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TomoPoetry、きみを何と呼ぼう。

きみを何と呼ぼう
なまえのないきみを
きみを何と表そう
色も形もないきみを
きみを
どのように抱きしめよう
わからないきみを
存在しているのか
わたしに
触れることなしに
あたたかさを与えるきみを

何と呼ぼう
焔のあとに
かおりだけを残していく影
踏もうにも
そこがない そら
すべてが
それぞれの位置に帰っていく
もう 正座して
世界は
足先から崩れていく
ひとつひとつの
なまえのない口
声が発せられるはずの
しずかに
ひろい闇に
戻っていく
それぞれの位置へ

もどるところのない
都市は
はっきりしない
黄色の
きみの尾とおもわれる
裾を
ビルとビルのあいだに
おもい浮かべる
ながれる血の
記憶のあとに

















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