やべーバンドに入って地方に逃亡した話

あまり細かく書くとアレなのでかなりコンパクトにはしょります。

これはかれこれ15年以上前の話です。

当時僕はパンクバンドやっていて、2個くらい掛け持ちしていました。

もう当時はバンドが大好きでパンクが大好きで、バンドをやることだけしか考えていませんでしたね。

そんななか、一つのバンドと知り合い、加入しました。

最初はもう楽しかったんです。

楽しくて曲もかっこいいし、なにもなかったんですよ……。

そのバンドには、Aさんという10個以上も上の人がいたんですが、もうAさんがバリッバリの体育会系。

なんていうか、単純にすぐキレるんです。

すごく端的に話すと、何回も殴られました笑

細かく書くとあれなんで笑　色々あったんですけど、今考えても、まぁ理不尽だよなぁ……っていう内容で。

で、さらに大変だったのは、逐一招集がかかるんです。

バンドで何か決めるよってときに。

バイトとか彼女といるとかお構いなし。

初めて「え？」って思ったのは、バンドでの会議中、僕夜勤だったので「そろそろバイトだから……」って行こうとしたら

「お前何も決まってないのに行くのかよ」と言われ…「え？？いやバイトですし……」って思ったのを覚えてます。

それはまだ序の口というか、優しい方。

それからはヒートアップするにつれて、バイト遅刻や早退は当たり前。夜勤終わりで眠いのに集まるのも当たり前。

メンバー全員満足に仕事できず疲弊していました。

ここで「いやいや、メンバーいたならメンバーに相談したら良いじゃん」って思うかもしれないんですけど、メンバー全員怖かったんですよ、Aさんが。

誰も逆らえなくて、Aさんの支配バンドみたいになってたんですよ。

だから、色々ありながらも、メンバーみんなと慰め合ってましたね。

めちゃくちゃに殴られたりしたり責められたりした日も、後々「いや、あれお前悪くないよ、大丈夫だよ」みたいな。

そんなこんなでメンバーみんなまともに仕事できてないので、お金もない。メンバーの中には電気ガス止められてるやつもいました。

あとは、軽い軟禁状態みたいなのもありましたね。

バンド会議っていうことで、Aさんの家に集まって、もうずっと話まとまるまでAさんの家にいるみたいな。

マジで今考えても何だこれの状況。

丁度僕そのとき19歳とかで成人式あったんですけど、バンド会議とかぶったんですよ。そのときも成人式行きたいのになかなか行かせてくれなくて「こいつマジか…」って思いました。もう友達に電話してもらったり親にワンギリして電話してもらったり、急かされているのを装って、どうにか出れましたけど。

そして、やっぱりそんな感じなので、メンバー全員不満がたまるわけです。そこで一人のメンバーがバックれたんですよね。（Bとします）

そりゃあ「連絡とれねー何してんだ」ってなります。んで「彼女んとこにいるんだべ」ってなって……まさかのそのバックれたメンバーの彼女のバイト先に押しかけて、彼女にバイト早退させて彼女の家へ行くという……。

んで、彼女を車に乗せて移動。

僕はBと結構仲良くしてて彼女の連絡先も知ってたので、こっそり車のなかで彼女に「本当の家の一つ前の駅に住んでるってことにしておりて」ってメール。

駅について「じゃあ誰が行くか？」ってなったときに、僕とCで行く（Cも昔から仲良い）ってことになりました。

で、やはりBは彼女の家にいたんですが、そこでもう超会議。Bも「いやさすがに何してんの？」って怒りますよね。Bの家族も来て会議です。

その間もAからは「まだかよ、何してんだよ」っていうメールと電話の嵐です。

僕とCは「もうこれはさすがに無理だね、Ｂを無理に連れて行ったらBはボコボコになるし、俺らも連れて帰れなかったらボコボコになるし」となり、俺らもバックれるしかねぇ。

ってなりました。

でですね、さらに怖いのが、Aさんは過去のバンドでもそんな話があり、バックれたメンバーの実家に行ったっていう話があったんです。

それを知っていたので、実家には行けない。家にも帰れない。と悟り、Cと一緒に逃亡生活が始まります。

とりあえずその日は二人でこっそり家に帰り、荷物をある程度まとめ。次の日にCと合流していざ東北。

友達の家に泊まったりしながら、最終的にCの実家に行きました。Cの実家は東北の地方なので、さすがにここには来ないだろと。

もう僕も色々捨てて、この地で暮らしていこうと思ってましたねそのときは。

大体地方逃亡して2週間くらいたったころに、まぁ穏便に終わらせましょうってことでちゃんと家に帰って、そこからはまぁまとまりました。

凄いザックリ書きましたけど、大体こんなのが2年以上続いたかなぁ。

「普通にやめるって言えばいいじゃん」って思うかもしれないですけど、言いましたよ。でも殴られるんですよ笑

やめたくてもやめられなかったんです笑

当時はもう嫌すぎて、闇サイトで「人を呪う方法」とか探してました笑

あと「殺し屋ってマジでいるのかな…」とか思ったり「マジで大きい地震起きてくれないかな」とか思ったり。

Aは地方出身なので、実家に帰省するとかってなると、メンバー全員「数日間自由だ！！！！！！」ってなったり。

いや僕そのとき10代の小童ですよ。よくそんなの頑張ってこれたなぁと思います。