坐忘林と楽水山
ニセコには和風の高級旅館は2軒あるといわれていました。
それが坐忘林と楽水山です。(現在はSHIGUCHIも入れれば三軒)
両方の旅館に泊まる機会がありましたのでその二軒の紹介と比較をしてみました。
坐忘林はニセコリゾートの中でも倶知安駅に最も近い倶知安町花園地区にあります。
花園地区は最近パークハイアットも開業し、今も急速に開発が進む地区です。
ニセコアンヌプリを一周する道路があるのですが倶知安駅から五色温泉に抜ける道沿いに立地しており、パークハイアットからも少し離れているため周囲にはほとんど他の施設はありません。(冬は五月の連休明けまで通行できません、夏でも曲がりくねって狭く交通量も非常に少ないので熊が出たらどうしようと少し怖くなるような道です)
入口に近い管理棟にフロントや食事のスペースが設けられており、少し離れた場所に中庭を取り囲むように高床式に見える15室の客室が半分独立した形でつながっています。
部屋の防音は完全でまた隣の部屋もほとんど視野に入らない造りになっています。
各部屋は十分に広いのですが、テレビの視聴に制限があるのと部屋によっては室内に段差がある場合があるのが気にはなりました。
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それぞれの客室には露天風呂と室内風呂が別個に備えられており、多分源泉かけ流しです。全室チェックしたわけではないですが、露天風呂は天然の石をくりぬいた凝った造りでした。庭を眺めながら露天風呂に入るのは至福の時間ですよね。露天風呂と室内風呂には微妙に温度差がつけられていて湯温の低い室内の風呂はずっと入っていられそうな気分になります。季節によって気温も変わるし湯温の管理は至難の業だと思うのですが、なぜかいつも加水も必要ない適温でした。
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初めて宿泊した際、このバリアフリーの時代に何故通路にこんなに傾斜があるのかと思いましたが、今では元の地形を極力残すためにある程度高低差を残した構造にしたのだろうと理解しています。
そのためと思われますが中庭には自然の湧水も健在でした。
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食事は隣の池(春には親子のカモが泳いでました)の見える食事スペースでいただくことになりますが、
山菜をはじめ、主に地域の食材を多用した和食で一流の味だと思います。
宿泊客の7割以上が外国の方のようなので見た目や盛り付けはどうしても少し派手目になりますが気になるほどではないと思います。
食レポ苦手なので写真も付けておきますが詳細はネット検索してみてください。
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楽水山について。
こちらもニセコといっても住所は倶知安町で樺山地区に位置しています。
ここはニセコ比羅夫地区とアンヌプリ地区を結ぶニセコの幹線道路にほぼ接しており、客室からは羊蹄山を一望することができます。
施設の周囲には堤防のような盛り土があって外部からは一応部屋が見えないようになってはいますがそのすぐ向こう側はもう道路です。また施設の反対側は農地や牧草地ですので坐忘林のように完全に周囲から独立しているわけではありません。
一歩外に出たら普通のニセコの生活がそこにあります。
ここの経営は新日本海フェリーでニセコでは数少ない日本資本の施設です。
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管理棟と食事処が入口近くにまとまっていて、そこから同じように廊下で各個室につながっています。ただし温泉は各部屋内に用意されていて露天風呂はありません。
源泉かけ流しの温泉の泉質は鉄分のためかやや褐色で湯温は40度台後半とやや高めで常に一定量が湯船に注がれているため湯音が高すぎてそのままでは入れません。基本湯量は自分で調整できない構造なので、適温にするには加水する、窓を開ける、撹拌するなどして自分で下げるしかありません。
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元来「源泉かけ流し大好き加水もなるべく避けたい」派であるわたくしは付属の道具(画像参照)で草津の湯あみよろしく湯温を下げようと努力しましたがなかなか期待したほどには湯温は下がらず「5%程度の加水は無視できる」という新しいマイルールを作って対応することにしました。鉄分を含んでいるお湯に入るとぽかぽかになり個人的には好みのお湯でした。
部屋は坐忘林と同じく十分な広さで、また、日本資本のためなのか構造が日本人である私には居心地がより良い印象でした。
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食事は選択もできるようなのですが2回とも創作フレンチでした。ニンニクのスープ(スペシャリテなのかな?)とバケットが特に美味しかったですが全体的にそれなりの水準でした。
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ニセコの宿泊料は季節によって3倍くらいの差がある場合もあるので厳密に比較することは不可能ですが、楽水山が坐忘林の7割くらいのイメージでしょうか。知名度が圧倒的なので一度だけ泊まるのならやはり坐忘林でしょうか。(和風の旅館はそれほど料金に大きな変化はないようでした)
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