『ゲートが不安定になりいきなり最果てへのパターン』続3話
別パターンのクロノトリガー
サブタイトル『ここは時の最果てじゃよー』
ルッカ『ここはどこ? あなた一体何者なの?』
最果ての主ハッシュはルッカの質問に対してテレパシーで応答した。
ハッシュはラヴォスゲートに呑み込まれてから出口のない時の間へ追いやられた。ハッシュは酸素も温度も重力もないそこで死を待つしかなかった。
最果ての場所とは、つまり時空間トンネルの中にハッシュが命を犠牲にして魂と魔力を固着させて生み出したもので、時空間そのものがハッシュと同化していた。クロノ達はハッシュの思考にアクセスしているのであって、それは魂としての交流であり、肉体レベルではハッシュとは接触していない。全てはハッシュの念が魅せている幻想だった。
幻想とはいえ、ハッシュは時の迷い子を案内する役目を自身に課している。自身の様に時空から抜け出せなくなる犠牲者を生み出さない為にと、迷子者の記憶の中にある『ゲートを潜った経験記憶』を引き出して、ゲートの出入口へと直接導いてくれる。
つまり、『ハッシュとは』何もない時空トンネルから抜け出せず、朽ち果てるしかなかった老人の残骸、脱け殻の様なものだった。そこに存在する様に見えるスペッキオもハッシュの一部であり、時空トンネルと同化している。
既に死んでいるハッシュなのだとはクロノ達は気付かず、魔法の使い方を学ぶ。学んでいる間もクロノ達は時空間トンネル内を無自覚に漂っている状態であるが、魂でのやりとりなので殆んど時間が進まない。外時間にして一瞬である。
ハッシュの思考は迷子を案内する事に特化され、それ以外が単純化されている。クロノ達の受け答えは最低限のものかつ、機械の様な受け答えしかできない。
よってクロノ達はハッシュの正体がわからない。ただ時間移動の案内をされるだけだった。
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