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模写が好きみたい

模写が好きみたいなのです。癒されます。日がな一日描いても飽きないし、疲れないです。

「模写 お絵描き」あたりで検索すると、「模写で画力が上がるか?」みたいな話題がヒットしますが、うーん、書道やクラシック音楽を思い浮かべれば議論の余地なく自明に思えますが……まぁ私の場合、絵がうまくなることは絵を描いている第一の目的ではないので。

そういう意味では絵についてもオタク気質が発揮されているのでしょう。○○オタクって、詳しくなりたくて詳しくなるのではなくて、夢中になって追いかけているうちに、なんだかいつの間にか詳しくなってしまう生き物です。このままずっとオタクでいたいな。

というわけで? さくらちゃんの模写、原作コミック12巻表紙です。途中経過を載せますが、あくまで自分の楽しみのために記録したものです。

さあ、描いていきましょう。道具はクロッキー帳と鉛筆、消しゴム、お手本です。まずこの手軽さが最高です。


はじめの「アタリ」で意識してることは、①直線でひくこと、②全体のシルエットをラフにとらえることのふたつです。腕と肩の力を抜いて。鉛筆も長く持って。

人間、なんの補助線もなくいきなりきれいな曲線は引けません(達人なら描けるのでしょうが)。もとの絵の勢いも死んでしまいます。なるべく直線的に、単純な幾何学的図形によって、キャラの形状をとらえます。キャラのシルエットは、外から内へ。彫刻を彫るように、余分な部分を削り取るイメージを大事にします。


全体にまんべんなく、少しずつパーツも描き込んでいきます。顔(頭部)はキャラクターイラストでもっとも重要なキモで、だからこそ難しいです。顎の先端、こめかみ、脳天などがランドマークでしょうか。


髪も直線的なシルエットでとらえます。


杖持たせてしまいましょう。


こんな感じか?


うーん、もうちょっと頭が下で、右腕も長くかな……デジタルだったら修正も簡単なんですけどね。

ところでこのときどき写真を撮るの、絵を客観的に見られてけっこうよいですね。


そろそろ顔も描き込んでいきましょう。


こわい 笑


あ、目はもうちょっと下でした。紙面の斜め上方から見てるせいか、いつもゆがんでしまうな。分かってるんだけど。


目はちょっと修正。

髪と眉を描くと一気にキャラっぽさが増します。

手も描き込み。


服と小道具も描き込み。顔よりは楽です。


はい、こんなもん。あとは気が済むまで顔に手を加えます。


うーむ、もう少し直したいけどいいや。諦めも大事です。諦めたらそこで完成よと、ブルーピリオドでも言ってました。それにこれ、たとえば色塗ったりするとかなり印象変わるのとかやっかいですよね。

模写は、形をそっくりそのまま写すことですが、その実、元の絵の精神・本質を再現する作業でもあります。キャラの心、作者の想いを感じたいですね。