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ディップ株式会社の決算分析をしてみた

こんにちは!POLのまさしです。
今年の入っておそらく10社目の決算分析になるかと思います。
今週はディップ株式会社についてです。

目次
・ディップ株式会社について
・ビジネスモデル 
・強みと課題
・決算分析を行ってみての気づき

・ディップ株式会社について

ディップ株式会社は1997年創業、時価総額約1492億円の企業です。サービスは様々運営していますが、アルバイト求人サービスのバイトルが一番有名なのではないでしょうか。また、ディップ株式会社はビジョンに人材サービスに加えAI・RPAを提供する「労働力の総合商社」と自社を定義しています。この辺りも少し注目してみたい部分です。

・ビジネスモデル

ディップのビジネスモデルは一般的な求人掲載モデルなのでシンプルです。
売上 = 掲載企業社数 × 掲載料 ですね。
バイトル事業で見ると、2020年通期決算説明会資料より、売上高は9,353百万円、契約者数は月間平均15,285社となっています。
掲載料はHPを拝見したとこと、1ヶ月間で3.4万円~利用できるようです。
やはり、アルバイトの求人掲載は、比較的料金が安く、短い期間の掲載で採用できるかどうかが肝になっているようですね。
そこで、応募者数も重要な指標になるのでしょう。決算説明資料を見る限り、前年比約1.8倍以上の応募者となっています。
これは、ユーザーが増えたことが原因なのかより応募しやすい、使いやすい仕掛けになったのかどちらでしょう。(プロモーションも力を入れていたり、応募しやすい仕掛けを設定していたりするのはHPから読み取れるのでどちらもだとは思いますが。)
また、同様にユーザーが応募するための仕掛けとしてアプリがかなり重要になっているようです。アプリ利用者はWEB利用者の約1.5倍の転換率とのことなので、ユーザーをアプリでどれだけ増やせるかは1つ重要な指標になっていそうです。

・強みと課題 

強み
・インターネットでの求人掲載数が紙媒体を上回った市場環境
・求人掲載で獲得した顧客基盤に対して労働生産性を高めるためのサービス展開を行える
課題
・おそらくアルバイトの求人掲載は短い期間での転換率がかなり重要になってくるはずなのでそこがどれだけ伸ばせるか
・アルバイトの求人掲載は企業数は伸ばしやすい一方単価を上げづらいはずなので、どれだけ効率的に顧客基盤を広げられるか
・日本の労働市場が小さくなる中で、どのように中長期的に成長するか(ここがAI・RPA領域?)

・決算分析を行ってみての気づき

・アルバイトの求人掲載の単価の安さ、利用企業の回転率の高さ、などの数値は新卒の採用市場と大きく違うため、どれだけ効率的に獲得するかが重要。
・アプリ経由の転換率がウェブ経由転換率の1.5倍。であれば、アプリをDLしてもらうことが重要指標になってくる。

アルバイトの求人掲載サービスをメインに決算分析をしてみたのは初めてだったのですが、やはりユニットエコノミクスがかなり低いのが他の労働市場と比較したときの一番の違いですね。
顧客単価は上げづらいはずなので、どれだけ何度もリピート利用してもらえるか、といった仕掛け作りや、効率的な顧客基盤の開拓が重要になってくるのでしょう。

最後までお読みいただいた方ありがとうございました!今回で2020年の決算分析は10本目かと思います。今後は出すペースは落としながら、1つの記事の中で同業界の企業の比較を行うような決算分析を行ってみようと思います。
10本行ってみての気づきや、良かった点としては、まずは決算資料を見ることへの抵抗感が無くなったこと、普段の業務の中でも見るようになったことがあります。その上で、人材業界を中心に決算分析をしていたこともありますが、おおよその市場感などを掴めたことなんかもあります。
引き続きインプット、アウトプットを繰り返す予定なのでよければSNSもフォロー頂けると嬉しいです!

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