TomoPoetry、地と波がささやく日。
**夜 地がざわついている 乳をさがす赤子の指 羽をもがれた蝉の声 海岸線をねじる 舌と ソーセージ 記憶と骨が 沈んでいく 分解する脂肪と流氷 わたしたちの夢では ほそい弦がなりつづける 降りそそぐ星と 黒い絶望 泡だつ地と かがやく眼球 指揮者はからめとる カラフルな夢を 音をたてずに わたしたちの夜を 満たす風の音 黒い鳥の音 夢を刻み のみくだす 朝 地にはあおい足跡 海にはしろい刃跡 あるく脚はない もぐりゆく影はない ささやきが わたしたちの耳に 残っている あれは 昨日のきみの泣き声 明日のあなたの 穴にひびく悲鳴 昼の空が ひびわれて ひらひら降ってくる 聞こえないきみの ささやきのように**
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