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TomoHaiku友野雅志の俳句

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日頃書きためた俳句です。noteスタートからの最近のものだけのっています。それ以前は、下をご覧下さい。 … もっと読む
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記事一覧

Tomo俳句、春分。

春を噛むきみのからだのあたたかさ ブラウスのブルー春の波池の端 天の雲、ぼたもちの色のこ…

Tomo俳句 3.11

Tomo俳句、3.11。 鍵盤のなみとおいこえ青く透き あの日よりきみの影飛ぶ空と海 今日ひと…

Tomo Haiku、芭蕉忌。11月28日である。

言の葉のいざなうままに枯れゆかむ 愛しさに泡を流しつ泡となり 日に月に未生の時のひかりかな…

マント五句

マント蹴りヒール響かすソラミゾレ バスを待つマントのなかで長いキス マント羽織れば白鳥座渡…

銀杏五句②

舞う銀杏バイクが時を疾走す 銀杏葉静かに降れば振りかえる 舌の上秋の香りの重なりて ひと色…

銀杏五句

見あげれば頬を銀杏滑りおつ 銀杏落つ裾揺らしゆく風は金 銀杏さらさら子等の背でささやけり…

Tomo Haiku.。冬来たる。

### **空さきて振りくる銀に時は無し**### **銀杏ながれゆく先の闇に娘立つ**### **泣きたしと金の銀杏の川に立つ**### **都市のアスファルト銀杏の裏表**### **夜の水銀杏ときみをながしゆく**

Tomo俳句、イースター。

イースターわたしどれから生まれたの イースターいのち受けとる手いろいろ イースター額…

四月尽

からだの隅に塩かおる四月尽 四月尽時をパレットで擦り付ける きみの白ワンピース溶かす…

Tomo俳句、夏の雨

夏雨や赤花濡れてすれちがう 夏雨やいくところなしドガの白 夏の雨我と黒石濡れており 靴音…

Tomo俳句、衣更。

衣更脱いで脱いでもきみは空 紅乱れたシャツを干す衣更 葬儀の眼の火照りのこし衣更 キスす…

Tomo俳句、葉桜。

葉桜の色が満たしたバスに乗り 葉桜ゆらしあゆみくる夏しずか 葉桜擦れすれる衣きみに触れた…

Tomo俳句、春雷。

季かわり天張り替える春の雷 春雷や花弁それぞれ濡れている 春雷に鎮まり揃って首あげる 春…

Tomo俳句、朧月。

何待つか忘れるほどの朧月 朧月モノクロの頬思いだし 朧月数万年を睡りけり 朧月盃をゆらし渡りけり あの夜の肌に触れにけり朧月