デュエルリンクス2021年の振り返り

今年ももう終わりですね


今年一年のデュエルリンクスをKCを基に振り返っていきます。

KC2021 Feb

詳細なレポート↓

この環境といえばやはり聖騎士でしょう。ここを避けて通ることはできません。
2020年12月まではデスペラードを中心に落ち着いた環境が形成されていたものの、恒例になっている新年1発目の新弾からコルネウスが登場したことにより環境が激変しました。またこの弾にはトレミスやエネアードなどの汎用エクシーズの大幅強化、レヴィオニアの本実装、光天使実装、セオリーを変えたホープレイなど、まさに激動の1年の幕開けにふさわしい新弾であったと言えます。

聖騎士は単純に2枚のカードが5~7枚に増えつつほぼ確定で妨害を構えるので、デュエルリンクスの初手の枚数では物理的に返しきれません。例えば同時期に存在したオノマトですら、聖騎士のマーリン初動+罠をワンキルするには、ドドドドロースタートでドワーフを切りつつ局所+必要なモンスター4種類をスキル込みで揃えた上でガガガヘッドの1ドローでモンスターを引いてようやくワンキルが成立します。

もし聖騎士環境をやってない方がいれば、この頃のリンクスはスキルによってセプスロやチャネサインが8割以上の確率で揃った、と思って頂ければわかりやすいと思います。後手側は高い要求値を突きつけられているにも関わらず、聖騎士側はスキル「バランス」を悪用したことによる安定感の高さからコイントスだけでゲームが決定することもしばしばありました。

普通に考えればそんなデッキが当然一強にならないわけがないですよね。
しかし聖騎士には致命的な欠陥が存在しました。

それは後攻が絶望的に弱いことです。

一例として自分の大会結果を見てみましょう

なんとこの時の先攻の勝率が11-0、後攻が3-3です。はっきり言ってこの先攻後攻の勝率の偏り方はカードゲームとしてやばいと思います。

先攻も後攻もバランスよく強いデッキであれば、環境デッキのシェアは偏るかもしれませんが、ゲーム性としてはそこまでひどいものになりません。しかしここまで極端に先攻後攻の価値が偏ってしまったことにより、じゃんけんと揶揄されても仕方ないゲームになってしまいました。

では実際のKCは聖騎士一色になったかというと、全くそんなことはありませんでした。
聖騎士ミラーというのは当然先攻有利です。いくつか小ネタを知っているだけで完全に後手側に勝ちの目が無くなります。上位帯でそんなことを繰り返していれば、当然勝率が限りなく50%に近付いていきます。これではDPを伸ばしきることは難しいです。

もしKCが上位マッチングではなくランダムマッチングであったり、1000戦2000戦単位で見て上振れを掴めば結果は変わったかもしれないと考えています。

もう一つの要因として、KCが始まるまでにもう1段階このゲームがインフレしたことです。続くミニボックスのフォトンオブギャラクシーでは、バウンサーやデッドリーなどの大量の汎用エクシーズの実装、セレクションボックスでは月の書のやウロボロスの実装など、これらは聖騎士を引きずり落とすには至らなかったものの、着実に聖騎士の勝率を削る要因になりました。


画像1

そしてそんなKC中に颯爽と現れたダークホースが光天使堕天使でした。
セプタースローネ実装時はやはりOCG時代の悪名の高さから騒がれはしたものの、先攻で出すエクシーズ体の弱さや、聖騎士と比較した際の安定感の低さからすぐに話題にあがらなくなっていきました。

しかしなんとその後に登場したセレクションボックスにさりげなくウロボロスが収録されています。そしてこれが後にウロボロス難民を作る原因にもなってしまいました。

この頃のセプタースローネというのはスキル「あーばよ!」に発動条件が無かったため、次の環境に登場する同調光天使堕天使と比べると圧倒的に成立させやすく、月の書などの妨害にも非常に強いです。

そんな光天使堕天使はサイバードラゴンや鮫やオノマトを喰い続け、聖騎士に対してもクソゲーを仕掛け、上位帯で一気にシェアを伸ばし、なんやかんやあり光天使堕天使が1位を奪取。

そしてこれが大光天使時代の幕開けとなりました。


KC2021 Apr


詳細なレポート↓

このKCもなかなかとんでもない環境でしたね。

バランスに加え、ヘビースターターやボクモンなどのふんわりしている説明文の初手操作系スキルにも一斉にガサ入れが入りました。

あーばよ堕天使の流れで、光天使堕天使が注目を集めます。それに加えて青眼や鮫やサンダードラゴンなど、かなりムラが激しいデッキを中心に環境が構成されていた印象です。

また、この環境を語る上でもう一つ外せないのはこいつでしょう。

画像2

少ない枚数で完結し出張のしやすさから様々な派生デッキを産んだこのカードですが、月の書1枚でプランが崩壊するその脆さから上位帯ではあまり活躍しませんでした。今で言うならちょっと強い悪魔竜ぐらいの立ち位置ですね。
とはいえその絵面のひどさからガチ・カジュアル問わずかなりヘイトを集めた印象です。


KCGT予選

オノマト変化・デモンズレゾナンス・フライトコントロールなど様々な初手操作スキルが全盛期だったにも関わらず、かなり落ち着いた環境だったと思います。

KC前の下馬評ではハーピィを中心としたメタゲームが予想されましたが、局所+初手操作デッキに苦しんだ印象です。

この頃のオノマトはまだまだアグロ寄りのリストばかりですが、今振り返るとスキル修正が遅れたのが原因で煮詰まりきらずにKCに突入してしまっている感じがしますね。しかし上位帯のオノマトの多くが月の書を積んでおり、やや罠デッキとしての片鱗を見せ始めています。

KCGT本戦

詳細なレポート↓

KCGT本戦を配信する際の”映え”を意識してか、ついに局所的ハリケーンが禁止になりました

このゲームでは局所的ハリケーンとセットで新弾のカードを売り、一通り売ったら局所を取り上げるという売り方を繰り返していたので、この売り方をついにやめたのはリンクス史でもセレブ副社長に続く歴史的な瞬間ではないでしょうか。

環境としては、瞬く間にオノマトの開拓が進み、オノマト1強時代が始まりつつありました。自分もオノマトに対抗できるデッキを探しましたが、オノマトの強さを実感するばかりで有力と言える選択肢はありませんでした。唯一有利と言えるのはサンダードラゴンぐらいでしたが、安定感に難がある上にプレイングの難しさからトータルの勝率は五分ぐらいに落ち着くと思っています。

実際の本戦でもやはり多くのプレイヤーがオノマトを選択していました。

続く決勝ステージに関しては、前回のKCからの変更点がガガガヘッドとライノセバスのリミット2のみで大きく環境が変わらなかったことから特に書きません。

KC2021 Sep

レポート(簡易版)↓

この頃からKCレポートを書いていないです、申し訳ない。一応書いてはいるんですが半分くらい書いて途中で疲れてやめるということを繰り返してます。

ブログを書くモチベーションが上がらなかった理由は色々ありますがその理由の一つとしてリミット改訂がこなかったことによりKCGT予選からまたしても環境が大きく変わらず、書く内容がなくなりはじめたからです。正直なところオノマトをずっと愛用していた自分ですら若干の飽きがきていた部分はあります。

KC当日のシェアも特に予想外のデッキも出てこず、オノマトを中心にサンダードラゴンが続き、空き巣狙いの月光やトラミッドがまばらに存在するぐらいでした。
強いて言うならハーピィがダークホース枠だったと言えるかもしれません。

KC2021Nov

このKCもなかなかとんでもない環境でしたね。

まずついにオノマトに規制が入りました。これでもかというぐらいスキルを弱体化させています。

ARCVワールドきたということもありようやく環境に新鮮さが生まれるかと思いきや・・・ハーピィがそのままオノマトのシェアと入れ替わりました。

とはいえ、サイド制ではハーピィのような致命的なメタが少なく入れ替えがしやすいデッキが勝つのは仕方ないです。ハーピィ自体が狩場の特性上ミラー以外に著しく優位に立つことができ、ハーピィのメタであるプレインコートを一番強く使えるのはハーピィなのでミラーが増えていきやすいデッキというのもあります。

また今期に入って淡泊なゲームが増えたように感じました(オブラート)
客観的に見てこうなった原因としては、

・ブラフが機能し辛い環境だった

・環境トップの多くがデッキにゴミを入れる必要があった

の2点があると思います。

規制以降バウンサーを安定して立てれるデッキがいなくなり、魔法罠による妨害の重要度が上がっています。
その一方でこの環境の主要なデッキを見てみましょう。

・ハーピィの狩場
・混沌龍レヴィオニア
・走破するガイア
・運命を刻む時計

こんなのしか居なかったらブラフなんて機能するわけないですね。
何もなければ押し潰して終わりなので当然あるかないかの淡泊なゲームになります。

もう1つはデッキのゴミ問題です。幻奏辺りからデュエルリンクスは少し路線を変えてきましたね。OCGでは微妙だったテーマの挙動をスキルでがっつり介護することにより、強い動きを可能にし始めました。その結果、モーツァルトやドレッドガイのような青眼より素引きのリスクがやばいゴミデッキに入れる事でデッキパワーを担保しているデッキが環境に多く現れました。こうなるとゴミを引いた側が一方的に不利になります。

今回のKCは走り方やデッキ選択など、KC全体のプランで勝負するべきだったと思います。



以上、今年の振り返りでした。

なんとか年内に書き上げたかったのでかなり最後は駆け足になりましたが、来年もよろしくお願いします。

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