2019年9月15日 / リルケ「若き詩人への手紙」より

ネットを見てると、引用の内容が間違ってたり、参照元を書いてなかったりする記述を頻繁に見かけてうんざりする。広告収入を手軽に稼ぐため、間違った内容でも検証せずそのままコピペし、エントリにしてしまうからだろう。こうしてネットでは不正確な情報があふれ、ゴミだらけになる。日本語だけなく、英語でもゴミサイトは多い。

その例として、リルケの「若き詩人への手紙」について、あまり正確でない引用を見かけたので、改めておきたい。その部分は正しくは以下のとおり:

あなたはまだ本当にお若い。すべての物事のはじまる以前にいらっしゃるのですから、私はできるだけあなたにお願いしておきたいのです、あなたの心の中の未解決のものすべてに対して忍耐を持たれることを。そうして問い自身を、例えば閉ざされた部屋のように、あるいは非常に未知な言語で書かれた書物のように、愛されることを。今すぐ答えを捜さないで下さい。あなたはまだそれを自ら生きておいでにならないのだから、今与えられることはないのです。すべてを生きるということこそ、しかし大切なのです。今はあなたは問いを生きて下さい。そうすればおそらくあなたは次第に、それと気づくことなく、ある遥かな日に、答えの中へ生きて行かれることになりましょう。

上記部分は、新潮文庫「若き詩人への手紙」を参照した。この作品は、以前ブログにも書いたが好きな作品なので、適当なことを書かれると残念な気持ちになる。

今後、他の作品でおかしな記述に気付いたら、また改めることがあるかもしれない。


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