだ私たちのことを驚かせて、楽しませてくれること間違いなしです！きっと卒業もそう遠くないところまで来ていると思うので、アイドル渋谷凪咲としてバラエティで戦う姿を目に焼き付けましょう！
余談ですが、よしもとのゴリ推しだとか言われてるのをよく見るんですけど、努力して、結果も残して、周りにおもしろいって認められてる人はゴリ推しでもなんでも良いから会社が推すべきです！これは芸人さんにもずっと思ってます！おもしろい人は芸人でもアイドルでも会社が推せ！！！！当たり前だ！！！！！！！（最後荒ぶってすみません）。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？