兄の後見人になった。
成年後見のことどこまで書いたっけ?
と思ったら
裁判所に書類送ったところで終わってるし!
いやいや忙しかったんですよ。
でもこれメモっておかないといかんのよ。
特に忙しくしてると右から左へスルスル忘れてくから。
えー…んじゃ最初から改めて始めることにします。
マガジンにしておいてあとで見やすいようにしたほうがいいしね。
遡ること一年前から始めようか。
2023年9月、介護付き有料老人ホームにいる兄が脱走を試みたり職員に暴言を吐いたり夜中に徘徊したり色々した挙句他の住人に怪我をさせてしまうという事件が起きまして(心配してくれて近づいてきた人を振り払って手があたり、ちょっとした擦り傷になった程度で済んだんだけどね)これは入院させたほうがいいぞということになりました。
とは言ってもすぐに入院とはいかないので入院までの一週間、姉と二人交代でホームに泊まり込んで見張ることになったりして、「いやぁ一年前はしんどかったよね(^_^;)」と今では過ぎたことですがいやまじしんどかったですよ。
兄は今60代なのですが50代で脳梗塞をやりましてその時は二週間くらいで退院。その際に高血圧はもちろん腎臓やら肝臓やらもよろしくないことが発覚しまして、その後さらに5年ほどで今度は敗血症で緊急入院して一時は危なかったのですが一命を取り留めました。
実は兄は独身でして、親が残したアパートの管理をしながら趣味の世界に暮らしていました。かつては芸大油絵科を目指した絵のスキルを活かして絵を描く関係の仕事を色々やったりもしていたんですがね。
医師からはもう一人暮らしは無理であると言われ60を過ぎたくらいで要介護1になりました。
本人はあくまで以前の暮らしを続けたい。でもそれは死に急ぐ行為にしかならないので医者がいいというわけがない。
姉にも妹の私にも家族があり近くに住んでいてサポートはできるものの、兄の趣味の世界という名の膨大なコレクションやら道具を受け入れるのは物理的に不可能。だいたい兄が姉妹と暮らすことを拒否。
兄弟仲が悪いわけではないんですよ?むしろうちは仲良し兄弟です。でもね、まあ兄の家を見ればわかるんですが気楽な自分の素敵世界を手放したくないんですな。うん、そうだよね。
んで結局、兄の世界である自宅に通える近いところのホームに入って昼間家に通って過ごし夕食までにホームに戻るという生活をすることになりました。
ですがその生活もコロナで崩れます。ホームは出入りを制限され兄は自宅に通うことができなくなりました。ある程度経って姉が車で送り迎えをするのを条件に自宅に行くことができるようになったのですが、それがストレスになったのか水面下で病気がじわじわ進行していたのか2022年夏頃から兄の状態が悪くなっていきます。
歩くのがおぼつかなくなってきて記憶力の低下が著しく、妄想のようなことを言うようになったりしたので、近所のメンタルクリニックに通院しつつ検査を受けまして、脳梗塞が小さな再発を繰り返していた跡が見つかり脳血管性認知症だろうと。
でも医師はそれにしては納得いかない症状があるので他の認知症もありそうだから大きな病院でもっと検査しようということで予約を取ったのですがひと月以上も先の予約でして、結局その予約日が来る前に件の事件が起こり入院となりました。
入院してすぐ「アルツハイマー性認知症」の診断が出ました。介護度は3になりました。入院前から「成年後見」したほうがいいと言う話はあったのですがアルツハイマーの診断が出た時点で本格的に動き出そうと言うことになり、入院先の医師に診断書をお願いして私が後見人になる方向で動き出し家裁の面接予約を取って書類を送付したのが年明けの1月10日過ぎ。ここまでが「申立て」。面接が20日過ぎ。ここからが「審理」ですね。
面接は家庭裁判所に行きました。
送った書類を見ながらの面接です。穏やかで和やかに面接は済んで、兄が独身で親戚関係がシンプルなのもあってかここから審判が出るまでは予想より早かったです。
審判は申立人である私と被後見人である兄にそれぞれ封書が届きます。兄の分は兄がいる場所に届くのでうちの場合は入院中の病院に届きました。2月上旬です。申立から1〜2ヶ月かかると言う説明だったのですがひと月かかりませんでした。
審判書が届いてから2週間は不服申し立て期間ですが不服申し立てできる親族が姉しかいないし姉は「親族の意見書」で賛成しているので問題なしで2週間後に「確定」です。
それから裁判所が法務局に審判内容の登記を依頼します。「登記」がされたのは2月末でした。
これでやっと「印籠」が手に入ります。
「登記事項証明書」です。
「印籠」みたいなものと裁判所の面接担当の方が言ってました。
「ひかえひかえーい!この登記事項証明書が目に入らぬのかー!こちらにおわすお方をどなたと心得る!成年後見人さまにあらせられるぞ!頭が高い!!ひかえおろう!」てな感じだと思ってもらえればいいようです。
本人は病気で出向くことなどできないのに「ご本人様にご来店いただかないと〜…」とか言って手続きさせてくれない銀行とかに突きつけるわけですな。
印籠こと登記事項証明書は法務局でもらえます。
兄は2月半ばに退院してもとのホームに戻りました。その時点では要介護3になっていました。入院前より脚が一段と弱くなっていましたが、まだ介助があればトイレを使うこともできたし食事もスプーンでエプロンつけて自分で食べてました。
ですが退院後兄の症状はどんどん進んで退院から7ヶ月経った今、要介護5です。ほぼ寝たきりですね。私や姉のことも日によっては誰だかわからないような顔をします。
さて、とにかく兄の成年後見人になったわけですが、初回のメモはこのへんまでで。
次は申立の時の書類のことや、審判が降りたあとやったことなどを書いておこうと思います。
感謝の舞を捧げましょう━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━。