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還暦異聞 つりづり草

清水納言よ、香櫓端の魚はいかならん、、、

🧊バンブー・カキタンニン、イカズチ凄槍フィーシュ!
    もと詩情は、千載もなお昨の如し 
       by 三好達治
      獨 孤 萬 千
      釣 舟 巡 山
      寒 蓑 人 鳥
      江 笠 蹤 飛
      雪 翁 滅 絕
⋯眼の及ぶところはさまで遠くはあるまいけれども、
眼界の外に余情があってせせこましくない、とより
は空漠としてある大きな拡がりにつつまれて感ぜら
れる。両岸に山さしせまった寒江だから、いかさま
寒々として森厳だが、釣翁を点して様で淒愴ではな
い。景は雪後であろう、人の蹤滅ゆというのだから、
或いはちらちらと風花飛ぶくらいのことであっても
いい。南画家の画題に好んで撰ばれる構図である、、、
💦アタリ前舵のマーシャ・クラッカー、お控えなすって、、、清水の爺櫓超えろ
⋯釣り人は弱い弱い葦に変貌していなければならない。
釣り糸を握って、じっと川のほとりにたたずむことで、
人間は自分とは異質な世界にたいして、自分の生物的
コードを強制するのを、あらかじめ断念しているから
だ。⋯釣り人は、その釣り道具を介して、魚の生命領
域との接触を実現しようとしている。そして、「コー
ド横断」の起こる、あのカタストロフィの実現される
瞬間の訪れを、じっと待っている。こういう横断の行
われる瞬間に、自然は最もその輝きを増し、魅力的な
相貌を垣間見せるのだ、、、
💧💧天女(てんじょ)阿爺嶋の饗宴醒めて
    西の宮の下向道の濱邊で
      釣針ゲッツの
       世之介👍
太郎冠者〻釣ろうよ釣ろうよ、おごう様を釣ろうよ。
    〻釣ろうよ釣ろうよ。みめのよいのを釣ろうよ〻
ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄かかられてござる、さてさてめでたいこと、さらにさらに
太郎冠者〻釣ろうよ釣ろうよ、お腰元を釣ろうよ。
    〻釣ろうよ釣ろうよ。お腰元を釣ろうよ〻
ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄かかりました、これは一段とよい、さらにさらに
太郎冠者〻釣ろうよ釣ろうよ、おはしたを大勢釣ろうよ。
    〻釣ろうよ釣ろうよ。みめのよいのを釣ろうよ〻
ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄大勢かかりました、うれしやうれしや、そちが好いたを選取にせい
太郎冠者ヤレヤレうれしや、さらばひとりずつ對面をいたそう、
    サアサア、そなたこちらへおリャれ、
    さてもさても、被ぎを取らしめ
      ʕ⁎̯͡⁎ʔ一༄無言で「私脱いでも凄いんです」
       ʕ⁎̯͡⁎ʔ二༄無言で「私脱いでも凄いんです」
        ʕ⁎̯͡⁎ʔ三༄無言で「私脱いでも凄いんです」
       ʕ⁎̯͡⁎ʔ四༄無言で「私脱いでも凄いんです」
      ʕ⁎̯͡⁎ʔ五༄無言で「私脱いでも凄いんです」
       ʕ⁎̯͡⁎ʔ六༄無言で「私脱いでも凄いんです」
           ༄・・・
太郎冠者><これはいかなこと、ようもようもうち揃うてあのような
     つらがあったものじゃ。何とぞしてこの場をのがれたい
     ものじゃ・・・ちと神前に忘れた物があるによって
                取って参ろう。
                    ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
腰元ಠ_ಠ申し申し、まず待たれい まず待たれい。早う妻を定めて下されいの
               ༄定めて下されいの
            ಠ_ಠ〻  ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3

  ε=ε=ε=ヽ(; ̄д ̄)ノ  ʕ⁎̯͡⁎ʔ一༄無言で「わらわがさすって上げましょう」
ちと蟲腹が痛む、薬くすり
      ε=ε=ε=ヽ(; ̄д ̄)ノ    ʕ⁎̯͡⁎ʔ一༄ʕ⁎̯͡⁎ʔ二༄「わらわも」
女さすりはいよいよ痛む、
       飲みじゃのみ、
     そこを通してくれさしめ
   〻(; ̄д ̄)〻ಠ_ಠ  ༄「妻を早う定めやれ、どうあっても放しはせぬ」ʕ⁎̯͡⁎ʔ
  ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔ                                                                                     ʕ⁎̯͡⁎ʔ
ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔ やるまいぞ                                                                     ʕ⁎̯͡⁎ʔ
   ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔ〻ಠ_ಠ〻=〻=〻=〻=〻=〻=┌(; ̄◇ ̄)┘       ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔ
 ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔ やるまいぞ                                       ゆるいてくれい            ʕ⁎̯͡⁎ʔ                   ʕ⁎̯͡⁎ʔやるまいぞ                      ʕ⁎̯͡⁎ʔ 
           ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔやるまいぞ           ぞいまるや ʕ⁎̯͡⁎ʔ
                              ʕ⁎̯͡⁎ʔʕ⁎̯͡⁎ʔやるまいぞ༄ぞいまるや ʕ⁎̯͡⁎ʔ
                ༄༄
            ( ͡° ͜ʖ ͡°)ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄(c" ತ,_ತ)主    

ある爺は世の主水の介だにゃ、、、🐧                             

       

🧊 江雪  柳完元 
💦 中沢新一『虹の理論』p82~ 新潮文庫
💧💧「天女(てんじょ)阿爺嶋の饗宴」 哲烈禍福譚  宮島春松訳
💧👍狂言 『釣針』


💧💧「天女(てんじょ)阿爺嶋の饗宴」

💧💧⋯名告るを聞て苅浮藻は。あやにあやしくこの島へ。
    親子の者の引継ぎ。漂流来るは前世に。如何なる
    約束ならん。我子に等しき哲烈を。誘ひ行き徒然
    の友としなさば永き日の。鬱をやるせも慰めは。
    是に増たる者あらじと。思ば猶も言を和げ。雄竜
    士王の身の上を。妾は委しく知得るなり。語て足
    下に聞すべし。窟の裡に誘ん。旅の労をやすめか
    し。いざとて先にたつか弓。ひかれ行身の哲烈は。
    父が踪跡の手がゝりを。知るや白髪の万執は。首
    を垂れて言語ず。手をこまねきしてしほ/\と。
    跡に跟つゝ行節しも。
      数多の仙女出迎へ。
      先に立たる苅浮藻の。
       前後を囲て守護する光景。
      媛が姿のあでやかなる。
       群居る鷺のその中へ。
      鶴の下りしにあらざれば。
       林の裏に栴檀樹の。
      異香を発に異ならず。
       衣の色の紫は。
      吹來る風に飜り。
       束し髪は後に垂れ。
      雪の肌膚は玉を欺き。
       眼元すゞしく冱渡り。
      自然と備る高貴の容儀。
       気高く見えておくゆかしい。
      ・・・
      甘き泉は潺々と。
       流れて落る水晶地に。
      かけ渡たる橋石は。
       さながら瑪瑙と見るばかり。
      楓は流れに吹散て。
       渡らば錦中や絶なん風情あり。
      こなたに見ゆる花園には。
       七百年の齢を延し。
      菊は東の籬に開き。
       三千年に一度咲く桃は。
      南の枝に綻ぶ。
       菩提樹の花は爛漫と盛を争ひ。
      常盤木の松柏は晩翠の色濃なり。
       昔の人の袖の香の。
      花橘は実を結びて。
       黄金の玉を掛しが如く。
      朱を奪ふ紫の玉葡萄は。
       瑠璃の珠を列しに似たり。
      或は無花果、橄欖、柘榴。
       草はやさしさ春日野の。
      若紫の菫菜艸。
       富貴の名のある牡丹の花。
      卯の花垣を月と見て。
       暁報ろ鶏頭花、桔梗、苅萱、女郎花。
      千樹万草目の前に。
       総て春夏秋冬の。
      四時の詠を嫌ひなく。
       更るゞゝに新しき。
      薫を発て馥郁たり。
       後の方は足引の。
      山また山と連りて。
       峻岑は高く雲に入り。
      麓に茂る林あり。
       鬱々として奇郊を掩ひ。
      さながら夜かと見るばかり。
       日の光線さえ射て透らず。
      耳にはいまだ聞も得ぬ。
       伽陵頻迦の鳴聲は。
      仏の国かと疑る。
       扨又前は豁然。
      青海原の目も春に。
       霞靉靆閑麗に。
      日なみもよしやあし田鶴の。
       浪打際に群集い。
      鳴き渡つゝ久方の。
       雲井遥に舞遊び。
      松吹風の箏の音は。
       いずれの絃より調べけん。
      波のつつみ鼓に声和して。
       風も静かに漣の日影に映じて鮮やかになり。
      実に是値千金の。
       常世の春の光景は。
      桃の林にはわけ入りて。
       仙家に遊びて楽しみたる。
      苅浮藻は悉一。
       足下が衣は潮水に。
      濡たる者は身の毒なり。
       晴着を一領参せん。
      疾々着換て是迄の。
       旅の労を休めたまへ。
      其時仙女は案内して。
       間隔る奥の間へ。
      万執一同伴ひて
       香を炷て饗応にぞ。
      薫は窟に充満て。
       馥郁こと尋常ならず。
      一人仙女は恭々しく。
       捧持たる一領の。
      衣袍を置てぞ立去ける。
       哲烈は之を見るに。
      白き衫は雪を欺き。
       袍の色は淡紫に。
      金の糸の繍は。
       色も香りもある苅浮藻か。
      ・・・
      以前の仙女が走り来て。
       哲烈に告るやう。
      最前より媛上の。
       待侘て在すなり。
      疾来給へと引立られ。
       万執ともろともに。
      設の席に到しかば。
       髪を編束白襖つ穿たる。
      仙女等銘々に。
       酒饌を捧持て。
      前なる机に双べつゝ。
       媛は二人に勧るにぞ。
      辞するに及ばず喫するに。
       或は脯又醢。
      是皆仙女等網を張り。
       箭を飛ばしつゝ射てとりし。
      禽獣の肉にして。
       味ひ美く料清く。
      凡間の物と異なり。
       葡萄の美酒は白銀の。
      酒壺の内より傾けて。
       花を飾れる黄金の。
      光輝く盞に。
       満酌て味へば。
      其甘さこと蜜の如く。
       神に供る醴酒も。
      これにはいかで及ぶべき。
       籃の𥚃には春秋の。
      四季の菓実一として。
       あらぬは更になかりけり。
      其時最も歳若き。
       四人の仙女が面白く。
      唱ふる歌の一曲は。
       谷の戸出て黄鳥の。
      囀る声に異ならず、、、

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