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ゼロから始める「不動産開発プロセス」

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世界ランク90位のUTSで学ぶ「不動産開発プロセス」 ほぼ毎日、大学院で学んだことをできる限り「やさしく」「実践ベース」で紹介します。 不動産投資に興味がある人、海外の大学院って…
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記事一覧

不動産投資と実現可能性1

いつも読んでいただきありがとうございます。 今回は「不動産投資と実現可能性」の授業をもとに記事を作成したいと思います。 初回の記事のため、今後の記事で使用する用語や数式の解説がメインです。 なんだその授業?と思われるかもしれません。 この授業では不動産投資の意思決定について実践的に学ぶことができます。 不動産開発学が専攻ですが、開発者であろうと投資家であろうと、プロセスの中で一番初めの意思決定について学ぶことになります。 授業が2~3週間に1回実施されるため、記事は4本程

不動産開発プロセス その8

いつも読んでいただきありがとうございます。 今回は「初級編ケーススタディのまとめ」を行いたいと思います。 昨日・一昨日と記事を更新できず、失礼しました。 大学院の課題に手を付けたら止まれなくなり、記事作成の時間を作れませんでした(汗)。 この記事では、「ケーススタディで何をしたのか?」を取り上げます。 人口動態調査 これがファーストステップです。 もちろん、「区画を見つけてくる」という前提のもとですが。 人口動態調査では、区画が位置する地域の特徴をつかみます。 人口・

不動産開発プロセス その7

いつも読んでいただきありがとうございます。 今回は「ケーススタディ②」ということで、開発予算の算出を行いたいと思います。 この記事は前回の記事の続きになっておりますので、ぜひ前回の記事も読んでいただけるとより理解が深まるのではないかと思います。 初級編のため、あっさしりとした内容になっています。 それでは、張りきっていきましょう~ どうやって開発価格を決めるか? 今回の記事の全てです。 皆さんだったら、どうやって開発にかけられる予算を決めますか? ?手元の資金に合わせて

不動産開発プロセス その6

いつも読んでいただきありがとうございます。 今回はケーススタディ②ということで開発プランを考えてみましょう。 プランの検討は全2~3回を想定しています。 初級編のため、やさしく進めていきますね。 この記事は前回の記事を踏まえて作成されているため、よろしければ下の記事も参照ください。 今回のゴール 今回はプラン構築の前半戦ということで、家賃と売り出し価格の設定をゴールに5パートを説明します。 前半戦は理論的に構築するというよりも、何が可能なのか想像力を使うクリエイティブな

不動産開発プロセス その5

"Data has to be analyzed beyond the first site." いつも読んでいただきありがとうございます! さて、今日から2~3回かけて「初級編ケーススタディ」を実施します。 今回は第1ステップである「人口動態調査」を行います。 人口動態調査とは何ぞや?という方はこちらの記事を参照ください↓↓ シドニーで学んでいる都合上、シドニーの情報を使いますが、日本の情報に置き換えて実践できますので、お付き合いください。 ケーススタディ 事前情報

不動産開発プロセス その4

いつも読んでいただきありがとうございます。 今回は「不動産市場のダイナミクス」をテーマに、理論的なモデルも紹介しつつ分かり易く解説しようと思います! 不動産市場とは? 不動産市場と聞いて、皆さんはどんな市場を思い浮かべますか? 売買市場?賃貸市場?はたまた建設市場? そうなんです。不動産市場とは複数の市場から構成されているものです。 大分すると… - 不動産賃貸市場 - 不動産投資市場 - 不動産建設市場 の3つから成ります。 ではそれぞれ見ていきましょう。 不動産賃貸

不動産開発プロセス その3

今回はステップ①である人口動態調査について説明します。 使用するデータの説明になります。実際にケーススタディも後々行います! この記事では居住用不動産開発以外にも商業用不動産開発も視野に入れているので、ご注意ください。 人口動態調査とは 人口動態調査とはある地域における居住者に関する調査。 具体的には、人口・年齢構成・家族構成・収入・雇用状況などを用いて、開発を計画する地域の需要を特定する調査。 必要なデータは国勢調査や総務省のHPから持ってこれる。 ちなみに、シドニー

不動産開発プロセス その2

今回は不動産開発プロセスのモデルをご紹介します。 ※オーストラリアで一般的なモデルになるので、日本で開発業をされてる方の手法と異なるところがあるかもしれません。 Wilkinson and Reedモデル Zaharaモデル Wilkinson and Reedモデル このモデルは2008年に発表され、以下の8パートかで構成されています。 開始:区画周辺の分析・市場分析をもとに開発計画のプランを立てる 評価:開発計画の実現可能性・想定資産価値を算出する 土地・権

不動産開発プロセス その1

「不動産開発は創造性・好機・冒険を根底に持つ」 この記事では、不動産開発に関わるステークホルダーについて考えてみます。 不動産開発に関わる人・団体とは? 不動産開発に携わる人はどのような人たちでしょうか? デベロッパー?プランナー?それともデザイナー? いずれも正解です。 不動産開発に関わる人は主に2つのグループに分けられます。 開発に直接関わる人 開発に間接的に関わる人 間接的に関わるとは?と思うでしょうが、まずは①から。 直接関わる人のリスト↓↓ デベロッパー