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Luna Maris【ルール読み】

TGGのボードゲームニュースで紹介されていた「Luna Maris」

タイトルとアートにも魅力を感じ、BGGに公開されているルールを読んでみた。自分なりに理解したことを言語化し、まとめてみる。

メカニクスもフレーバーも現代的で、とても好みなゲームなのではないかと期待している。

注意:筆者は未プレイであり、本記事は公開されているルールから得た情報の整理と推測であるため、実際のプレイ感とは異なる可能性があります。

1 現代的なインタラクション

従来、ボードゲームにおけるインタラクションといえば、例えばエリアの支配権を巡るバチバチの殴り合いであった。

他方、近年よく見かけるようになったのは、協力や相乗りによって双方にメリットが生じる、互助的なインタラクションだ。
例えばテラミスティカでは、お互いの住居が隣接することで、交易所への改築コストのコインが半額になる(もっともコレが苛烈なマジョリティ争いを不可避なものとしているのだが。)。
重量級ゲーマー御用達デザイナーのラセルダも、度々デザインに取り入れている。
Luna Marisにも、互助的なインタラクションが見受けられる。

メインボード上のモジュールと注文タイル
https://boardgamegeek.com/image/6724758/luna-maris

メインアクションの1つはワカプレのようなもので、部屋(モジュール)にワーカー(宇宙飛行士)を配置することでリソースの獲得や変換ができる。しかし、そのためには、電力を消費して部屋をアクティブにしなければならない。電力は貴重なリソースだ。

電力は最大6つまで
https://boardgamegeek.com/image/6724751/luna-maris

ところが、他のプレイヤーがアクティブにしている部屋は、電力を消費することなく活用できる。他方、部屋をアクティブにしたプレイヤーは、他のプレイヤーがその部屋を使用することで1勝利点を獲得する。この1点の重さはプレイしてみないと評価が難しいが、スコア計算の例として挙げられた116点が相場であるとすると、気になるかどうか丁度よい具合に思える。

別途、競争的なインタラクションも用意されている。注文の早取り(共通目標)、採掘エリアの数珠繋ぎ(テラミスティカのミニマムなもの)、CO2トラック(宗教トラック系)の進捗があり、ゲーム中の緊張感を欠くわけではなさそうだ。

ミニマムなエリア争いが繰り広げられる採掘エリア
https://boardgamegeek.com/image/6724756/luna-maris

2 現代的なフレーバー

ユーロゲームなのでリソース管理がある。多数確保しておく倉庫がないのか上限は少ない。カツカツなゲームになるだろう。

加えて、Luna Marisでは廃棄物の管理も求められる。廃棄物を貯めすぎると勝利点がマイナスされてしまうので、リサイクルなどよって適切に処分する必要があるのだ。廃棄物はリソースの消費、鉱石の処理又はフードロスによって生じる。廃棄物を放っておくと、CO2トラックで後退し、ワーカーのストレスになり、ゲーム終了時には勝利点がマイナスされてしまう。

プレイヤーボード右下が廃棄物の管理用スペース
https://boardgamegeek.com/image/6269015/luna-maris

Luna Marisでは、ワーカーのストレスケアも必要だ。ワーカーは月面基地を動き回ることになるが、移動ポイントとして酸素を消費する。この酸素の消費上限に、ワーカーのストレスが影響する。またストレスフリーな環境を用意できると勝利点にもつながる。

酸素消費トラックとストレストラック
https://boardgamegeek.com/image/6724752/luna-maris

このように、Luna Marisの各要素のフレーバーは現代的で、近い将来に起こりそうな月面開発のリアリティを感じることができそうだ。

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