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タマンノート@伊豆大島

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このマガジンは私自身のタマン(ハマフエフキ)釣りの記録を記した私本的な編集ものです。この釣りの記録を通していくつかの考察を加え、読者の皆様に新しい視点を提供したいと考えています。… もっと読む
この記録を読むことで読者はタマン釣りの疑似体験が可能となります。それのみならず釣り方(仕掛け・エサ… もっと詳しく
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はじめに

このタマンノートは、大物編、入れパク編、ボウズ回避編、総括編の4つのパートで構成される。まず【大物編】は70オーバーのタマンの釣行記録となる。伊豆大島では70オーバーのタマンは1年に数度上がっており、これに関する記録は非常に貴重なものとなる。【入れパク編】は数多く釣れた場合だけでなく、1時間~数分間で数枚を上げた場合も含める。入れ食いと呼ばれる状況は8末~9月中旬のあるタイミングで多く発生する。またそれ以外にも特定の条件が重なると発生することもある。これについて言及したい。【

【外道編】紅オジサン、冬の集団突撃!

秋が深まるにつれて、伊豆大島では40センチクラスのホウライヒメジがよく釣れる。この魚はオジサンとも呼ばれているが、関西ではメンドリと呼ばれている。厳密にいうと様々な種類がいるようであるが、大島の場合、ホウライヒメジ一択のようである。よく釣れるというのは、おそらく群れで回遊している場合が多いのだと思う。また砂に潜っているのか、釣れた時に黒い砂がついていることが多い。 非常に簡単に釣れるようで某港の近所では、夕食用に小カニを捕まえて港で数分程度で簡単に釣る魚とも言われている。も

【データ総括編①】タマンの餌:大物は何を好むか

私は伊豆大島でのタマン釣りを、釣れた時間、サイズ、餌の種類など可能な限り記録しており、このデータを元に、この総括編にその傾向を記しておきたい。潮・餌・現在や過去の天候や海況・釣り人の選択等の、個々の釣行でそれぞれ状況が異なるというのが事実であり、また趣味の延長線にある釣りで一定の共通の条件を設定してデータを得ることは難しいと思う。しかしこれらデータは釣人の思い出や自慢話という一方的な暗黙知とは違い、自分の立場に置き換えて考えて、再現できるものが多いのではないかと思う。また特定

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【データ総括編②】潮・時間とポイント:緩い潮での好機をつかめ!

2017年7月に徒手空拳で伊豆大島に乗り込んだ時は、私も数回、ノーヒットの洗礼を受けた。今から考えると、潮も場所も考えず、根性だけで挑んでいたように思う。どこでもそうだが、離島でも当然、情報が無いとそのようになると思う。情報は収集するしかないのだが、海面からは海底を見ることができず、一度海底へ潜るか、信頼できる人に実績を聞くなどで検討するほうが良い。あそこが釣れるとか釣れないとか、釣果アピール系SNS等の情報をもとに、そのような議論をするのは陳腐なものである。さて本テーマであ

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【大物編①】童貞ゲート突破:2017.07.16.22:58 70cm

東京転勤となり始めて伊豆大島へ来ることになって3週目。この日までに毎週伊豆大島にわたりポイントを探索し続けた。7月頭に入った日の出浜では、投げ釣りの仕掛けに30センチクラスのカサゴやイサキなどが来るがタマンは不発であった。翌週には元町港に陣取るがウツボの猛襲に遭遇しあえなく撃退させられた。そこで翌週のこの日である。天気は波高3メートルで少々荒れ気味の海況。そんな中で日付が変わる前まででタマン3尾を仕留める。

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【大物編②】強臭!老成タマン:2018.8.18. 71cm,5.8kg & 55cm

毎週末のように台風が発生し、なかなか釣りに行けない日々が続いていた。この日は満を持しての釣行であったが、またしても太平洋に台風が鎮座する天気となった。しかしながら外海が大荒れの時は、港や湾内が定石とばかりに午後のジェット船を駆け下り、迷いなく目的地へ到着した。この場所には当然私一人で、左右に長いうねりが押し寄せて怖い。

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【大物編③】大海亀の贈り物:2019.7.20.19:38 74cm 5.8kg

毎年、7月になると巨大花火大会が各地で実施される。この五臓六腑に打ち響く爆裂音は、魚にとっても影響大なりである。実は8月だったのだが花火大会の日程を回避したと思い込んでいた。しかし天敵である沖縄付近で台風が爆誕する。遥か彼方の台風であるが、強力な自然エネルギーが引き起こす大ウネリは、この島にも当然至る。しかしながら、結果として高活性な釣りとなり、ある意味良い教訓ともなった。この話をタマンノートで掲載しない理由はない。では早速、このストーリーを語ることにしよう。

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【大物編④】月光ナナハンタマン:2019.9.14.21:15 75.6cm 4.58kg

毎年、9月になるとラストスパートになる。というのは10月になると、ピタッとタマンのアタリが止まるためである。この理由は分からないが食欲が減退する様子である。年間枚数を稼ぐためには9月をラストスパートとして徹底して固め釣りをしておく必要がある。しかし当日は中秋であり、高輝度な満月となっている。満月であれば夜釣りをする釣人なら、その明かるさで糸やハリが結べるようになることが望ましいとされる。それほどの明るさである。当然、魚への影響は大きい。深場のポイントへの入釣が考えられたが今回

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【入れパク編①】疾走!夏枯れタマン:2020.8.29-30, 69.5~64cm

当日は本年3回目の釣行であり、かなり出遅れた感じがするが仕方がない。この年は8月に入り殆ど雨が降らず、海は夏枯れ状態で塩分濃度もかなり高めの状態だったのではないか。また当日の潮も若潮から中潮に移るタイミングで勢いがなく、さらに快晴で月が出るとのことであった。月夜では水深の深い場所に移るか、ラインを細くするか何か手を考える必要があるが、今日は夏休みの最終日で場所が限られているし、細いラインも持ち合わせていない。全く期待薄の中、少し流れ込みがある場所を選択することにした。

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【入れパク編②】熱血パンツ一丁&ビーチラン:2019.9.28.18:14~20:53,62/52cm

伊豆大島のタマン釣りは、9月中旬の若い潮のタイミングにおいて最も大釣りできる可能性が高い。しかし10月に入ると急激にアタリが遠のく。ほとんど釣れない。多少の前後はあるが、ここ数年の経験からこう思う。この2019年10月は大型台風の直撃もあり、島民の皆さんにとっては大変な1年であったと思われる。少々不謹慎ではあったが、釣れないと分かっていても、10月1日以降、年末まで土日7回島を訪れたが、やはり全く釣れなかった。この日誌は、入れパクと言っても、2尾しか取れなかったが、この201

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【ボウズ回避編①】激突!三脚変形フルパワータマン:2018.07.21.22:00,55.0cm

このボウズ回避編とは、かろうじて1尾または外道のみという、ある意味、微妙または悲惨な釣果の記録である。釣道・釣技の研鑽に専念されている読者諸子に於かれては読み飛ばされることを期待する。また私の備忘録には、釣りの記録が膨大にあるが、このタマンノートもこの個人的経験に基づくメモをベースにしている。どうか御笑覧いただければ幸甚である。 当日は台風が太平洋に鎮座しており、波高2-3mの予報で小潮。午後便のジェットで元町に到着すると、左右に長いうねり波が押し寄せているが比較的平穏な感

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【ボウズ回避編②】早朝大爆発!怒号ラリアット!!!2017.09.10.3:58,63cm

9月と言えども、まだまだ暑い。この日は、中潮で深夜1時に干底となっており、潮が良く動くタイミングで、朝夕マズメが重なることになる。タマン釣り全盛の夏の季節で、超大物を期待できないはずがない。 釣り場に入り、薄暮の18:00頃に暑さで参っていると、突然フルロックのスピンパワーBXが、突如、三脚を飛び越え鬼飛びし、海中に鬼のように突き刺さり沈む。調子に乗ってフルロックにしていたためで、幸いにして尻手ロープを付けていたの助かった。慌てて回収する。魚はついてなかった。大いに反省した

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【ボウズ回避編③】嚇怒の風神雷神!ボトムキング魔断裂:2020.07.10.20:40 62cm

この年は梅雨の晴れ間が少なく、さらに7月に入り暑くなる気配もなかった。夏らしい季節が本当に来るのかと不安であった。実際にしぶとい梅雨前線が7月に入っても消滅することもなく、梅雨の長雨が続くすっきりしない天気で、加えてコロナ禍もあり鬱陶しい日が続いていた。 7月9日(木)夜のさるびあ丸に乗船したが、人はまばらで拍子抜けした。6月にも乗船したが今回は2回目である。ひとつ前のさるびあ丸には大変お世話になった。かわいい丸い船尾を見れないかと思うと残念である。しかしトランサムスターン

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【超常現象編①】深夜のトン トン トン

この【超常現象編】は、釣りとは違ったショートコラムを紹介する章である。私は徒に年齢だけ取ってしまったが、その分釣り歴も数十年となる。そんな長い経験の中から、私が西日本を含む各地の釣り場であった不可思議な出来事を紹介したい。必ずしもオチや、説明できる原因は無く、また科学的な分析考察もない。「バカじゃね」程度の暇つぶしの読み物としてご覧くだされば幸甚である。では、、はじめていきたいと思う。 2001年か2002年5月、私は京都の丹後半島に居た。単独釣行である。当時この辺りの遠