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話したいことがあります

その瞳は真っ直ぐ 僕のハートを突き刺してる
好きになっちゃいけないことは わかってたつもりなの
「報われたら面白くなくなっちゃう」を片隅に置いて
不釣り合いな僕の方が そっけないフリしているんです

毎日お仕事ご苦労様です 化粧を落とし忘れて寝ても
肌荒れがどうのこうのって頭抱える君も可愛いよ
休日のデート 昼過ぎに集合 食べ歩いて 写真撮ってばっか東京
風に揺られる黒髪のショート 脳内再生はスローモーション

飲み歩いた家路 酔っ払って蹴っ飛ばした缶を
拾って箱に捨てる優しさみたいな君だ

話したいこと いくつもあるのに
上手く言葉になってくれない
これを伝えたら きっと壊れちゃうから
今はこの距離を縮めないで

誰にも左右されず 好きなものを好きだと言い切れる
華奢で控えめな見た目とは裏腹の強さに惹かれたのさ
いつか離れる 別れ 分かれる
わかる わからないの話じゃないんです
僕の好きな音楽 着てる服 話し方
全部 掬い取ってくれる君は僕にとって奇跡だ

話したいこと いくつもあるのに
上手く言葉になってくれない
これを伝えたら きっと壊れちゃうから
今はこの距離を

話したいこと 今なら言える
ずっと言葉にするのが怖かっただけ
君の隣に似合う男になれたときには
歌わずにそのままを伝えるから

 普段やってこなかったバラードを作ろう!から始まったこの曲。だから作曲の上では自由度が高かった。大好きな先輩の曲をイメージして、歌詞はサビ以外は詰め込んで、とにかくめちゃくちゃ優しいラブソングを作ろうと思った。

 手紙を書くつもりで書いた。宛先は先日ライナーノーツを出した「HOLIDAY」と同じ女性に向けてだった。「HOLIDAY」でコミカルな言い回しにした想いを、捻りなく写し出したのがこの「話したいことがあります」という曲。

 だけど実際にはAメロにあるようなデートは1回もしたことないし、肌荒れがどうのこうのって頭抱えてるところは見たことない。けど、きっと実際にそれを見たらかわいいんだろうな〜という妄想で書いた。僕は純粋無垢な瞳で見つめられるとコロッといってしまう最悪なチョロさを持っていたので、些細な妄想から無限に膨らませられるのだ。今は昔。

 2Aの「僕の好きな音楽〜君は奇跡だ」はこの曲を書いた当時一番素直に伝えたい箇所だったかもしれない。劣等感の塊みたいな人間にとっては特に、自分の一挙手一投足に意味を見出してくれる人なんて奇跡みたいな存在でしかない。マジで折れそうになる度勝手にギリギリのところで支えてもらっていた。曲を書いたときの新鮮な気持ちは本当の意味では二度と返ってこない。今は普通にサビメロ良いだろ!と思って歌っている。それは最初からそうか。


 韻を踏むこと(ライミング)を意識して曲を作ったことがなかったので、サビ以外はそうして作った。このレベルのライム感だったらこれからもポンポン作れそうな気はした。

 言葉でもなんとなく伝わると思うけど、ギターの音が「ジャージャーッ」っていう曲が最近は流行っているから全く同じことをしても仕方ないなと思って、ギター2本のアルペジオの掛け合いを意識して作った。アルペジオの掛け合いがなくてもポップパンクみたいなパワーコードで重い音が鳴らせればそれだけでも充分カッコ良いけれど、今回はたまたまそうじゃなかった。なので今度シンプルなパワーコードだけでもカッコ良い曲も作ってみたいとは思っている。

 ↑MilkywayでPAさんに教えてもらった
  パワーコードがカッケー系の曲
  「Okay」- As It Is

 アコギのレコーディング初挑戦だったので大分苦戦した。撮り音のデータの些細なリズムのズレをめちゃくちゃ直してもらって、作業が細すぎて「手術」と呼んでいた。

 結構この曲は一番書くことが多そうな気がしていたが、前回の「HOLIDAY」でほぼ同じ内容を喋っていたので、これ以上は広がらなさそうな気がして書きながら寂しかったりもする。

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