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予定の4分の1の進行

授業の準備が遅い

 対面授業が非対面授業と並行して始まったが,高齢の非常勤講師が対面授業をご希望で,自分の対面授業枠をほとんど譲ってしまったので,実習指導とゼミ以外の自分の担当科目はほとんど非対面の進行になっている。
 ところが,これが遅々として進まないのだ。
 少なくとも,週に3~4コマは非対面の授業を準備しなければならない。ところがここまでのペースを振り返ると,ほとんど週に1コマくらいしか準備できていない。これで来月に入ると,非常勤先の授業が週末に合計10コマ入る。破綻は目に見えている。

時間がかかる理由

 なぜそんなにスローペースになってしまうのか。
 私の最近の授業のパターンは,1回の授業を10~20分の音声つきスライド動画4~5本に収録して配信,というものだ。
 この音声つきスライド動画を作るのに,とてつもなく時間がかかってしまう。
 なぜそんなに時間がかかるのか。
 授業の準備に集中できない,並行してやらなければならないことがいろいろあるということもある。対面授業も準備が必要だ。収録をできる場所やセッティングも限られるので,隙間時間にいつもでもというわけにはいかない。
 これまで雑な準備で行き当たりばったりでしゃべっていたものを,きっちり作りあげようとしているということもある。
 ある科目は,今年からテキストを変更したので,準備に余計に時間がかかるというのもある。また,このテキストがあんまり好みに合わない内容の部分があって,そこを自分好みの説明の仕方にするために余計に手間がかかる。
 一番大きな問題は,毎回しゃべる台本を書いている点だ。台本なしのその場の出たとこ勝負のしゃべりを自分で聞いてみて,あまりに聞きづらいひどいしゃべりなのに衝撃を受けた。だから,スライドを作るときにしゃべる台本も一緒にノートに書き込む。スライドを進めるクリックのタイミングも全部書き込む。
 こんなことをやっているから,進まないのだ。

希望の光は一瞬で見えなくなる

 とても苦しいのだが,一つだけ,意外だったがちょっとうれしかったことがある。
 ある動画の再生回数が,突出して200回以上になっていたのだ。受講者は70数人だから,平均すれば1人3回くらい視聴したという勘定になる。他の動画の再生はまず3桁にはいかない。この動画のところは,自分なりの工夫を凝らした,ちょっと自信のある内容のところだったから,学生が何度も視聴してくれているのはうれしい。
 ただ,詰め込みすぎてわかりづらいから,学生が何度も繰り返し視聴したのかもしれない。だとすると,喜んでばかりもいられないわけだが。
 残念ながらこれは一瞬の光で,それ以外の動画では,再生回数が受講者数の半分程度にとどまっているものがいくつもある。
 結局は,あまりうまくいってはいないのだ。

 こんな調査結果がある。学習時間は,減少している人が多数派なのだ。うちの学生も,おそらく学習時間は減っているだろう。
 もちろん,矢継ぎ早に授業動画を公開して,次々小テストや課題で追い込んで,みたいな進行をできないこちらの問題でもあるのだが。
 明らかにペースが遅すぎる。わかってはいた。もちろん,自覚はあった。だが,ここまで自分の無力さを突きつけられると,なけなしの前向きな気持ちも萎えてしまう。

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