見出し画像

TomoPoetry、ちいさなたからが死んだ。


今日 ちいさなたからが死んだ
家族親族近所のひと
なにもできずに
泣く
わたしたちにできるのは
悪いひとと一緒に生きていかないこと
金に賤しいひとと食事をしないこと
そして 失ったときは
泣くこと

老衰か
銃弾か
だれかの悪意か
神の
ひとの心がわからない決定か

わたしはわたしの心を確認する
生きていたいのか
死にたいのか
わたしが死んだあと
泣くひとが少ないように
わたしが死んだあと
安堵するひとが多いように
わたしは
嫌われたまま
枯れて
折られて
火に焼べられる

それはあなたの望みだった
わかったよ ようやく

今 ともがちいさなたからの死に
泣いている
わたしはなにもできず
別の宝を探したら
とも言えず
火葬のあとの骨のあたたかさと
記憶の壺に
きちんと沁みていく時間を
ともが生きるのを待つ

たからの記憶と
残したものは
銀河に
撒くといい

きみはいつでも
ちいさなたからの笑顔も
悪戯も
さびしそうな顔も見れる

言うといい
愛してるよと


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?