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しこちゃんへの手紙~あなたがあの世に行っちゃう前に~

おはよう、しこちゃん。今日も元気にしてる?
おいしいもの食べた?
お父さんは今日は機嫌よくやってる?
膝は大丈夫かな。
あんまり薬は飲みすぎないでね。
ちょっとくらい忘れてもええんやで。
なんなら薬のことはすっかり忘れてもかまへんけどな^^。。。

80を過ぎて家のこと、家族のこと、本当にご苦労さまです。ありがとう。

私が東京に出て30年以上、自分のやりたいことをマイペースにやってきて後悔はないんだけど、その分しこちゃんには寂しい思いや、たくさん心配をかけたことと思います。ごめんね。

その分一緒にいてくれたお兄ちゃんや、特にちかちゃんには本当に感謝しています。
ありがとうxめいいっぱい

さて、何から話そうかな。

まずは、今現在を生きている今世のことからやね。

しこちゃんとの思い出。。。

というか、しこちゃんの方が記憶力がよくてびっくりする。
私が全然覚えてないこと、忘れてしまった話を詳細に教えてくれるよね。
「あんたが小学生の時、、、」「高校生やったあの頃、、、」
何回も聞いた話もあるけど、今でもとうとうと話してくれるもんね。感心する。

私はすぐ忘れるタイプだから細かいことは覚えてないけど、
子供の頃のエピソードで今でも忘れられないのは、
何かで怒られて、部屋中追いかけられて逃げ回って、最後追い詰められて、ほうきの柄でひざをぶん殴られたこと。あれは痛かった。鬼ばばあ!と思ったもんね。ま、今思えば私も減らず口だからしこちゃんを相当怒らせたんだろうね。。。
あとは、夏休みの間だけ遊びに来ていた隣ん家の親戚の女の子とお別れする日に、夜寂しくて私が布団で泣いていたら、添い寝しながらなぐさめてくれたこともあったね。。。

笑えるエピソードは、
バス旅行の時に、酔い止めと称して”うめぼし”をこめかみにはりつけて出かけたことがあったよね。それから、放課後”うんてい”で遊んでて、腕をねん挫した時、家に湿布がないから、小麦粉とお酢で作った自家製湿布をぬりたくられたり…さすがもと戦後の保健師さん。なかなか普通の家庭ではやらない手当てだと思うけど、でも今思えば子供の頃から市販薬をあまり飲んでいなかったように思う。おなかが弱かったから、正露丸くらいかな。時々飲んでいたのは。^^;
大病もせず、大きな事故もなく過ごしてこれて本当に感謝しています。

いろいろ理由があってしこちゃんの本意ではなかったと思うけど、
外に働きに出ず、家で専業主婦をしてくれたことは、子供にとって安心できる家庭環境だったと、今にしてみればしみじみありがたく感じます。

働き者で家事、掃除はきちんとやってくれていた。今でもやね。
料理の腕前も我が家の一番!
どこの家庭も自分の家の料理が一番と思っていると思うけど、
しこちゃんは、昔の人にありがちな煮物ばっかりじゃなくて、TVの料理番組を見て真似したり、アレンジしたりして、揚げ物、焼き物、酢の物…和食から洋食までレパートリーを増やして私たちを満足させてくれたね。
しこちゃんの料理の腕前は、私もお兄ちゃんも、それから私の友達のいねぴょんも褒めてたからね。自慢の一つやで。日々おいしい料理をありがとう。
でもあまり食べすぎないようにね。味が濃くならないように。量を減らしてその分いい調味料や、安全な食材を使うようにしてね。


さて、ここから本題です。

しこちゃんにはもう少し長生きしてほしい。
いま世の中はカオスだけど、たぶんここ一、二年が峠だと私は思っています。
その先は世の中は変わっていきます。良くなっていきます。
その良くなっていく世の中を一緒に見たいというのが私の希望ではあります。でも、しこちゃんの寿命は私にはわからないから、その時が来たら、「ああ来たんだな」と受け入れます。

でも私はこの間しこちゃんからある話を聞いてちょっと安心しました。
病気でさきに逝った、和おじさん夫婦がしこちゃんの夢に出てきた話です。5人兄妹の中でも、しこちゃんは和おじさんのことが好きだったでしょう。叔父さんの子供の頃からのエピソード話もいっぱい聞かせてくれたもんね。

私は子供の頃から”見えない世界”、いわゆる”あの世”に興味があってこれまでいろいろと勉強してきたんだけど、しこちゃんは全く興味なかったもんね。だからしこちゃんがあの世に行ったとき大丈夫かな、とちょっと心配していました。

夢に出てくるという事はその人と繋がっているから、あの世に行ったら和おじさんを頼れば大丈夫だね。きっと迎えに来てくれるね。

あの世に行ったら、まずは自分の会いたい人、行きたいところに自由自在に行けるから思い存分会って再会を楽しんでね。
確か若くして亡くなった友人が何人かいるって言ってたけど、その人が生まれ変わっていない限りは会えるから会いに行ってみるといいよ。
”行く”というよりは、思えば瞬時に、だから早いよ。
そして、肉体を離れて霊体になると、時間の概念がないから、行きたい場所、行きたい時代にだってどこへでも行けるからいろんな所を旅すればいいよ。

そして、気が済むまで自分の好きなように過ごして、もしそれに飽きたら、ぜひ私たちのいるこの世にちょくちょく遊びに来てね。
四十九日や五十日祭を過ぎてもこの世にはいていいんだよ。それがしこちゃんの望みなら。
私はぜひいてほしい。私やお兄ちゃん、そして孫達が生きている間位まではいてほしいなと願います。そしていろいろ教えてほしい。

私には死ぬまでにいくつか叶えたい目標があるんだけど、
その一つに、あの世に行ったしこちゃんと会話できるようになることです。
世の中には死者と会話できる人はいるから珍しい事ではないけど、
私にとってはまだまだ未知のことです。
でもこれから世の中が変わり、人の霊性も上がってくると言われています。
だから私はあきらめずに、自分の霊性を落とさないよう意識しながら日々生きていきます。

私が子供の頃にしこちゃんにお願いした事、もう忘れてるかな。
「しこちゃんが死んだら、わたしの足の裏こちょこちょしにきて。それやったら怖くないから。」

あれの約束、まだ「生き」でお願いします。


最後に、

月並みではあるけど、生んでくれてありがとう。
子は親を選んで生まれてくるという話があるけど、
それは全てが本当ではないんだって。
選ぶことができる人もいるけど、
過去の因縁解消のために、選ばされて、敵同士や嫌いだった人と家族になることもあるんだって。
今世で学ぶために。

私たちってね、生まれ変わり、死に変わりを繰り返していくんだよ。
学び、霊性を上げていくために。

これを知った時、私は自分の家族を思いながら、
ああ、よかった、いい家族に恵まれた、って思ったよ。

お父さんには家族みんな学ばされていることが多いけど、私はしこちゃんと同じく、お父さんにも感謝しています。
まぁそう言える年に、私がなったということやね。^^

子供の頃は鬼ばばあにも見えたことのあるしこちゃん、
でも長い年月を経て、
小さい私よりもさらに小さくなって今では140cm。
すっかりしわしわだけど、私はどんどんしこちゃんがかわいく見えてきます。

私は今世で子供を持つという選択をしなかったから、
しこちゃんのちょっとした仕草に愛おしくて泣きそうになったことがあります。子供を持つ母親の感覚ってこうなのかなと少し感じたことがあります。

いろいろな経験をありがとう。
母でいてくれてありがとう。
大好きです。
大好きです。
大好きです。

これからも、死んでからも引き続きよろしくね。

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