映画「牛首村」を観た(ネタバレあり)

観ました。
犬鳴村、樹海村、それぞれ視聴済です。とりたてて感想もないです。
牛首村はそれらの続編ということで、そんなに(全く)期待せず義務感のみで視聴しました。
以下感想です。(ネタバレあります)
なお、あらすじとかは特に載せないので各々調べてください。

確実に言えること
過去2作品よりは格段にホラー映画として成立してます。「これはホラー映画です!」と大手を振って歩いてるような印象を受けました。
「消えてしまった双子の妹を探すうちに怪異に巻き込まれる」「調べていくうちに家や村に伝わる様々な因習が明らかになる」 
とてもストレートでシンプルだと思います。
ただ、シンプルであるがゆえ、なんでしょうね。どうにも既視感を覚える場面が多いな、という印象です。
①エレベーター
▶エレベーターで亡くなるといえば着信アリの印象的なシーン
②双子
▶身代わりで死んだ双子の片割れ、着信アリ2の孝子さん
③崖からの飛び降り
▶MAMAのラスト、母親と次女が共に崖から落下するシーン
④穴に落とされ、見上げると丸い穴から外が見える
▶リング0 バースディのラスト。その後生き延びてたのはリング2?
⑤アヤコ
▶これはこじつけかも(なんなら全部こじつけなんだけど)なんですけど、忌み子としてこっそり生き延びたアヤコといえば私にとっては手塚治虫の奇子なんですよね。

というかアヤコとタエコって
奇子

妙子
なんですね。
いくら忌み子だからってなんて名前付けてるんだ。

とか、まぁ一つ一つは大したことない既視感なんですけど、こうもたくさん似た作品が散見されると「あえてのオマージュなのか?」と思わざるを得ないですよね。
映画を見ててこうも沢山他の作品がチラつくの、めちゃくちゃ珍しいよな、と思って書かずにはいられませんでした。
もしかしたら気づいていないだけで他のオマージュ元もあるかも。

そもそもこの村シリーズの作品群自体が全て同じ話の流れをとってるので、「この展開見た事ある」になるのは当然なんですよね。

それがこの映画群の魅力なのかもしれないですね。気持ち悪い既視感を重ねていくことで魅力が増す、のかもしれない...。


肝心のホラー演出についてなんですけど、BGMで怖がらせるとか、緊張感を出すとか、そういう事を一切排除してるのが怖くない原因なのかなと思いました。
バス内での犬少年とのやり取りでフラットに指が出てきてる所とか、するっと反射の顔が映るとか、いわゆる「見える人の見てる景色」みたいなのを今作も突き詰めたのかなぁ。
でもそれって「怖がらせる」という面においては全然ミスマッチなんですよね。
だから、怖い映画が好きな人には既存の映画の焼き直しに見えることのそんなに怖い描写もないことの、何とも味気ない作品になったんじゃないでしょうか。少なくとも私にとってはそうでした。


つらつらと思ったことを吐き出しましたが全ては個人の感想です。
特定の作品を貶す意図はありません。

呪怨や輪廻、ノロイみたいにバチバチに怖くて夜眠れなくなるような最高のホラー映画が、いつか日本でもまた公開されたら良いな。

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