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創作裏話(疾風のカナタ)

 作家さんは作品の裏話をあんまりするもんじゃないそうなのですが・・・
私は作家デビューしていませんので、まあ、問題ないかな~っとw

 さて。今回、初挑戦で小説をUPしたのですが・・・
字数制限が、こんなに大変なんだと初めて知りました。
書きたいネタとかを入れると、字数制限をオーバーしてしまうし、削ると、無茶苦茶マイナスになってしまう。。。

え~、マジか~(汗)

と、焦ったものです。

そもそも週刊少年マガジンさんの公募情報を見るまでは、応募のおの字も考えていませんでした。
電子出版で歴史小説を出して、売れね~、というネタをnoteに書こうと計画していたぐらいです。(苦笑)

お盆休み前に公募に気づき、そもそも少年マガジン向けってどんな作品? とネットサーフィンをしました。
大体、中高生向けであること。
近年の傾向を見ると、ラブコメ(五等分の花嫁 とか 彼女お借りします)やSF(進撃の巨人や七つの大罪)、スポーツ系(はじめの一歩やダイヤのA、ブルーロック)の作品が上位に来ていました。
編集さん、原作者さん、漫画家さんがチームを組んで作品を作り上げる文化があること。
というのが、特徴として挙がってきました。

ラブコメかあ・・・
オッサンにはシンドイ分野やなあ、ということで今回はパス。
(プランクロイドさん並に、アダルティで攻めれば・・・って少年誌やしw)
そもそも締め切りまで50日ぐらいしかないのに構想・調査・執筆で間に合う可能性が低い。
てか、一応、社長業として営業や現場指導もしながらだし、プロ作家さん並に執筆時間は作れん・・・
ということで、やはり不慣れなジャンルはパスが無難となりました。

SFは好きな分野になるし、原案は何本かあるんだけど・・・
今回の突貫工事で、このネタは使いたくないなあ~として、却下。

ということで、スポーツ系だ! となりました。
※)めっちゃ消去法やねんけど。。。

しかしまあ、スポーツ経験といったって、野球かラグビーしかしたことないもんなあ・・・
最近のトレンドは、サッカーなんだろうけど、ブルーロックという人気作があるし、野球もダイヤのAがあるもんなあ・・・

うむ。ラグビーにしよう。(安直)

で、パラパラと過去のラグビー漫画のタイトルとかを検索すると・・・
なんか・・・ラグビー作品って少ないな・・・
全然知らん作品もあるし。。。

希少性という意味では、イイ選択なのか!?

と、思わずラグビーを選んだことに自信が湧いてくる。
お盆から9月にかけて、色々とラグビーの書籍を集め、構想を練る日々でした。
”ラグビーの精神性” って日本人好みになるんじゃないかな? と、ルンルン気分。

ところが・・・
まいむまむ先生に ALL OUT!! っていう作品がありますよ~と教えて頂くことに・・・(ちなみに、9月9日に知りました・・・)

ガ~~~ン! めっちゃ本格派やん?
モーニングってマガジンと同じ講談社やん?
あかん、終わった・・・と、しばし凹みました。。。

その時点で、自身の母校・啓光学園をイメージした古豪復活の作品を描こうと考えていたからです。

なんかないかー 他にないかー?

と考えましたが、思考が上滑りしていく一方でした。
しゃあない。これはもう、この題材で行くしかない。
魅力的な主人公とか、引き込める作品なら可能性出て来るやろう・・・
って、ちょっと待て。
気づいたらもう二週間しかあらへんやんか。。。

うお~、どうしよ~~~

まあ、落ち着いて、Youtubeの動画でも見よう。(現実逃避)
ふんふん。
お! ジャッキー・チェンのポリスストーリーやん?
えらい懐かしいなあ・・・
でも、私は 少林寺木人拳がメッチャ好きやったなあ・・・
形をマネしてよく練習してたっけ・・・
主題歌が良すぎたんや、うん。
そや、主題歌聞こうっと。

やっぱりイイですな~。
ハスキーボイスが曲に良く合っていますなあ。
(字幕もついてるので、見ながら聞いてくださいねー。)
と、しばし聞き惚れました。
何と言っても 冒頭から胸熱の歌詞が並びます。

行け今こそ 行けはるかに
風の行方は 誰も知らない 大地を蹴って 追いかけるのさ
コバルトの地平線 燃え尽きるまで
(中略)
奇跡を起こせ 今その腕で
You've got the miracle  You've got the miracle  You've got the miracle
嵐を起こせ 今その胸に
(中略)
あの日の涙 捨てた時から 走り続けた 一筋の道
ただ一度 抱いた夢 甦るまで
(以下略)

ミラクル・ガイの歌詞より

という感じです。

聞いた瞬間、今考えているラグビーの作品に重なるところが多い、と思いました。

この歌の基本的なコンセプトは、
挫折を乗り越え、一筋に前向きに走り続け、奇跡を起こす」
というもの。

いやはや、ラグビーやん。
これはもう どこからどう見ても ラグビーの世界観やん。
ということで、ミラクル・ガイを脳内BGMにして作品を描きあげることにしたのです。

しか~し! 時間が無い。

そもそもタイトルも主人公の名前も決まってへんぞ~~~。
(9/16時点)

ええい。やけくそじゃ。書きながらプロットとか登場人物考えたるわい。

とまあ、ハチャメチャな感じで執筆を開始しました。
最初の一週間は、書いては消し、書いては消しの繰り返し。

最初の頃は、「嵐を起こせ 今その胸に」と啓光学園が得意とした「ドライビングモール(ブルーモール)」をくっつけることに腐心しました。
が・・・無理筋やなあということで、ほどほどにくっつける感じに。
それでも作中は、青い嵐という感じで表現しておりますけど。

タイトルも最初は青い嵐だったんですよね。
でもまあ、どんだけモールに固執すんねんっとなり変更になりました。

もっと登場人物を練り上げようっと、ふと歌詞を振り返ると、

行け はるかに~♪

が耳に残りました。
よし、はるかを名前にしよ。
でも・・・女の子の名前やなあ・・・
ヒロイン? いやいや、たしかにヒロインの設定は浮かんでる。
主人公との絡み方や関わり方、初回登場の仕方も、ほぼ設定済みや。
そやけど・・・3話以内にヒロインをぶっこめるスペースがないぞ。。。
せや! 主人公のお母さんの名前にしてまお!
ということで、「行け はるかに」から、母親の名前が「春果」になりました。
母親の名前からの繋がりで、「風の行方」を「はるかかなた」と連想し、主人公の名前は「奏多(彼方)」にしました。

母子で、「はるか・かなた」

もうね。漫才コンビの名前かい、と思いましたよ。ホンマ。w
でもまあ・・・うん、とりあえず、こんなもんやろうとしました。
で。父親の名前をどうしようかな? と考え始めたのですが・・・
この時は、浮かんできませんでした。

再び、歌詞に戻り・・・そうそう「嵐」でなんかないかな? と。
和也? 翔? 智? あかん、ピンとけーへん。。。

で、ふと思い出したのが、石原裕次郎の「嵐を呼ぶ男」。
オイラはドラマー♪ ヤクザなドラマー♪
ということで、パパは裕次郎になりました。w
パパがドラマーやし、ママは、ピアノ講師で、カナタは奏多で、いかにも音楽一家やん!?
でも、奏多はラグビー選手になるしなあ・・・
ヨシ、妹もつくっとこ。
音楽っぽい感じで、可愛いのがいいな・・・
せや、琴音にしよう。
友達の娘の名前が琴美で「こっちゃん」と呼ばれてて、おぼこくて可愛いから。
とまあ、凄い雑な名前の決め方をしました。w

あとは・・・苗字なんやけど・・・
姓名判断サイトで画数見てみよ~ということで、まあまあ良い感じの苗字を探すと、「筒井」がいいかな、と。

他にも候補として、「夏八木」「鹿ノ内」「乙幡」等々、色々と出てきました。
が・・・
一家四人がまずまずの運気になるのが、「筒井」だったので、これで決定した次第です。

ちなみに、音楽の影響から、お祖父ちゃんがキダタローです。w
元々は、高校時代のクラスメイト、本田太郎を予定していたのですが、某を一本抜いたら、木田太郎でいけるなあ、という安易な発想もありました。

なお。主人公に影響を与える人物について、いくつかのパターンを考えたのですが・・・
最終的には、近しい存在がいいなあということで、叔父さんかお兄さんを想定することになりました。
とはいえ、ラグビーは志した後、短期間でどうにかするのは大変です。
開始年齢は、大体10歳前後が望ましいとされています。
もちろん、素質があれば高校入学と同時に始めても間に合います。
が、その設定だと、古豪復活というメインテーマに合致させるのが難しい。
少なくとも数年間は、全国大会にすら出場できない状態にまで衰退しないといけない。
憧れからラグビーを開始して、なおかつ、仲間をそろえて花園に出場する。
となると、中学生ぐらいで、それなりの実力と人望が必要になります。
結果、小学3年生ぐらいにはラグビーを開始していないといけないなあ、となりました。

主人公は、7~8歳
憧れる対象が17~18歳

これだけ年が離れると、兄弟の設定だと、間に複数人の子供が必要になってきます。
う~ん、ちょっと無理があるなあ・・・ということで、叔父甥の関係に切り替えました。
磯野カツオ(11)とフグ田タラオ(3)の年齢差が8歳なので、こんなバランスになるのかな、と。
もっともサザエさんが24歳設定なので、逆にこっちの方が、カツオと年齢差ありすぎ! と思いましたが。w

7~8歳の子供ということは、母親の年齢は30台前半ぐらい。
18歳の弟との年齢差が12~15年開くことになるから・・・
間に2~3人の兄弟が欲しいなあ・・・
あるいは、年齢差のある弟が生まれても違和感が小さくなるような理由が欲しい。

そうだ、三姉妹にしてしまおう!
そうすれば、男の子が欲しくて、年齢差があっても生むかもしれない、と考えたわけです。
で、長女が春果なんだから・・・
春・夏・秋で三姉妹にしようと思い立ちました。
で、彩夏・千秋という妹が二人誕生することになりました。
せっかくだから、弟の名前には冬を入れよう、となったわけです。

が・・・いい名前が思いつかない。
冬彦さん? いやいやいや。イメージ固まってしまうし。w
ふゆ・ふゆ・冬・・・むつかしいなあ・・・
と、悩んでいる時、あ、訓読みじゃなく音読みにしたらどうだろう?
「とう」・・・「ま」
「とうま」ならいいかも?
足が速いのが彼の特徴だから、当て字は「馬」がいいかな。
「冬馬」で「とうま」
こうして、主人公のあこがれの存在の名前は、木田冬馬になった次第です。

なんにしても、ハチャメチャな名前付けや設定となったわけですが・・・

小学編 中学編 高校編 / 大学編 社会人編

という感じで大雑把に展開を構想しています。
小中高で一部編成 大学から社会人が第二部となります。
あるいは、高校編を第二部としての三部構成か・・・
元々は、高校編までで完結を予定していたのですが・・・
冬馬が勢い余ってワールドカップ決勝とか言い出すもんですから、
オイオイ聞いてないよ~ という感じで、
大学&社会人編もザックリ考えることになりました。
※)え? 作者で何とかしろ? おっしゃる通りです。(汗)

ただ。。。
今回の作品は、基本的にキャラクター任せで書き上げています。
ある程度の性格を設定した後は、各キャラの言いたいように、やりたいように勝手に走らせてみました。
作者はほとんど考えていないというか、本能のままにタイピングしてみたら、あんな感じになったというわけです。
※)おかげで、初期原稿は結構グチャグチャだったのですが、何回か修正して、ある程度読めるぐらいにまでなりました。

なにしろ・・・第一話発表の27日の前日段階では、第二話と第三話は、一行も書けていませんでしたからね。w
第一話すら26日の夕方にようやく出来たぐらいです。

その後、27日に第二話、28日に第三話を書き上げ、UPしました。
4000字の制約があったので、エピソードがはみ出してしまうことになり、削り倒すことになりましたが・・・
一番苦労したのが、いきなり虹の上に行ってしまう展開。
作者自身、ええんかこれ? と思いましたわ。。。www
多分、私の頭の中では、
主人公、第一話で疲れて寝る → どこで起こそうか? → ええい。夢の中で冬馬と話させたれ
といった感じで、勝手に設定が生まれたんでしょうねえ。。。

なんというか、アイデアが天から降りてきたというお話はよく耳にしますが、自分もそんな感じなのかなあ・・・という感じです。
いずれにせよ、短期間で突っ走って三話まで完成させたのが 疾風のカナタです。

そのため、自分の目で見ても粗い部分が多く、盛り込みたかったエピソードが字数制限で盛り込めなかったなあ、という不十分さは感じています。
また、漫画原作としては、本来、ネームを起こしやすいように書くのがセオリーなんですが、そんな細工をする余裕もなく・・・

読者の方に主人公にのり移って頂く。
主人公目線で、感情移入して頂く。

キャラの魅力を表現するのは考えずに、主人公と一体になってもらいたいという思いで書き上げた感じです。
この表現方法は・・・ちとマズイかもしれない・・・
読者や選考する人から不評を買うかも?
とは思ったのですが、まあ、それも一興と割り切って書きました。

今は、ほっとして、裏話を書いています。
最後に、ミラクル・ガイのカバー動画を紹介して、お開きとさせて頂きます。
読んで頂いて、感想とか、こういう表現の方が分かりやすいですよ、というご意見いただければ幸いです。
※)続編希望があれば続編も書こうかな~と思っております。


しがないオッサンにサポートが頂けるとは、思ってはおりませんが、万が一、サポートして頂くようなことがあれば、研究用書籍の購入費に充当させて頂きます。