日プ 四天王のダンスについて語る

突然の俗っぽい話題に自分が驚いている。だがしかし、ここは自分の脳内を大きく占めているものを吐き出して空きスペースを作るための場なので、当然といえば当然の成り行きだ。

さて、本題だがProduce 101 Japan 通称日プにハマっている。

去年の今頃もProduce 48を見て現IZONEの成り立ちとその誕生を見守り、涙していた。(IZONEの現状を憂いております、熱りが冷めたら戻ってきてくれ)

今回の推しメンは鶴房汐恩くんである。4話を見たあたりから、彼を推そうと決めた記憶がある。

特にこれといったきっかけがあったわけではなく、基本的にアイドルを見るときは言い方が悪いが減点方式なので(特にプロデュース番組系はそうなってしまう)、4話時点で自分の中の最高得点を記録していたのが彼だったのだ。そして未だにトップを独走し続けている。

しいてきっかけをあげるとすれば、DNA2組のパフォーマンスがとても好きで、その中でセンターを張っていた彼は目を引いた。佐藤くんも同じくらい目立ってはいたが、個人的にポイントが高いと思った点が鶴房くんの方が多かった。

まずはパフォーマンスの所々で見せる、純粋に踊ってて楽しいんだろうなと思わせる笑顔(本人もすぐ感情が顔に出ると言っているのでおそらく本当に楽しいのであろう)。自分のパートでなくても、原曲ファンらしくキラーフレーズを口ずさむところ。そして一番は、佐藤くんと全く仲が良さそうに見えないのに(10話まで見てもその印象は変わらず)二人で背中合わせになって踊るところで、ドシンと音がしそうなくらい躊躇なくぶつかって?いくところ。その直前でも目を合わせているし(佐藤くんも目を合わせてくれていたらもっと記憶に残るシーンになったと思う)、その一瞬でこの人は例え舞台裏で色々とあったとしてもそれをステージには持ち込まない人なんだろう、と感じた。

ツカメの時にふざけていると言われたのは仕方がないと思う。恐らくだが、彼は観客を前にするとスイッチが入るタイプだ。ツカメの収録はカメラのみで観客がいなかったし、センターの争奪戦に弱いのも(FIREもドミノも立候補はしたがセンターにはなれなかった)、知り合いを前にするとどうしても照れがはいるせいだと思っている。いつでもオンオフを切り替えられる器用なタイプではないのだろう。逆を言えば、一度人前でステージに立ったなら、その完成度は折り紙つきだ。

彼のダンスでいいなと思うのは、腕や指先にまで神経が行き届いているところだ。練習で腕をブラブラさせない!と注意されているところが透けてみえる。きっとその注意を堅実に守ろうとするがゆえ、腕の置き場を固定するためにズボンのポケットに手をいれがちだ。移動の一瞬でさえも指先を滑り込ませている。よくそんなに素早く出し入れできるなとさえ思う。

もし衣装のズボンにポケットがなかったらどうなるのだろうとチッケムを見返してみたが、FIRE!の衣装にはポケットがないようだ(もしくはスキニーパンツなので隙間がなかったか)。そこで彼はどうしたかというと、ジャケットの裾を握り締めて固定していた。そんな方法があったとは。思わず笑ってしまった。

ドミノの振りは手を印象的に使うシーンが多く、彼のダンスの良さが出ていた。腕をしならせて、ムチのように動かす。そのタメが冒頭の「始めたんでしょう」の部分にバシッとリズムがはまっていた。ちなみにイントロで後ろを向いた時の、手でつくる綺麗な三角形にも惚れた。そういうところだよ、鶴房くん。チッケム0:58〜1:02の腕の振りも最高。

何度もリピートして見てしまった、一番の注目ポイントは1:22のフリ。全員分のチッケムを見たがこの一瞬に関しては彼が一番うまかった。その直後のソロパートも良かったが、何気にこの一瞬のリズムはキラーパートだと思う。

少し惜しいと思うのはリズム感のなさだ。振りが他メンバーとずれて走っていることが多い。リズム感が改善されれば、歌唱力もかなり向上するのではと思っている。

相対的にリズム感が素晴らしいと思うのが川西拓実くんだ。ダンス未経験にもかかわらず俯瞰で見た時にに全く浮いて見えないのは、教えてもらったことをすぐに吸収できるセンスの良さはもちろん、振りのタイミングがずれていないことが大きい。彼の動きはどこを切り取っても音にきちんと合っている。

一番わかりやすいのがDNAだ。チッケムの1:06からのステップ。左右にはけたあと中央に戻るための、振りでもなんでもない移動のステップ。これが曲の裏のドラムに完璧にあっている。圧倒的センスの塊だと思った。定位置に時間通りに辿りつくことを計算しながら、尚且つきちんと音を聴けている。ここに彼の真髄が詰まっていると言っても過言ではない。

さらにいうと、左右で待機している間に首や手で大きくリズムをとっている様子も見られない。息と衣装を整えているだけだ。そこから瞬発的に曲に合わせられる。本人は経験がないのでフリーダンスはできないと言っているが、おそらく突然知らない曲を流されても2秒後にはリズムが取れるのではと思っている。あとはダンスの型が身に付けば、天性のリズム感でフリーダンスも難なくこなせるようになるだろう。

豆原くんはオールラウンダーなタイプだ。すべてにおいてレベルが高いダンサーだが、一つ強みをあげるとすれば強靭な下半身から生み出される迫力のあるダンスだ。鶴房くんが上半身に重点を置いたダンスだとすれば、豆腹くんは下半身。重心を低くして、安定感のある動きをする。元々やっていたダンスのジャンルの影響が大きく、股関節も柔らかそうだ。

その良さが存分にでたのがFIRE!だ。どっしりと構えてタメを表現するこの曲に、豆原くんのダンスはよく似合っていた。チッケム0:22〜の腰をおとしてステップを踏みながら膝をのばすえげつないスクワットのような動きが、誰よりも低い位置からスムーズにできていた。もしくは1:11の振りで足首が固定されながら上半身に完全に体重を預けて一直線になれていたり、1:53のステップで一人だけ膝が腰より高くまで上がっていたり、とにかく下半身の安定感がすごい。1:11の動きはWILD WILD WILD2組でhicoが取り入れていたが、まっすぐな棒のように倒れるのは技術と筋力がいる。さすがだと思った。

少し気になるのが、腕を固定せずに遠心力に任せているシーンが見受けられるところだ。ドミノでそれが目立った(チッケム2:48で自分の歌割りが終わったあと腕を遊ばせている。静と動のコントラストで次の拓実くんを際立たせるならピタッと静止した方がよかった)。衣装が白いシャツだったのも災いした。黒であればそこまで注目を引かなかっただろう。

川尻くんもオールラウンダータイプだが、彼が今季一番のダンサーであることは誰もが認めるところだろう。川尻くんのすごいところは、バックダンサーらしい癖のないダンスに、センターに立つ権利のある者としての表現力を持ち合わせている点だと思う。佐藤くんのバックダンサー出身としての悩みはとても共感できた。周りに溶け込むダンスが体に染み付いてしまって自分の色が出せない。それをいつどこで川尻くんが手に入れたのかとても気になる。

川尻くんはどんなジャンルのダンスも物にしてしまうので、どの曲のチッケムを見てもクオリティが一段飛び抜けているのだが、しいて言うならドミノが一番得意ジャンルなのではないだろうか。特にダンスブレークの2:42など、迫力と動きの緻密さの両立が最高レベルだ。個人的に感動したのはチッケム1:17の「飛び込もう」のターン。他のメンバーが曲のリズムで2拍で回るところ、川尻くんは歌詞のリズムに合わせて「と、び、こもう」のこもうの部分でターンしている。自身の歌割りだからかもしれないが、そこの細かい音の拾い方に彼の才能を感じた。「とびこもう」はメインフレーズ「Just Like Domino」とも符割りが同じなので、彼の解釈は正しいと思う。

長々と素人目線の解釈を殴り書いてしまったが、鶴房くん川尻くんのドミノ、川西くんのDNA、豆原くんのFIRE!は、それぞれのダンスの良さが際立っていて面白い。決して布教目的の記事ではない単なる自己満足の投稿だが、どこかの誰かの目に止まったなら、是非日プをおすすめしたい。

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